記事
「ふから始まるもの」の検索結果
(50件)
-
夫である作曲家ピョートル・チャイコフスキーを盲目的に愛して“世紀の悪妻”との汚名を着せられたアントニーナの物語を、鬼才キリル・セレブレンニコフ(「LETO -レト-」「インフル病みのペトロフ家」)が大胆な解釈で描き出し、第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された「チャイコフスキーの妻」が、9月6日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開される。“死んだはずのチャイコフスキーが蘇る”冒頭シーン映像、ならびに著名人のコメントが到着した。 https://www.youtube.com/watch?v=WerXUhHxK4o 時は1893年。斎場でチャイコフスキーの亡骸が息を吹き返し、アントニーナに怒りの言葉を浴びせる──。現実と妄想に引き裂かれたアントニーナの視点による、残酷な愛のドラマが幕を開ける。 撮影を担ったのは、セレブレンニコフ監督作「インフル病みのペトロフ家」でカンヌ国際映画祭バルカン賞(※優れたスタッフに贈られる技術賞)を受賞したウラジスラフ・オペリヤンツ。流麗な映像とともに物語を味わいたい。 〈コメント〉 純愛、夫婦愛、兄妹愛、愛惜、愛憎、愛が人を蝕んでいく様子を詩的に描写したスクリーンの芸術。従来的な性規範と、近代芸術家像を崇拝する物語の(社会の)構造を目の前に、チャイコフスキーの妻をなんと形容しますか? ──和田彩花(アイドル) 女性の自由も人権もないに等しかった19世紀末のロシア。誰もが名を知る音楽家が望んでいた借りものではない生き方も、その才能に身を焦がした妻の苦悩も、これまでは強固なレッテルによって見えなかった。社会から“ほとんどないこと”にされてきた人々を改めて照射し捉え直すという監督の意志にも胸をつかんで揺さぶられた。 ──奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティ) 魅力に溢れつつも、実に恐ろしい映画だった。 演劇出身のロシアの奇才キリル・セレブレンニコフ監督が2つの分かりあえない愛を描く。 当時マイノリティとして社会から排除された2人が己の生存のための見返りを求める愛ゆえ、主人公は自らを傷つけ狂気の世界へ誘われる。 キリル監督は同じチャイコフスキーを描いたケン・ラッセルの『恋人たちの曲 悲愴』とは違い、あえて現代人の分断と苦悩を等身大で描いているかのようだ。 私には祖国を愛するがゆえに、反逆者とされたキリル氏と重なってうつる問題作だ。 ──宮本亞門(演出家) 男性のための社会、世間体のための結婚が生み出す、愛されない苦しみ。 執着に蝕まれる妻が見た絶望と狂気の世界は、現代のロシアにも続く男根主義の牢獄だろうか。 ──ブルボンヌ(女装パフォーマー) 人間は完璧じゃない。天才でさえも。 ロシアを追われたセレブレンニコフ監督がチャイコフスキーのタブーに挑む。かつて女性の欲望がこんなに深く美しく醜く描かれたことがあっただろうか。 ──上田洋子(ゲンロン代表、ロシア文学・演劇研究者) 不穏なハエの羽音、「世紀の悪妻」という一面的なパースペクティブ、観客が期待するイメージの背後にある、絡み合う社会の歪みを考えさせられる。 ──松岡宗嗣(ライター) 出てくるキャストの容貌が、脇役に至るまで実際の人物に瓜二つ。当時の世界を本当に覗き見ているようでした。 純愛を装ったアントニーナの執着が徐々に狂気じみていく異様さと救いようのなさに目が離せない作品でした。 実際の彼女はもっと幸せだったことを祈りたいです。 ──naco(厳選クラシックちゃんねる) 「妻」の座しか与えられない抑圧的な社会にあって「永遠の愛」を手に入れようとする女。性的指向から妻の存在そのものを「地獄」と感じて忌避する天才芸術家。セレブレンニコフ監督は、妄想と狂気の様相を帯びてゆく愛をアントニーナの視点で描き、彼女の悪妻伝説もチャイコフスキーの聖人像もふたつながら破壊してみせた! ──沼野恭子(東京外国語大学名誉教授、ロシア文学者) Story 『白鳥の湖』『くるみ割り人形』などで知られるロシアの作曲家ピョートル・チャイコフスキー。同性愛者だという噂が絶えなかった彼は、世間体を保つため、恋文で熱烈に求愛してきた地方貴族の娘アントニーナと結婚する。だがその生活はすぐに破綻し、夫に拒絶されたアントニーナは孤独の中で狂気を帯びていく──。 ©HYPE FILM - KINOPRIME - LOGICAL PICTURES – CHARADES PRODUCTIONS – BORD CADRE FILMS – ARTE FRANCE CINEMA 配給:ミモザフィルムズ ▶︎ 天才作曲家の“悪妻”による狂愛。キリル・セレブレンニコフ監督「チャイコフスキーの妻」
-
「水深ゼロメートルから」Blu-rayが10/23発売、キャスト&スタッフのコメント到着
2024年8月31日「アルプススタンドのはしの方」に続く〈高校演劇リブート企画〉の第2弾として、第44回四国地区高等学校演劇研究大会で文部科学大臣賞(最優秀賞)に輝いた徳島市立高等学校の演劇を映画化した「水深ゼロメートルから」。 Blu-ray(オーディオコメンタリーやサウンドトラックCDなど特典満載)の10月23日(水)リリースが決定し、キャストの濵尾咲綺、仲吉玲亜、清田みくり、花岡すみれ、さとうほなみ、三浦理奈、監督の山下敦弘、原作・脚本の中田夢花からコメントが届いた。 濵尾咲綺 ついにBlu-rayが発売決定したということで、すごく嬉しく思います!本当に、是非何度でも観ていただきたい作品です。観るたびに、感情移入できるキャラクターも変わってくると思いますので何度でも観てください。よろしくお願いします! 仲吉玲亜 おめでとうございます!「どんな時にでも、何度でも観てほしいです」と舞台挨拶では何度もお話をさせていただきました。夏の風景だったり、高校時代の思い出だったり、主役がいない分、どんな時に観てもその時々の気持ちによって見え方が変わってくるというお話もしましたが、Blu-rayになって、いつでも気軽に観られるようになったのでより多くの方に届くといいなと思っております。よろしくお願いします! 清田みくり 発売決定おめでとうございます!お家に、CDやDVDを入れている本棚があるんですけど、そこに『水深ゼロメートルから』を置けるんだと思うと身近に感じられますし思い出の詰まったコレクションになるなと思ってとても嬉しい気持ちです。みなさん、是非お家でも『水深ゼロメートルから』を観てください! 花岡すみれ 最初は、映画なので映画館で観るに越したことはない!と思っていましたが、それぞれがお家でひっそりと楽しんでいただくことでまた違った感想が生まれるのではないかと思います。映画館で観た方もそうでない方も、今一度手に取ってお家で楽しんでいただけたら嬉しいです。是非、お楽しみください! 三浦理奈 水深ゼロメートルからがBDになると聞いて、凄く嬉しかったです。高校生の何気ない日常の一部を切り取った中に、1人1人様々な悩みや想いを抱えて友達とぶつかって、先生にも先生なりの想いがあり、どこのシーンを観ても青春を感じれて色んな感情になります。どの年齢の方にも楽しめるので、沢山の人に届いたら嬉しいです。 さとうほなみ 女子高生ちゃんたちの ある夏の心の揺れを描いた作品です。 涼しい時期に、ご自宅でゆっくり観るのも、 また違った味わいがすることでしょう。 大人も子どもも、オトナの階段登りましょう。 是非お手元に。 山下敦弘(監督) 余計な武器を持たず、久しぶりにふんどし姿にこん棒のみで現場に挑んだ『水深ゼロメートルから』という作品は自分でも忘れていた刺激と発見の連続でした。台詞を語ってない瞬間の彼女たちに注目してください。言葉よりも雄弁に何かを語っていると思います。 中田夢花(原作・脚本) 映画『水深ゼロメートルから』、この度Blu-ray化が決定致しました! 好きなシーンを繰り返し見たり、それぞれの登場人物に注目して見たり、原作舞台の映像と見比べてみたり……いろんな方法で、『水深ゼロメートルから』の世界を、これからも楽しんで頂けますと嬉しいです。 彼女たちがいたあの一瞬の夏が、皆様にとってもかけがえのない、素敵な時間になりますように。 https://www.youtube.com/watch?v=4S4rK06l-8E 「水深ゼロメートルから」Blu-ray【初回限定生産】 【発売日】10月23日(水) 【価格】7,480円(税込) 【品番】PCXP-51095 【収録分数】本編87分+映像特典38分 【枚数】BD1枚+CD1枚 【特典】 ◯同梱・封入特典 特製三方背ケース、オリジナルサウンドトラックCD[収録楽曲:01. 水のないプールで 02. 私のエゴやけど 03. 水深ゼロメートルから 04. 波のない夏(Instrumental)] ◯映像特典 メイキング、未公開映像集、予告映像集(特報/本予告) ◯音声特典 スタッフ&キャスト本編オーディオコメンタリー [濵尾咲綺(ココロ役)、仲吉玲亜(ミク役)、清田みくり(チヅル役)、花岡すみれ(ユイ役)、山下敦弘(監督)、中田夢花(原作・脚本)、直井卓俊(企画)] ▶︎ 詳細はこちら Story 高校2年の夏休み。ココロとミクは体育教師の山本から、特別補習としてプール掃除を指示される。水のないプールには、野球部のグラウンドから飛んできた砂が積もっていた。二人は渋々と掃き始め、水泳部員の同級生チヅル、水泳部を引退した3年のユイ先輩も合流。学校生活、恋愛、メイクなどたわいない会話を重ねる中で、彼女たちの悩みが溢れ、思いが交差していく──。 出演:濵尾咲綺、仲吉玲亜、清田みくり、花岡すみれ 三浦理奈/さとうほなみ 監督:山下敦弘 脚本:中田夢花 原作:中田夢花、村端賢志、徳島市立高等学校演劇部 音楽:澤部渡 主題歌:スカート「波のない夏 feat. adieu」(PONYCANYON / IRORI Records) 製作:大熊一成、直井卓俊、久保和明、保坂暁、大高健志 企画:直井卓俊/プロデューサー:寺田悠輔、久保和明 撮影:高木風太/照明:後閑健太/録音:岸川達也/美術:小泉剛 スタイリスト:小宮山芽以/ヘアメイク:仙波夏海/助監督:山口雄也 ラインプロデューサー:浅木大、篠田知典/キャスティング:池田舞、松本晏純 スチール:根矢涼香/脚本協力:小沢道成/協力プロデューサー:根岸洋之 宣伝美術:寺澤圭太郎/宣伝プロデューサー:森勇斗 製作:『水深ゼロメートルから』製作委員会 製作幹事:ポニーキャニオン 制作プロダクション:レオーネ 配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS ©︎『水深ゼロメートルから』製作委員会 -
山中瑶子監督×河合優実主演「ナミビアの砂漠」、アザービジュアルと著名人コメント公開
2024年8月30日世の中も人生もつまらない。やり場のない感情を抱えた21歳のカナは、優しいけれど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて新生活を始めるが、次第に追い込まれる──。「あみこ」の山中瑶子監督が河合優実を主演に迎えて描き、第77回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞に輝いた「ナミビアの砂漠」が、9月6日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。アザービジュアル2種と著名人コメントが到着した。 〈コメント〉 河合優実さんの表現は魂を救う。 今、だれも言葉にできない、見つめたくない苦しみを、理解しようとする心に満ちているからだ。 画面に映るすべての動きから、とても目が離せない。 ──岸田奈美(作家) とても良かったです!このどうにもならなさ。 これまでの自分の人生のいくつかのシーンを思い出したりして、せつないような、こそばいような。 ──トータス松本(ウルフルズ) 21歳、モラトリアム。どこにいても「またどこかに行けばいいや」と思う。 不安定でも保証が欲しくて、ぶつかって戻って、その繰り返しに安心感すら覚える。 野生的で自分に忠実なカナの姿が、別の世界の私のようで。 ──松本杏奈(スタンフォード大生) 後世の人々は、「2024年は河合優実と山中瑶子監督の時代だった」と語るだろう。 世界は『ナミビアの砂漠』で日本映画の革命を知る。 ──樋口毅宏(小説家) 毎日に靄がかかって退屈でなんか疲れて食事は後回し。カナの虚ろな目が若者のリアルを物語っていました。鑑賞中何度も、私の心の奥底にあるトラウマが蘇ってきそうでハラハラしました。 懐かしいような新しいような、言葉にならない感情。そして、必死に愚直に生きようとするカナの姿はとても美しかったです。 ──PORIN(Awesome City Club, Pii) いま日本で河合さんを山中監督の映画で観れるのは、なんと幸せなことだろう ──ホンマタカシ(写真家) カナの退屈としあわせ、おもしろさ、楽しさ、悲しさ、怒り、虚しさ、ずるさ、愛しさ、それぞれの感情が大小するのに正直に連動するような映像が連なっていくのがすごかったです。 どの感情も「だとしても」とか「だからこそ」という言葉では繋げなくて、どちらかがどちらかを犠牲にしないと両立しないわけがない、どれも手放さないという複雑なカナの状態はすごくまっとうで切実に思えて、それをカナの恋人たちも受け取っていて、手探りに自分たちを愛する彼らに見入りました。 映像や演出、演じること、音、ことば、映画を構成する要素が、たしかだけどよく分からない一体のエネルギーとなってこちらに向かってきて、このような観心地にはそう出会えないと感じ、ずっとおもしろくてうれしい時間でした。 ──柴田聡子(シンガー・ソングライター/詩人) 面白すぎて「私はなにを見ているんだ!?」となる。そんな混沌のひとつひとつを繋ぎ止めているのもカナに他ならない。存在の泉がスクリーンのど真ん中にどかーんと置かれている。 「映画を見ている」この感触が混沌を凌駕する驚異的純度に至る。 ──小原治(ポレポレ東中野『あみこ』上映担当) 日本映画の最終兵器、山中瑶子が長編を完成させた時、歴史が変わるだろうと思っていた。その通りになった。漠とした心情を言葉と肉体で描き切り、行間の深みは文学のそれに匹敵する。未来に向かう傑作。 ──矢田部吉彦(前東京国際映画祭ディレクター) 私はカナを知っている。それに私はかつてカナだったし、今日またカナになりたいと思った。 今1番欲しくて、手に入らないものを差し出される映画体験は甘やかで激しくて、カナの一挙手一投足をもっとずっと見つめていたかった。 公開が続くあいだは、友だちに会いに行くように頻繁に彼女に会いに行きたい。 ──奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティ) 他人事の、あられもない物語だけれど、繊細な本質がなにひとつ欠けていない。 あるところではすでに涙のように流されているのに、いまだ離ればなれで交わされたことのなかった叫びを、もっとも燦然と描きだした映画。 ──五所純子(作家) [caption id="attachment_41210" align="aligncenter" width="567"] いちごもちイラスト[/caption] 個人的に1番好きなシーンを切り取って描きました! 2度、3度観る内にカナのことがよくわかった気がします。 もしかしたらカナと街中ですれ違っているのではないかというほどのリアルさ! 意識的に目を逸らしていた日本の今を、ヒリヒリするほど痛々しく、生々しく映し出して、鑑賞後も余韻の残る名作でした。 ──いちごもち(イラストレーター/Artist) カナはずっとカナでしかいられないのだから、何年後かにまた映画になって、カナが29歳になったときの生活とか聞いてみたい、見ていたいって思う。カナのこと応援してる。 ──ゆっきゅん(アイドル・モデル・俳優) https://www.youtube.com/watch?v=1ON52PRB8Tc ©2024『ナミビアの砂漠』製作委員会 配給:ハピネットファントム・スタジオ ▶︎ 山中瑶子監督×河合優実主演「ナミビアの砂漠」、カンヌ映画祭監督週間に出品 ▶︎ 山中瑶子監督×河合優実主演「ナミビアの砂漠」、カンヌ版のポスターと予告編が到着 -
ジグソウ復活「ソウX」、狂気のマシーンが続々登場する予告編解禁
2024年8月30日ソリッド・シチュエーション・スリラーの金字塔「ソウ」シリーズの最新作として、「ソウ」と「ソウ2」の間にジグソウが繰り広げた殺人ゲームを描いた「ソウX」が、10月18日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。ポスタービジュアルと予告編が解禁された。 末期ガンで余命わずかと宣告されたジグソウことジョン・クレイマー(トビン・ベル)。紹介されたメキシコの施設を訪れ、実験的治療を受けるが、すべては詐欺だった。ジョンは主犯格の男女4人を拉致して告げる──「ゲームを始めよう」。 https://www.youtube.com/watch?v=iExasHSDfhg 目に繋がれたチューブ、首元に迫る電動糸ノコギリ、熱線を仕込んだデスマスクなど、狂気のマシーンが次々と登場。ジグソウの後継者候補であるアマンダ(ショウニー・スミス)も姿を見せる。ゲームの行方を見届けたい。 ©2024 Lions Gate Ent. Inc. All Rights Reserved. 配給:リージェンツ ▶︎ ジグソウ復活、詐欺師たちが殺人ゲームの餌食に。シリーズ新作「ソウX」 -
奥山大史監督「ぼくのお日さま」、高妍のイラストポスターと著名人コメント公開
2024年8月30日「僕はイエス様が嫌い」の奥山大史監督が雪の町の小さな恋物語を紡ぎ、第77回カンヌ国際映画祭〈ある視点〉部門に出品された「ぼくのお日さま」。9月6日(金)〜8日(日)にテアトル新宿とTOHOシネマズ シャンテで先行公開され、9月13日(金)より全国公開、さらに北米をはじめ世界各地での上映も決定している。 このたび台湾と日本を拠点に活躍するイラストレーター・漫画家の高妍(ガオ イェン)が手掛けたイラストポスター、ならびに著名人のコメントが到着した。 〈コメント〉 朝井リョウ(小説家) 雪になって、日差しになって、ずっとこの世界を見ていたい。心からそう思うほど全員を愛しく感じました。 自分で選択せずとも宿ったもの、かつ、人生に大きな影響を与えるもの。そういうものに“私”を蹂躙させない人々の姿を立ち上らせながらも、その手触りはあくまでやわらかくあたたかい。この不思議なバランスが成立しているのは、作り手に細やかなこだわりと徹底したビジョンがあってこそだと思います。 鑑賞中、何度かスクリーンが光を吸い込んで膨らんだように見えました。この映画だけが持つ魔法だな、と思いました。 亀田誠治(音楽プロデューサー/ベーシスト) なんともあたたかい映画に出会いました。 人を好きになる気持ちと何かに夢中になることってどこかでつながっているんだなって思いました。 川村元気(フィルムメーカー・小説家) 押入れの奥にしまいこんでた子供の頃の宝箱を、ふいに開けてしまったような気持ちになりました。 痛くて、恥ずかしくて、でもとても大切だった秘密の箱庭のような世界。 宮藤官九郎(脚本家) 何もない、真っ白な世界に、大切なものだけを、細心の注意を払ってそっと配置して、光とか、影とか、表情とか、後ろ姿とか、息づかいとか、全てを逃がさないように捉えた、とても繊細で大胆な作品。とにかく、子供たちが良いのです。瑞々しく、時に残酷で、なによりチャーミング。 大人も負けず劣らずチャーミング。無防備で、静かに熱い池松くん。若葉くんも切なかった。 こういう映画が好きな俺もいるんだなと気づかされたし、憧れるし、痺れました。 奥山監督、すごい才能(エンドロールも最高!) 高妍(漫画家・イラストレーター) 雪と光の反射、柔らかな粒子と童話のような色合いで構成された『ぼくのお日さま』は子供たちの純真さと残酷さを繊細に描いた素晴らしい作品。 斎藤工(俳優/映画制作者) 遠い場所で静かに始まった美しく儚い物語が気が付いたらすぐそこにある自分の物語になって行く 描かれる全ての人間が輝き本質的で圧倒的な作家性に溢れた傑作 奥山大史監督が生み出す唯一無二の世界 今後もその世界を生涯追い続ける事になると思います 箭内道彦(クリエイティブディレクター) 声にしない台詞、影を使わぬ光、主題歌になった歌。他の誰にもつくることのできない、奥山大史の映画。 YOU(タレント) 冬の白の中で 触れ合うお互いの華奢な想いが ゆっくり溶けていくのが視えた。 二度とない景色が 切なくて 眩しい。 行定勲(映画監督) 優しく、美しく。 躍動するカメラは、一瞬で過ぎていく取り戻せない時を捉える。そこには奇跡が連続していた。 登場人物たちの間に生まれる、どうにもできないモヤモヤとした感情に、ひとは“恋”と名づけるのだろう。 この映画は恋を描いたまさに珠玉の映画だ。 大人になる直前の青春の入口に立った あの頃を見事に描いた傑作。 https://www.youtube.com/watch?v=W1BAr3cOlIg Story 吃音のあるアイスホッケー少年のタクヤ(越山敬達)は、『月の光』に合わせてフィギュアスケートを練習する少女さくら(中西希亜良)に心を奪われる。ある日、さくらのコーチの荒川(池松壮亮)は、ホッケー靴のままフィギュアのステップを真似て何度も転ぶタクヤを見つける。タクヤの恋を応援したくなった荒川は、スケート靴を貸し、タクヤの練習に付き合うことに。やがて荒川の提案でタクヤとさくらはペアを組み、アイスダンスの練習を始める──。 ©2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS 配給:東京テアトル ▶︎ 新鋭・奥山大史監督×池松壮亮出演。雪の街に少年の成長を紡ぐ「ぼくのお日さま」