制作年: 1918
映画界のヴィーナスと呼ばれているアネット・ケラーマン嬢の水泳の妙技を見せるため、ジョージ・ブロンソン・ホワード氏が特に書き下ろしたものを、ジョン・G・アドルフィ氏が監督して撮影せる神秘劇である。全篇絵のような美しい場面の連続であるが、ケラーマン嬢が85尺の高さから海に飛び入る壮観や、大洋中に於ける帆船の火災から、浪に漂う数百の人を人魚の群が救助する様や、海上の大暴風によって船が破砕される場面、騎馬武者の激戦等に至っては「神の娘」以上の華麗を極めている。水中を自由に戯れ廻るマーメイドの群も見るべきものの、1つであろう。