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セサル・ペレスの関連作品 / Related Work
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30年後 ーふたりのボリビア兵ー
制作年: 2022南米ボリビアで先住民族の視点に立った映画を製作し続けている映画製作集団「ウカマウ」の中心メンバーであるホルヘ・サンヒネスが、白人と先住民の融和の道を探った長編作品。2025年4月26日よりK's cinema(新宿)ほか全国巡回予定の『ボリビア・ウカマウ集団 60年の全軌跡 全作品一挙上映!』にて劇場初上映。 -
女性ゲリラ、フアナの闘い ーボリビア独立秘史ー
制作年: 2016南米ボリビアで1960年代半ばから先住民の視点に立った映画制作・上映活動を続ける「ウカマウ集団」の軌跡を追った特集『ボリビア・ウカマウ集団 60年の全軌跡 全作品一挙上映!』(2025年4月26日よりK's cinemaほか全国巡回予定)にて劇場初公開。中心的メンバーのホルヘ・サンヒネス監督が、1966年に製作した初長編映画「ウカマウ」が評判となったことから、それをグループ名に採用した。「ウカマウ」はボリビアの先住民族アイマラ人の母語にある表現で、あえて訳すと「そんなふうなことだ」となる。サンヒネスは白人エリート層の出身だが、ボリビアの住民の半数以上はアイマラ人、ケチュア人であり、その人びとと無関係な映画を作ることはできないと考え、出演者には素人の先住民を起用、アイマラ語・ケチュア語などの先住民の言語を用いた。当時のラテンアメリカ映画界はハリウッド映画に占領され、メキシコ、ブラジル、アルゼンチンなど地元で映画制作が行なわれていた少数の国にあっても、先住民の存在を重視したウカマウ的な映画作りはまったくなされていなかったので、当初の作品から大きな衝撃を観る者に与えた。1969年、米国の「平和部隊」なる援助組織がアンデス地域の女性に強制的な不妊手術を施していた事実を暴露する映画「コンドルの血」を制作して以降、「映像による帝国主義論」の創出を目標に定め、作品ごとに帝国主義の軍事・政治・宗教・経済的な顔つきを描ききることを中心的な課題とした。1971年、ボリビアで軍事クーデタが起こってからはサンヒネスらは亡命し、合計10年間ちかく、チリ、ペルー、エクアドルなどで制作・上映活動を続けた。1982年の「民主化」以降、サンヒネスらは帰国し、国内での制作・上映・配給活動を続けて、現在に至る。ラパス市に小さなスタジオを設け、そこを基盤に、先住民族出身の映像の担い手をつくりだすことに力を注いでいる。「女性ゲリラ、フアナの闘い ーボリビア独立秘史ー」は、スペイン植民地支配からの解放闘争を担った実在の女性、フアナ・アスルドゥイ(1780~1862)を主人公としている。 -
地下の民
制作年: 1989ホルヘ・サンヒネス監督を代表とするボリヴィアの映画製作配給組織ウカマウ集団による長篇。ボリヴィアの先住民族アイマラ人の「死の踊り」をモチーフに、民族的アイデンティティの喪失と再生の物語を、軍事クーデターという80年代の現実を背景に描いた話題作。過去と現在が複雑かつ微妙に交錯する、不思議な味わいをもった作品である。監督は「第一の敵」「ただひとつの拳のごとく」などのホルヘ・サンヒネス。ウカマウ集団での長編第7作目にあたる。製作資金の一部が、日本の観客からのカンパによって構成されている。スペイン・サンセバスチャン国際映画祭でグランプリを受賞している。2025年4月26日より「ウカマウ集団60年の全軌跡 全作品一挙上映」にて上映。