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映倫 次世代への映画推薦委員会推薦作品 —「白日青春 -生きてこそ-」
2024年1月26日父として生きられなかった男と父を、亡くした少年との出会い 長年、タクシー運転手をしてきたバクヤッ(陳白日)。難民として生きる外国人たちに差別的な言葉を吐いたりもするが、彼自身もかつて中国大陸から香港へと命がけで海を渡ってきた人物だ。しかし、その後、様々な事情が重なり、警察官である息子とも疎遠になっている。不機嫌な顔で酒浸りの日々を送る姿は、人生を放棄してしまっているようにも見える。そんな彼が、交通事故で父を亡くしたパキスタン人の少年と出会ったことで、誰かのためにできることがまだあると気付く。 香港の名優アンソニー・ウォンが葛藤を内に秘めて生きてきたバクヤッを貫祿たっぷりに演じている。 難民とは「紛争や人権侵害などから自分の命を守るためにやむを得ず母国を離れ、逃げざるを得ない人たち」のことを指す。国連難民高等弁務官事務所によれば、その数は2023年5月末日で推定1億1000万人。香港は長年、他国への亡命を求める人たちの中継地として機能してきたということだが、近年は基準が厳格化され、申請者が難民認定を受けることが難しくなっているという。認定申請中のため働くことが禁じられ、常に警察の目を恐れるハッサンの父の姿は、先進国の中でも圧倒的に低い難民認定率で知られる日本で生きる難民(外国人)たちの姿とも重なる。 自身が中華系マレーシア人4世で、映画を学ぶために香港にやってきたラウ・コックルイ監督は、難民たちの置かれている現実をていねいに描きつつ、この作品を「父の愛を渇望する息子と、息子を理解しようともがく父親の物語」として完成させた。「自分には関係ない」と思っていた人に手を差し伸べることができたら、世界は少しだけ住みやすくなるかもしれない。そんな希望が込められているように感じた。 文=佐藤結 制作=キネマ旬報社 (「キネマ旬報」2024年2月号より転載) https://www.youtube.com/watch?v=ixgAldGFk-A&t=4s 「白日青春 -生きてこそ-」 【あらすじ】 家族と共にパキスタンから香港にやってきた難民男性が、自分のせいで起きた交通事故で死んでしまったことを知ったタクシー運転手バクヤッ。男性の家を訪ねると妻ファティマから息子ハッサンの行方を探してほしいと頼まれる。バクヤッはギャングの仲間となって警察に追われていたハッサンを発見し、なんとか助けようとするのだが……。 【STAFF & CAST】 監督:ラウ・コックルイ 出演:アンソニー・ウォン、サハル・ザマン、エンディ・チョウほか 配給:武蔵野エンタテインメント 香港・シンガポール/2022年/111分/PG12 2024年1月26日(金)より全国にて順次公開 公式HPはこちら PETRA Films Pte Ltd © 2022 -
日本公開20周年となる2023年に、4Kレストア版でリバイバル公開された香港ノワールの金字塔「インファナル・アフェア」3部作。その4K ULTRA HD Blu-ray、4K レストア Blu-rayが3月20日にリリースされる。 2023年、第48回トロント国際映画祭で特別貢献賞を受賞したアンディ・ラウと、第80回ヴェネチア国際映画祭で生涯功労金獅子賞を受賞したトニー・レオン。今もアジアのトップを走る二人が、それぞれ《警察に潜入したマフィア》と《マフィアに潜入した警察官》を演じた第1作「インファナル・アフェア」(2002)は、その鮮烈な生き様と対決により熱狂を呼んだ。続けて、二人の秘められた過去を明かす第2作「インファナル・アフェア II 無間序曲」(2003)、壮絶な闘いを締め括る最終第3作「インファナル・アフェア III 終極無間」(2003)が公開された。 その後、ハリウッドでマーティン・スコセッシ監督により「ディパーテッド」(2006)として、日本で『ダブルフェイス』(2012)としてリメイクされたことでも知られる。 今回の商材には、既発盤のソフト版日本語吹替音声だけでなく、テレビ放映時の日本語吹替音声も収録。豪華声優陣による2種の熱演を楽しめる。 https://www.youtube.com/watch?v=T21tXWOSlCw 2Kと4Kの比較動画も公開。その違いは一目瞭然だ。運命を“入れ替えられた”男たちの白熱のドラマを、高画質で新たに堪能したい。 [caption id="attachment_34634" align="aligncenter" width="850"] ※4K ULTRA HD Blu-ray[/caption] 「インファナル・アフェア 3部作」 3月20日(水)4K ULTRA HD Blu-ray&4K レストア Blu-rayリリース ▶︎ 詳細はこちら 発売元:カルチュア・パブリッシャーズ 販売元:ポニーキャニオン ©2002 Media Asia Films (BVI) Ltd. All Rights Reserved. ©2003 Media Asia Films (BVI) Ltd. All RightsReserved. ©2003 Media Asia Films (BVI) Ltd. All Rights Reserved.
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ガイ・リッチー監督がアフガニスタン問題をめぐるドキュメンタリーに着想を得て、アメリカ軍兵士とアフガン人通訳の絆を描いた社会派ヒューマンドラマ「コヴェナント/約束の救出」が、2月23日(金・祝)よりTOHOシネマズ 日比谷ほかで全国公開。主演ジェイク・ギレンホールのインタビュー映像が到着した。 https://www.youtube.com/watch?v=GMTYCOPep5M 「ガイ・リッチー監督にとって、“二人の人間が正しいことをする”という映画の核を初期段階で発見したことが重要だったのではないか」と推察するジェイク。監督の制作アプローチ、最初に言われたこと、脚本の魅力などを語っていく。少ない言葉で成立する主人公二人の関係については「西部劇を思い出します」とのこと。 なおジェイクは、ガイ・リッチーの待機作への出演も決まっているという。そちらも期待したい。 Story 2018年、タリバン占領下のアフガニスタン。アメリカ軍のジョン・キンリー曹長(ジェイク・ギレンホール)は、優秀だが簡単には指図を受けないアフガン人通訳のアーメッド(ダール・サリム)を雇う。通訳には報酬としてアメリカ移住のビザが約束されていた。 やがてキンリーの部隊はタリバンの武器庫を見つけるが、大軍に襲われて全滅。腕と足を撃たれて瀕死の状態となったキンリーは、身を潜めていたアーメッドに救出される。アーメッドは荷車にキンリーを乗せて山中を100キロも進み、ようやく味方のもとへ辿り着く。 7週間後、回復したキンリーは妻子の待つアメリカへ帰国。だが、アーメッドが一家での渡米が叶わないばかりか、タリバンに狙われて行方不明だと知って愕然とする。アーメッドを助けるため、キンリーは再びアフガニスタンへ──。 © 2022 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED 配給:キノフィルムズ ▶︎ ガイ・リッチー監督 × ジェイク・ギレンホール主演。兵士と通訳の国を超えた絆「コヴェナント/約束の救出」
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“悪魔の子”ダミアン誕生の秘話を明かす前日譚「オーメン:ザ・ファースト」
2024年1月25日オカルトホラーの金字塔「オーメン」(1976)の前日譚として、“悪魔の子”ダミアンの6月6日6時生誕の秘話を明かす「オーメン:ザ・ファースト」が、4月5日(金)より世界同時公開。ティザーポスターと特報映像が到着した。 アメリカ人のマーガレットは、ローマで新生活を開始。ところが、悪魔の子を生み出そうとする教会の恐ろしい陰謀を知ってしまい……。特報映像のラストには、逆再生すると前作に通じるセリフが現れる仕掛けあり。 https://www.youtube.com/watch?v=m5NMatXkL9A マーガレットを演じるのは『ゲーム・オブ・スローンズ』『サーヴァント ターナー家の子守』のネル・タイガー・フリー。さらに「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのビル・ナイ、「蜘蛛女のキス」のソニア・ブラガ、「ウィッチ」のラルフ・アイネソンが出演する。監督はこれが初長編となる新鋭アルカシャ・スティーブンソン。なぜダミアンは誕生したのか? 真の恐怖の幕が開く。 「オーメン:ザ・ファースト」 監督:アルカシャ・スティーブンソン キャラクター原案:デヴィッド・セルツァー 製作総指揮・脚本:ティム・スミス プロデューサー:デビット・S・ゴイヤー 出演:ネル・タイガー・フリー、ビル・ナイ、ソニア・ブラガ、ラルフ・アイネソン 原題:THE FIRST OMEN 配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン © 2024 20th Century Studios. All Rights Reserved. -
『【推しの子】』が実写化。2024年冬にドラマシリーズ配信&映画公開
2024年1月24日赤坂アカ(原作)&横槍メンゴ(作画)の週刊ヤングジャンプ連載コミック、そのアニメ化シリーズともに大ブームを呼んだ『【推しの子】』が、実写化決定。2024年冬にドラマシリーズがAmazonのPrime Videoで世界独占配信、映画が東映配給で劇場公開される。原作コミックの表紙をイメージしたスペシャルビジュアルが解禁された。 推していたアイドルの子どもに転生した主人公の運命を描く本作。キャストは、アクア役に櫻井海音、アイ役に齋藤飛鳥、ルビー役に齊藤なぎさ、有馬かな役に原菜乃華、黒川あかね役に茅島みずき、MEMちょ役にあのが選ばれた。 赤坂アカ コメント この度の【推しの子】の実写化にあたりまして、 【推しの子】は芸能界に対して様々な言及をしている作品です。 そして漫画作品の実写化についても触れています。 良い事ばかりを言っていません。批判的な事も言っています。 なので、もしかしたら【推しの子】が実写化する事は無いんじゃないかと思っておりました。 そのような中で今回、実写化をしようと言って頂いた時には、 キャストの皆様にも制作陣の皆様にも 「本当に大丈夫ですか?」と聞きたくなる気持ちでした。 引き受けて頂いた皆様には感謝の念が尽きません。 芸能界を舞台にした推しの子という作品を、 漫画家の目線でなく、正に芸能界という現場で、 本物の現場にいる人々が作ろうと言う気持ちはどういうものなのか そして出来上がるものはどういうものなのか 私はとても興味があります。 皆様もそうではないでしょうか? 是非その答えを一緒に見届けて欲しいと思っております。 「【推しの子】」 出演:櫻井海音、齋藤飛鳥、齊藤なぎさ、原菜乃華、茅島みずき、あの ©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・東映 ©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会