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臨場感MAX!戦場の最前線を疑似体験する映画「1917 命をかけた伝令」
2020年8月5日臨場感MAX!戦場の最前線を疑似体験する映画「1917 命をかけた伝令」 アクション映画「1917 命をかけた伝令」 第1次大戦の最中、突如最前線へと命令を届ける任務を課された若い兵士たちの命懸けの死闘を描いた映画「1917 命をかけた伝令」がリリース。本作に合わせて、戦場で使命を担う者たちの姿を描いたオススメの戦争アクションをご紹介します。臨場感MAXの戦場アクションをぜひ体感してみてください! 1.映画「1917 命をかけた伝令」 映画「1917 命をかけた伝令」のあらすじ 『007/スカイフォール』のサム・メンデスがメガホンをとり、第92回アカデミー賞で撮影賞を始め、3部門を受賞した戦争巨編。1917年のある朝、ふたりの若きイギリス人兵士は、一触即発の最前線にいる1600人の味方を救うため、明朝までに作戦中止の命令を届けるよう命じられる。 映画「1917 命をかけた伝令」の見どころ 地獄のような戦争疑似体験。導かれていく聖なる兵士の魂 ワンカットと見紛うほど巧妙なシーンの繋ぎには、冒頭から戦場に放り込まれたような恐怖感に苛まれる。ふたりの兵士が、ある時は敵のいない地獄の要塞で九死に一生を得て、またある時は親切心が故に悲劇を招くという、使命に導かれていく先で直面する戦争の残酷さが描かれ、終始緊迫感に満ちている。命懸けで戦場を駆け抜ける神々しい名シーンや、ある命と引き換えに得た“ミルク”が神の贈り物と化す“わらしべ長者”的童話感など、地獄にも必ずや救いの手は差し伸べられると語りかけてくる、傑作の戦争映画だ。 NBC ユニバーサル・エンターテイメントジャパン合同会社より8月5日リリース (C) 2019 Storyteller Distribution Co., LLC and NR 1917 Film Holdings LLC. All Rights Reserved. 2.映画「ハクソー・リッジ」 (C)Cosmos Filmed Entertainment Pty Ltd 2016 キノフィルムズ、木下グループ/バップよりリリース中 映画「ハクソー・リッジ」の見どころ 武器を持たずして戦場で命を救った衛生兵の実話 第2次世界大戦の激戦地、“ハクソー・リッジ”で武器を持たずに多くの命を救った衛生兵の実話に基づいた戦争アクション。自らの信念に基づいて武器を持つことを拒否し続け、戦場で敵、味方関係なく救うというまさに“ジーザス”と化したアンドリュー・ガーフィールドが神々しく、その姿はまるで、監督メル・ギブソンの信仰深き魂が乗り移ったようだ。 3.映画「ハート・ロッカー」 (C)2008 Hurt Locker,LLC.All Rights Reserved.ブロードメディア・スタジオ/ポニーキャニオンよりリリース中 映画「ハート・ロッカー」の見どころ アカデミー賞6部門受賞!爆弾処理班の命懸けの任務に迫る キャスリン・ビグロー監督がイラク戦での米軍爆弾処理班を描き、アカデミー賞6部門を受賞した戦争アクション。2004年、バグダッド郊外で殉職した隊員の代わりにやって来たジェームズ軍曹。使命に取り憑かれたかのような命知らずな振る舞いは初め仲間を混乱させるが、次第に分かるその勇敢さとふと垣間見える仲間思いの行動には、“漢”の格好良さが全開! 4.映画「プライベート・ライアン」 TM & (C) 1998 PARAMOUNT PICTURES and DREAMWORKS LLC and AMBLIN ENTERTAINMENT. ALL RIGHTS RESERVED. TM & (C) 2013 Paramount Pictures and DW Studios L.L.C. and Amblin Entertainment. All Rights Reserved.NBC ユニバーサル・エンターテイメントジャパン合同会社よりリリース中 映画「プライベート・ライアン」の見どころ スティーヴン・スピルバーグ監督が活写する戦場のリアル! 1944年、米軍大尉に「行方不明のライアン2等兵を探し出せ」と緊急指令が下り、戦地に取り残されたライアンを救うため、8人の精鋭が敵地に潜入する。道中で襲い掛かるドイツ軍との攻防や、衰弱していく人間の心の描写など、戦地での実状をスティーヴン・スピルバーグ監督がリアルに活写。軍のリーダーを担い、地獄の戦場でも頭をフル回転にして的確に指示するトム・ハンクスの姿が素晴らしい! 困難な状況下でも信念を貫いた男たちの雄姿には、戦争の本当の恐ろしさや、人間が担う“使命”の意味について深く考えさせられます。戦場という命懸けの場所で戦う者たちを描いた緊迫のアクションを、ぜひこの夏に鑑賞してみてはいかがでしょうか。 映画「1917 命をかけた伝令」 制作=キネマ旬報社 -
「死ぬまでにこれは観ろ!2020」 松崎健夫(映画評論家)×三宅隆太(映画監督・スクリプトドクター)【前編】 ジャンル映画ファンにとっては、もはや夏の花火大会のごとく盛大に〝ぶち上げられる〟恒例行事、キングレコードのDVDキャンペーン「死ぬまでにこれは観ろ!」シリーズ。今年は、名作・快/怪作・珍作、ブルーレイ&DVD全210タイトル(122作品)がリリースされる。昨年に続き、すでに多くを購入済みだけど廉価版にはやはり手が伸びてしまう痛し痒し嬉し恥ずかしの映画評論家・松崎健夫と、ラジオ番組『アフター6ジャンクション』でもおなじみ、映画監督・スクリプトドクターの三宅隆太の二人が、目の前に並ぶパッケージに嬉々としながら、「これは観ろ!」という作品を挙げだすと話は尽きず……。 普通なら廉価版にならない! 三宅 このシリーズはすごく好きで、発売されるたびにチェックしてはいるんですが、実は買ったことがないんです。廉価版になる前に買っちゃっているから(笑)。 松崎 僕は「イカリエ-XB1」(63)がそれですね。4800円がほぼ半額になっちゃうんだぁ、と。それよりも初リリース時に買いたくなるような作品が早くもラインアップされているんだと驚く。 三宅 そう! そこが凄い。「イカリエ-XB1」とか「SF核戦争後の未来・スレッズ」(84)って発売されること自体凄いのに、廉価版には普通しないですよね(笑)。だから自分用に買ったことはないけど、プレゼント用に買うことはあるんです。もらう側も負担を感じにくい値段設定だし。 松崎 素晴らしいコンセプトです。布教するために、下々の者まで手を出しやすくするんだという(笑)。 三宅 廉価版になることでメジャーフィールドに再浮上できる点もいい。例えば、家電量販店はこのシリーズを壁一面に陳列するじゃないですか。すると、アニメや乃木坂46のDVDを買いに来た人たちの目に触れる。「悪魔のいけにえ2」(86)とか「クロールスペース」(86)とか、そういうコアな作品のタイトルがバーンと目に入って、若い世代に新しい呪いを生んでいくという……あ、褒めてますからね(笑)。 松崎 (笑)。三宅さんは東京藝術大学大学院などで講師をされていますが、学生さんに薦めてます? 三宅 強制はしないけれど、興味をもった子に「観てみたら?」と言う時に、廉価版だと薦めやすいですね。オーディオコメンタリーなどの映像特典から作品の文脈も読み取れるし、映画作りを志す学生たちにとってもいい機会だな思います。松崎さんはいかがですか? 松崎 映画一本観て、パンフレットも買えば同じくらいの価格ですから、やはり薦めやすいですね。特に僕が好きなマニアックな作品というのはなかなか廉価版にならないんですが、このシリーズではちゃんと押さえられているし、三宅さんが仰る文脈みたいなものが語りやすいラインアップなんですよね。例えば、「戦闘機対戦車」(73)はロイド・ブリッジスがドイツの将校に扮していますが、翌年、子役から脱皮し青春スターとなった息子のジェフ・ブリッジスが「サンダーボルト」(74)に出演。さらに「パニック・イン・スタジアム」(76)に兄のボーが出演していて、「恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」(89)では、ボーとジェフが兄弟共演している。点で見るより線で観た方がいいし、これを観たら次にこれを観るといい、と薦められるのもすごくいい。 点がつながって線になる 三宅 学生は担当教員の目線を通して、映画を知ることになるんですね。ただそれって良くも悪くもで、バイアスが掛かるリスクもある。でも、僕の脳みその何割かがこのシリーズのラインアップからできているのは事実で(笑)。であれば、せっかくなので三宅隆太という教師がどういうものから影響を受けたのかを生徒に知ってもらうのも悪くない。消費者だった頃にはどういう作品にワクワクして、生産者になった今はどのようにクリエイティブの肥やしになっているのか理解できるはずだから。それを学生たちは自分の立場に置き換えて想像してみてほしい。いま彼らが消費している作品群をどうやって自分の血肉に変換できるかを想像しやすくなるんじゃないかと思うんです。もう一つは松崎さんが仰っていることにも通じますが、作品の背景が、線として非常に語りやすいものが揃っているのもいいですよね。 松崎 例えば? 三宅 お金がない学生たちが、どうやって企画を通すかと考えた時、「戦闘機対戦車」の例を出すんです。これ、元はテレビ映画で、飛べなくなった戦闘機が砂漠の中をズルズル走りながら戦車から一生懸命逃げる話。このワンアイデアで押し切って収録時間も73分とタイト。昨今の娯楽大作は、悩める主人公の描写がどんどん増え、135分がデフォルトになって久しいですが、僕らはこんなタイトなエンタメが映画館にかかり、テレビやビデオなどいろんなサイクルを経てきた作品を経験してきた世代。大作ではあるけれど「パニック・イン・スタジアム」も基本はワンアイデア。この文脈から語れば、源泉ともいえる「殺人者はライフルを持っている!」(68)の話題に持っていくこともできる。 松崎 ピーター・ボグダノヴィッチの監督デビュー作ですね。 三宅 ロジャー・コーマンがプロデュースし、テキサス大学ライフル魔事件がベースの、こちらもワンアイデアで勝負した映画。もちろん「パニック〜」には、予算を掛けて拡大した分の迫力があります。パニック映画ブームの中で生まれた作品で、その要素も入ってる。 松崎 ジャンルものはブームを考えるきっかけにもなりますよね。 三宅 作り手を目指す学生が〝ブーム〟について考えることは大切です。例えば、Jホラーブームがなぜ20年も続き、突如終わったのか。やはり世の中が本当に怖い、テラーな状況になると、ホラーはエンタメにならなくなってしまう。ということはホラーがヒットしているうちは世の中が平和で安全ともいえる。個別の作品だけでなく、映画を取り巻く環境から近過去の歴史や、エンタメの潮流を語れるのはこのシリーズの良いところでもありますね。 松崎 「戦闘機対戦車」は戦車1台、戦闘機2機しか出ないのかよってつっこむこともできるけど、主たることを描くためにテーマを決めて逆算し、低予算でやれることを選び、そういうやり方があるのかってところに行き着くところが素晴らしい。作品を観ると「眼下の敵」(57)みたいで、敵にも人間らしい考え方の人がいるということをちゃんと描いている。73年製作だから、ヴェトナム戦争の只中に第二次世界大戦を描いていて、当時の反戦映画になっていたということも、掘り起こしてみると分かる。 三宅 敵について考える設定に無理がないんですよね。戦闘機と戦車って普通、相手の顔が見えずに闘うものだけど、設定上、互いが目に入る近距離にいるから、敵の匂い、相手の匂いを感じやすい。他者に想いを馳せざるを得ない状況が互いの動向に影響し合うのがスリリングで。しかもそれを74分の中で描ききる。箱庭的な設定が効いてる証拠ですよね。 松崎 そうなんです! 限定空間というか、ミニ四駆的な発想というか。舞台は広大な砂漠のはずだけど。 三宅 「アベンジャーズ」(12〜)シリーズを観て育ってきた世代は、トッピング全部乗せのメガ盛りみたいなものを求めがちだけど、それがエンタメの全てではない。 松崎 70〜80年代ってそういう時代だったんだと、つくづく思います。ある種、場末の二番館三番館の匂いがする。パッケージを並べ、僕だったらこの二本立てにするな、とか考えますね。 三宅 (笑)。名画座親父ごっこですね、楽しい。セットでプレゼントするなら、これを先に観せて次はこれとか……超おせっかい(笑)。 松崎 カッコよく言うと、キュレーションです。 三宅 思い入れのある作品も多いですね。中でも「ミディアン」(90)は大好きで、毎回同じところで泣く。ジャンルとしてはホラーだけど、他民族同士の差別の話で、完全に今の時代とリンクしています。連ドラにすれば、最高の企画になるでしょう。 松崎 今のダイバーシティの考え方に置き換えて観たら最高。自分たちと違うものは排除しようという今の社会風潮をまさに描いていて。それが戦いになると、凄く先駆的になる。当時そこまで意識したかどうか分からないけど、今ならではの観方もできる。ところで、どのシーンで泣いてしまうんですか。 三宅 主人公が妖怪に仲間入りする話なんですが、最初は人間だからとあしらわれる。溝があるんですよ。でも非業の死をきっかけに溝を乗り越え、認められる。その瞬間、妖怪たちがみんなでワッと拍手する。東京国際ファンタスティック映画祭に初めて行った時に味わった感覚にそっくりなんです。 松崎 仲間だって言わなくても分かっているよ、という雰囲気。 三宅 嗚呼、ここは「悪魔のいけにえ」の話をしてもいい場所なんだ! と。そういう文脈で観ていくと、今の若い子にも響くはず。合成だとか、特撮だとか、映像技術が古くて観られないと言うのとは別の話。キャラクターの考え方、主人公の在り方には、時代を越えた普遍性がある。「未来世界」(76)にもそういうところがありますね。 松崎 今でこそCG全盛ですが、「未来世界」にはその原点が映っていると言われている。「めまい」(58)のオープニングなどもありますが、劇中に3DCGに近い原型が映った最初の作品。そのルーツとして観ることができる。 三宅 映画史的には前作「ウエストワールド」(73)がフィーチャーされがちだけど、続篇の「未来世界」が発売されたことは重要だと思います。ピーター・フォンダが主演を務め、グウィネス・パルトロウの母、ブライス・ダナーがとてもかわいいヒロインを演じている。 松崎 今ちょうど連ドラ『ウエストワールド』が人気を集めているので、振り返って観るにはいいタイミングだと思います。 三宅 「ヤングガン2」(90)も印象に残っていますね。西部劇って父親もしくはもう少し上の世代がドンピシャで、世代的にはちょっと気後れがあった。そういう〝ジャンルとしての敷居の高さ〟を僕らの世代のものにしようとアプローチしたのが「ヤングガン」(88)シリーズ。往時のファンからすると気になるところは多々あると思いますが、僕らはこれを観て西部劇はそんなに難しくないかもしれない、よし、じゃあ過去の作品も観てみよう! っていうふうに考えられるようになった。昔は今より映画を観るには不便でしたが、映画をたくさん観られる今の方が豊かじゃない気がする。だからこそ、こういったジャンルの話をきっかけに古い作品も観てほしい。「ザ・クレイジーズ」(73)なんて、もろじゃないですか。 松崎 今に置き換えて観られます。 (目の前にパッケージを並べながら、お二人の話は止まらない! 後編に続く…) ㊧松崎健夫(まつざき・たけお)/1970年生まれ、兵庫県出身。東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻修了。テレビ、映画の現場を経て、映画専門の執筆業に転向。数多くのテレビ、ラジオ、ネット配信の情報番組に出演。本誌ほか、映画の劇場用パンフレットなどに多数寄稿。キネマ旬報ベスト・テン選考委員、田辺・弁慶映画祭審査員、京都国際映画祭クリエイターズ・ファクトリー部門審査員などを務める。共著『現代映画用語事典』(キネマ旬報社刊)ほか。 ㊨三宅隆太(みやけ・りゅうた)/1972年生まれ、東京都出身。若松プロダクションの助監督を経て、フリーの撮影・照明助手となり、その後脚本家・映画監督に。スクリプトドクターとして、国内外の映画企画に参加するほか、東京藝術大学大学院やシナリオ教室等で講師を務めている。著書に『スクリプトドクターの脚本教室』シリーズなどがある。映画「クロユリ団地」(13)「ホワイトリリー」(15)、21年公開予定のアニメ「神在月のこども」などで脚本を担当。 文=岡﨑優子/制作:キネマ旬報社(キネマ旬報8月下旬号より転載) 「死ぬまでにこれは観ろ!2020」キング洋画210連発! <観て損なし!ぜんぶ凄く面白い!>8月5日発売 ブルーレイ:各2500円+税 DVD:各1900円+税 発売・販売元/キングレコード © 2020 KING RECORD CO., LTD.ALL RIGHTS RESERVED. 作品ラインナップなどの詳細はこちらから↓
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【訃報】映画業界 2020年8月~
2020年8月1日映画界に多大なる貢献を頂きました皆様のご冥福をお祈りいたします。 ウィルフォード・ブリムリー氏(米/俳優) 8月1日、腎臓疾患のため死去。85歳。海兵隊を除隊後、ハワード・ヒューズのボディガードやスタントマンなど様々な職を経て、「勇気ある追跡」69で俳優デビュー。「スクープ・悪意の不在」81、「ザ・ファーム/法律事務所」93などシドニー・ポラック監督作品や、「チャイナ・シンドローム」79、「ナチュラル」84、「コクーン」85、「イン&アウト」97、「噂のモーガン夫妻」09など実力派俳優として活躍。息子亡き後、義娘と3人の孫と暮らす老人役で主演した『頑固じいさん孫3人』86‐88や、『となりのサインフェルド』89‐98、『ホミサイド/殺人捜査課』93‐99などTVドラマにも出演した。 トム・ポロック氏(米/映画プロデューサー) 8月1日、心臓発作のため死去。77歳。弁護士としてエンターテインメント界で始動。70年に自身の事務所を立ち上げ、最初のクライアントのジョージ・ルーカスの「スター・ウォーズ」シリーズの権利にまつわる交渉なども担当。86年に退所後、ユニヴァーサル・ピクチャーズのトップに就き、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」3部作など数々のヒット作を生む傍ら、「ドゥ・ザ・ライト・シング」89など意欲作も支援。98年にアイヴァン・ライトマンと“Montecito Picture Company”を設立し、「マイレージ、マイライフ」09、「ドラフト・デイ」14、「ゴーストバスターズ」16などを手掛けた。 レニ・サントーニ氏(米/俳優) 8月1日、がんのため死去。81歳。舞台で始動。主演のクリント・イーストウッドとバディを組んだ「ダーティハリー」71や、「新荒野の七人 馬上の決闘」69、「バッド・ボーイズ」83、「コブラ」86や、『となりのサインフェルド』89‐98、『NYPD BLUE ~ニューヨーク市警15分署』93‐05、『CSI:科学捜査班』00‐15などTVドラマにも出演した。 立石涼子さん(たていし・りょうこ/本名=立石凉子/女優) 8月2日、肺がんのため死去。68歳。文学座研究所などを経て、76~14年まで演劇集団〈円〉に所属。『ヘンリー四世』『三人姉妹』『ガラスの仮面』など蜷川幸雄演出作品のほか、19年の三浦春馬主演の『罪と罰』まで舞台女優として活躍し、04年に『エレファント・バニッシュ』と『ビューティークイーン・オブ・リーナン』で紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞。教師役で主演した「四年三組のはた」76のほか、「居酒屋兆治」83、「噛む女」88、「遺体 明日への十日間」12、「チェリーボーイズ」18や、『あなただけ見えない』92、『GTO』98、『居酒屋ふじ』17、『下町ロケット』18などTVドラマや、海外作品の吹き替えなど声優としても活躍した。 轟二郎氏(とどろき・じろう/本名=三浦康一/タレント) 8月2日、大腸がんのため死去。65歳。殺陣師やスタントマンを経て、『金曜10時!うわさのチャンネル』73‐79で知名度を上げる。スポーツバラエティ『びっくり日本新記録』75‐85では、“チャレンジボーイ”として本名でレギュラー出演し、身体を張った企画に次々と挑み人気を博す。俳優としても、「ボキ(僕)はね」という台詞が流行語になった『翔んだカップル』80‐81の織田隼人役のほか、『あんみつ姫』83、『武田信玄』88などTVドラマや、「ミスターどん兵衛」80、「セーラー服と機関銃」81、本人に瓜二つの住職にふんした「トリガール!」17などに出演。12年に脳梗塞を患ってからは地元の静岡県を拠点に、ラジオ番組などで活躍した。 ビリー・ゴールデンバーグ氏(米/作曲家) 8月3日に死去。84歳。幼少よりピアノを学び、ピアニストやアレンジャーとして始動。60年代にユニヴァーサル・スタジオでスティーヴン・スピルバーグと出会い、『四次元への招待』70‐73、「激突!」71などスピルバーグ監督作品のほか、「朝やけの空」70、「ボギー!俺も男だ」72、「ドミノ・ターゲット」76、「奇跡の人」79などの音楽を作曲。エミー賞を受賞した『スターダストの女王』74や、『刑事コロンボ』シリーズ、『刑事コジャック』73‐78のテーマ曲などTVでも活躍した。 イザベル・ヴェンガルテンさん(仏/女優) 8月3日に死去。70歳。劇作家のロマン・ヴェンガルテンを父にもつ。モデルとして始動後、ロベール・ブレッソンに見出され、同監督の「白夜」71のヒロイン役でデビュー。「ママと娼婦」73、「壁戸棚の子供たち」77、「繻子の靴」85、「ライオンは今夜死ぬ」17などに出演したほか、近年は写真家としても活動。「私の好きな季節」93、「イルマ・ヴェップ」96などオリヴィエ・アサイヤス監督作品や、「夜の子供たち」96、「エステサロン/ヴィーナス・ビューティ」99、「トスカ」01などのスチールも手掛けた。80年代にヴィム・ヴェンダースと結婚していた時期もある。 玉木照芳氏(たまき・てるよし/映画・TVカメラマン) 8月6日に死去。90歳。大毎オリオンズから東映の社会人野球部を経て、50年代半ばに東映京都撮影所入り。撮影部として、「ひばり十八番 弁天小僧」60、「反逆児」61、「勢揃い東海道」63や、『素浪人月影兵庫』65‐66、『銭形平次』66‐84、『俺は用心棒』67、『燃えよ剣』70、『遠山の金さん捕物帳』70‐73など数々のTV時代劇に携わった。 カート・リュードック氏(米/脚本家) 8月9日に死去。80歳。新聞記者として始動。シドニー・ポラック監督の「スクープ・悪意の不在」81で脚本家デビューを果たし、アカデミー賞とゴールデン・グローブ賞候補に。その後も、「愛と哀しみの果て」85、「ランダム・ハーツ」99などポラック監督作や、ポラックが監督予定だった「レインマン」88、「マディソン郡の橋」95の初期の脚本にも携わった。 フランカ・ヴァレリさん(伊/女優) 8月9日に死去。100歳。ユダヤ人の父をもち、ドイツ占領下のイタリアからスイスに逃れる。男性が主流の喜劇界で、数々の人気キャラクターを演じて喜劇女優の先駆者としてラジオやTV、舞台で活躍。脚本にも携わった「ヴィーナスのサイン」55や、「寄席の脚光」50、「史上最大の喜劇 地上最笑の作戦」63などにも出演した。 渡哲也氏(わたり・てつや/本名=渡瀬道彦/俳優) 8月10日、肺炎のため死去。78歳。青山学院大学在学中に、後に俳優となる弟・渡瀬恒彦らが「執炎」64の浅丘ルリ子の相手役に応募し日活撮影所でスカウトされ、65年に「あばれ騎士道」でデビュー。初主演した「青春の裁き」、石原裕次郎と共演した「泣かせるぜ」などで65年度の製作者協会新人賞を受賞。主題歌も唄った「東京流れ者」66、吉永小百合と共演した「愛と死の記録」66、「紅の流れ星」67など日活の新進スターとしてキャリアを重ね、舛田利雄監督の「『無賴』より 大幹部」68に始まる「無頼」シリーズ68‐69全6作で演じた孤高のやくざ“人斬り五郎”は当たり役となり、「大幹部」シリーズ68‐69、「前科」シリーズ69へと引き継がれる。「野獣を消せ」69、「斬り込み」「新宿アウトロー ぶっ飛ばせ」70など“日活ニューアクション”の主演を経て、71年、日活のロマンポルノ路線への転換に伴い石原プロモーションに入社。舛田監督の「さらば掟」71、「剣と花」72や、加藤泰監督の「人生劇場 青春・愛怒・残俠篇」72、「日本俠花伝」73、石原プロ製作の「ゴキブリ刑事」73など各社の配給作品に主演。74年に胸部疾患で大河ドラマ『勝海舟』を中途降板。深作欣二監督の「仁義の墓場」75で復帰するも再び病に倒れ、深作監督の「やくざの墓場 くちなしの花」76で再起し、ブルーリボン賞や毎日映画コンクールの主演賞を受賞。その後はTVに活動の場を移し、『大都会』シリーズ76‐78、『西部警察』シリーズ79‐84、『私鉄沿線97分署』84‐86など活躍。87年に石原死去に伴い、石原プロ社長に就任(~11)。「わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語」96ではキネマ旬報ベスト・テン助演男優賞など多数受賞。「誘拐」97、吉永と約30年ぶりに共演した「時雨の記」98、「レディ・ジョーカー」04、伊藤整一中将役を演じた「男たちの大和 YAMATO」05が遺作となった。05年に紫綬褒章を受章。 新藤孝衛氏(しんどう・こうえ/映画監督) 8月10日に死去。88歳。日本大学経済学部卒業後、大映東京撮影所を経てフリーに。63年に制作プロダクション“青年芸術映画協会”を設立し、「雪の涯て」65、「肌香の熱風」66、「泥だらけの制服」67、「女のしずく」69、「幼な妻 初夜のよろこび」72、「同棲時代 夜ごとのテクニック」74などの成人映画で手腕を発揮した。長男は自民党衆院議員の新藤義孝。 トリニ・ロペス氏(米/歌手、俳優) 8月11日、コロナウイルスの合併症のため死去。83歳。15歳でバンド活動を始め、程なくソロに。ロサンゼルスのナイトクラブでフランク・シナトラに見出され、彼が設立した“リプリーズ・レコード”と契約。63年のデビュー・アルバムがヒットし、シングルカットされた〈If I Had a Hammer〉は米国をはじめ世界的に大ヒットを記録。その後も、ピーター・ポール&マリーのカヴァー〈Lemon Tree〉など数々のヒットを飛ばす。主題歌も唄った「特攻大作戦」67では某作戦に加わる12人の囚人の一人を演じたほか、「結婚専科」65、TVドラマ『特捜隊アダム12』68‐75などに俳優として出演。ギブソンの2種類のギターのデザインも手掛けるなど多彩に活躍した。 桂千穂氏(かつら・ちほ/本名=島内三秀/脚本家) 8月13日に死去。90歳。白坂依志夫、寺山修司に師事し、72年に「薔薇の標的」(白坂と共同)「白鳥の歌なんか聞えない」でデビュー。「暴行切り裂きジャック」76、「暴る!」78など長谷部安春、「希望ヶ丘夫婦戦争」79、「鏡の中の悦楽」82など西村昭五郎、「俗物図鑑」82、「スタア」86など内藤誠など多彩な監督と組んだほか、大林宣彦監督とは劇場映画デビュー作「HOUSE ハウス」78以降、「廃市」84、「ふたり」91、「花筐/HANAGATAMI」17まで数々の傑作をともに世に送り出した。他の主な作品に、「女王蜂」78、「蔵の中」81、「幻魔大戦」83、「菩提樹 リンデンバウム」88、「福沢諭吉」91など。日本シナリオ作家協会理事などを歴任したほか、映画評論家や作家、翻訳家としても活動した。 アッシュ・クリスチャン氏(米/映画・TVプロデューサー、俳優) 8月13日、就寝中に死去。35歳。14歳より短篇制作を始め、初長篇“Fat Girls”06で監督・脚本・主演を務め、トライベッカ映画祭でプレミア上映されるなど高評を得る。その後も、自身の製作会社“Cranium Entertainment”で数々のインディーズ映画の製作・開発を手掛けたほか、俳優としても「ドミノ」05、「最高の人生のはじめ方」12や、『ボストン・パブリック』00‐04、『LAW & ORDER』90‐10、『グッド・ワイフ』09‐16などTVドラマに出演した。 リンダ・マンズさん(米/女優) 8月14日、肺がんのため死去。58歳。「天国の日々」78の主人公の妹リンダ役で映画デビューし、当初の脚本にはなかった印象的なナレーションも担当。フィリップ・カウフマン監督が彼女のために役を書き下ろした「ワンダラーズ」79や、複雑な家庭環境で育つパンク好きなヒロインを熱演した「アウト・オブ・ブルー」80などに出演後、結婚や子育てで芸能界を退くも、彼女のファンだったハーモニー・コリン監督に招かれ「GUMMO ガンモ」97で久々にカムバックを果たした。 宮内敦氏(みやうち・じゅん/本名=宮内博史/俳優) 8月14日、直腸がんのため死去。70歳。文学座演劇研究所を経て、75年に『太陽にほえろ!』72‐86で俳優デビュー。新米刑事“ボン”こと田口良役で人気を博し、79年に殉職を迎えるまでレギュラー出演。『あさひが丘の大統領』79‐80では型破りな新任教師役で主演を務めたほか、『ここまでは他人』81、『あとは寝るだけ』83などTVドラマや、「悪魔が来りて笛を吹く」79、「おんな六丁目 蜜の味」82などに出演。その間、『リポビタンD』の“ファイト一発!”シリーズのCMに初代として77~80年まで勝野洋とコンビを組み、お茶の間に親しまれた。 岩本多代さん(いわもと・ますよ/女優) 8月17日、虚血性心疾患のため死去。80歳。62年に俳優座養成所を卒業し、劇団〈新人会〉にて舞台で活躍する傍ら、「あすの花嫁」62、「無宿人別帳」63、「紀ノ川」66などに出演。69年に解散後はフリーとして、数々の舞台のほか、『虹を織る』80‐81、『澪つくし』85、『大好き!五つ子』99‐04、ナギサさんの母親役で遺作となった『私の家政婦ナギサさん』20などTVドラマや、「遠き落日」「きらきらひかる」92、「半落ち」04など、清楚な美貌に凛々しさを秘める独特の個性を放ち生涯現役で活躍した。 ベン・クロス氏(英/俳優) 8月18日に死去。72歳。王立演劇学校で学び、舞台で始動。ミュージカル『シカゴ』の弁護士ビリー・フリン役で注目を浴び、79年のウエスト・エンド公演でローレンス・オリヴィエ賞候補に。この成功を機にキャスティングされた「炎のランナー」81では実在のユダヤ人ランナーのハロルド・エイブラムズ役で主演の一角を担う。その後も、「鏡の向う側」87、「トゥルーナイト」95、「乱気流/タービュランス」97、「エクソシスト ビギニング」04、スポックの父サレクにふんした「スター・トレック」09や、『海底20000マイル』97、『ニュルンベルク裁判』07、『Banshee/バンシー』13‐16などTVドラマでも活躍した。 山崎正和氏(やまざき・まさかず/劇作家、評論家) 8月19日、悪性中皮腫のため死去。86歳。京都大学大学院在学中より劇作を始め、63年に『世阿彌』で『新劇』岸田戯曲賞(現・岸田國士賞)を受賞し注目を浴びる。劇作家としての活動の傍ら評論活動にも励み、72年に『劇的なる日本人』で芸術選奨新人賞、73年に『鴎外 闘う家長』で読売文学賞、84年に『柔らかい個人主義』で吉野作造賞を受賞するなど活躍。阪神淡路大震災が起きた95年には、『GHETTO/ゲットー』の神戸市での上演を敢行し話題を集めた。99年に紫綬褒章、18年に文化勲章を受け、06年に文化功労者に選出。兵庫県立芸術文化センター芸術監督や東亜大学学長なども歴任した。 アラン・リッチ氏(米/俳優) 8月22日、アルツハイマー病の合併症のため死去。94歳。43年にブロードウェイにデビューするなど舞台で始動。50年代にマッカーシズムによる赤狩りでブラックリストに載り、一時期俳優業を離れ、自身のギャラリーを開くなど美術界で活動。60年代初めに復帰し、「セルピコ」73、「女優フランシス」82、「真実の瞬間」91、「ボディガード」92、「クイズ・ショウ」94、「アミスタッド」97や、『ヒル・ストリート・ブルース』81-87、『CSI : 科学捜査班』00‐15、『Dr. HOUSE』04‐12などTVドラマで活躍した。 内海桂子さん(うつみ・けいこ/本名=安藤良子/漫才師) 8月22日、多臓器不全のため死去。97歳。38年に初舞台。50年に音曲漫才コンビ“内海桂子・好江”を結成し、61年に文部省芸術祭奨励賞、82年に芸術選奨文部大臣賞を受賞するなど活躍。97年の好江の死去後も、漫才協団(後の漫才協会)5代目会長を務めるなど東京の演芸会を牽引。女優としても、「の・ようなもの」81、「せんせい」89、「長崎ぶらぶら節」00、「忘れられぬ人々」01、「能登の花ヨメ」08、「の・ようなもの のようなもの」15などに出演。横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)の専任講師を務めるなど後進の指導にもあたった。89年に紫綬褒章、95年に勲四等宝冠章を受けた。 ベニー・チャン氏(香/映画監督) 8月23日、上咽頭がんのため死去。58歳。19年末にクランクアップしたドニー・イェン&ニコラス・ツェー主演「怒火」21の撮影中に病が発覚し闘病していた。TV界で始動し、ジョニー・トーの助監督などを経てドラマの演出も手掛ける。「天若有情」90で映画監督デビュー。「WHO AM I?」99、「香港国際警察/NEW POLICE STORY」04、「プロジェクトBB」06などジャッキー・チェン主演作のほか、「ジェネックス・コップ」99、「ディバージェンス ‐運命の交差点‐」05、「インビジブル・ターゲット」07、「コネクテッド」08、「レクイエム 最後の銃弾」13など、スリリングなアクションやサスペンスの名手として一線で活躍した。 ロリ・ネルソンさん(米/女優) 8月23日に死去。87歳。アルツハイマー病で闘病していた。幼少より舞台で始動し、5歳で“Little Miss America”に選出。その後、モデルを経て「怒りの河」52で映画デビュー。「俺が犯人だ!」55でジャック・パランスの相手役を務めて注目され、3D映画「半魚人の逆襲」55では半魚人に惚れ込まれるヒロイン役に。「百万長者と結婚する方法」53をモチーフにしたTVドラマ『億万長者と結婚する方法』57‐59でも主人公のひとりを務めた。 梅野泰靖氏(うめの・やすきよ/俳優) 8月25日に死去。87歳。高校在学中に演出家の岡倉士朗に見出され、51年に民藝少年劇『山びこ学校』で主演を務め、54年に劇団〈民藝〉に入団。同劇団のほか外部公演にも多数出演し、79年に『亡命者』で紀伊國屋演劇賞を受賞するなど舞台俳優として活躍。「サンダカン八番娼館 望郷」74、「お吟さま」78、「天平の甍」80、「日本の黒い夏‐冤罪」01など熊井啓、「家族」70、「男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎」83など山田洋次、「ラヂオの時間」97、「ザ・マジックアワー」08など三谷幸喜監督作品のほか、「幕末太陽傳」57、「網走番外地」59、「反逆のメロディ」70、「アジアの瞳」97、「金融腐蝕列島‐呪縛‐」99、「県庁の星」05や、『天と地と』69、『やまとなでしこ』00、『篤姫』08などTVドラマにも出演した。 マックス・エヴァンス氏(米/作家) 8月26日に死去。95歳。テキサス出身。60年に発表した『ランダース』で注目を浴び、同作は65年に映画化。実体験に基づく62年の小説も、後に「ハイロー・カントリー」98として映画化。彼の作品の映画化を試みるも実現に至らなかったサム・ペキンパー監督と親交を深め、友情出演した「砂漠の流れ者」70の舞台裏を綴った“Sam Peckinpah, Master of Violence”72は、原田眞人監督の翻訳で『ケーブル・ホーグの男たち 遥かなるサム・ペキンパー』として日本でも出版された。 ジョー・ルビー氏(米/脚本家、プロデューサー) 8月26日に死去。87歳。ハンナ・バーベラ・プロダクションでケン・スピアーズと出会い、臆病なグレート・デーン犬と4人組が怪奇事件に挑む『スクービー・ドゥー』69‐76を共同製作し、後に多くのリブート作品や劇場版へと展開する人気アニメーションに。『珍犬探偵ダイナマット』76⁻77、『わんぱくジョーズ』76‐78などのTVアニメーションを手掛けた後、ふたりでスタジオを設立し、デイタイム・エミー賞で3度候補となった『アルビンとチップマンクス』83‐90など数々の人気作を放つ。脚本も手掛けた「ランペル/蘇る狂気」95や、「ランボー」や「ポリスアカデミー」などのアニメーション版の製作にも携わった。 カエサル・コルドヴァ氏(米/俳優) 8月26日に死去。84歳。アクターズ・スタジオで学ぶ。ブロードウェイ劇“Does Tiger Wear a Necktie?”69を皮切りに、「スカーフェイス」83、「カリートの道」93でアル・パチーノと共演したほか、「シャーク・トレジャー」75、「ナイトホークス」81や、『特攻野郎Aチーム』83‐87、『女刑事キャグニー&レイシー』81‐88などTVドラマに出演した。 ピーター・ソーヴァ氏(米/映画撮影監督) 8月27日に死去。75歳。チェコスロヴァキアに生まれ、60年代半ばに米国に移住。「ダイナー」82、「グッドモーニング,ベトナム」87などバリー・レヴィンソン監督作品や「フェイク」97、近年は、「ギャングスター・ナンバー1」00、「ラッキーナンバー7」06、「PUSH 光と闇の能力者」09などポール・マクギガン監督とのタッグで知られた。 チャドウィック・ボーズマン氏(米/俳優) 8月28日、大腸がんのため死去。43歳。16年より治療の合間に撮影を続けながら闘病していた。ハワード大学を卒業後、ロンドンのブリティッシュ・アメリカン・ドラマ・アカデミーで演技を学び、舞台で始動。『LAW & ORDER』90‐10、『ER 緊急救命室』94‐09などTVにも活躍の場を広げ、アフリカ系アメリカ人初の大リーガーのジャッキー・ロビンソンにふんした「42 世界を変えた男~」13、ソウルの帝王を熱演した「ジェームス・ブラウン ~最高の魂を持つ男~」14など実録もので脚光を浴びる。「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」16での初登場を経て、「ブラックパンサー」18では文明国ワカンダの王位を継ぐティ・チャラ役でマーベル初の黒人ヒーローを好演し、同作はアカデミー賞で作品賞を含む6部門で候補となり3部門を受賞し、全米映画歴代興収4位を記録するなど大ヒット。スパイク・リー監督の「ザ・ファイブ・ブラッズ」20でNY批評家協会賞助演男優賞、遺作となった「マ・レイニーのブラックボトム」20でゴールデン・グローブ賞とLA批評家協会賞の男優賞を受賞した。 岸部四郎氏(きしべ・しろう/俳優、タレント) 8月28日、拡張型心筋梗塞による急性心不全のため死去。71歳。69年、兄・岸部一徳がベーシストを務めていた“ザ・タイガース”に脱退した加橋かつみに代わり新メンバーとして加入。人気絶頂のグループでリズムギターやタンバリンを担当し、飄々とした個性も人気を博す。71年に解散後は俳優としても活動し、『西遊記』78‐79と翌年の続篇の沙悟浄役をはじめ、「虹をわたって」72、「喜劇 大誘拐」76、「えきすとら」82、「アイコ十六歳」83、「ハチ公物語」87、「アイデン&ティティ」03や、『電車男』05、『クロサギ』06などTVドラマに出演し、劇場版「あしたのジョー」80とその続篇のマンモス西役や、「耳をすませば」95などでは声優も務める。朝の情報番組『ルックルックこんにちは』79‐01では84~98年まで司会を務め、お茶の間でも親しまれた。 階戸瑠李さん(しなと・るり/女優) 8月28日、てんかんの持病のため死去。31歳。上智大学文学部卒業後、OLを経て、13年に『FLASH』誌主催のグラビアアイドル発掘オーディションのグランプリ受賞を機に芸能界入り。女優として、「ハダカの美奈子」13、「マンゴーと赤い車椅子」15、「新宿スワンⅡ」「君にあえたら 妻の恋人」17、「娼年」18、「性の劇薬」20や、『全裸監督』19、丸岡商工のやる気のない社員役で話題を集めた『半沢直樹』20などドラマ、『蒲田行進曲』17、『嫌われ松子の一生』19など舞台でも活躍した。 アレクサンダー・ゼイル氏(米/俳優) 8月28日、パーキンソン病の合併症のため死去。89歳。ユダヤ人の家庭でバグダッドに生まれる。41年にボンベイ(現・ムンバイ)に逃れ、18歳で米国に移住。59年に舞台で始動し、アンドレイ・シェルバン演出の『アガメムノン』77に主演するなど数々の公演で活躍。「ファイヤーフォックス」82、「地獄のコマンド」85、「ショーガール」95や、『超人ハルク』77‐82、『プロファイラー/犯罪心理分析官』96‐00、『24 TWENTY FOUR』01‐10などTVドラマにも出演した。 ウラジーミル・アンドレイエフ氏(露/俳優) 8月29日に死去。90歳。「サルタン王物語」66で主演を務めたほか、TV映画の監督としても活動した。 -
「パラサイト 半地下の家族」でアカデミー賞最多4部門受賞! 今だから観たい現代社会を抉るポン・ジュノ ワールド (C) 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED 今や世界が認める映画監督となったポン・ジュノ。アカデミー賞を筆頭に、多くの映画賞を席巻して話題となった、半地下に住む失業中の家族と、対照的な裕福な一家の悲喜劇を描いた「パラサイト 半地下の家族」を始めとする、現代社会に鋭く切り込む監督作をご紹介します。 1.映画「パラサイト 半地下の家族」 映画「パラサイト 半地下の家族」の作品概要 アジア人初の作品賞受賞を始め、アカデミー賞4 部門受賞という快挙を成し遂げたポン・ジュノ監督によるサスペンス。半地下住居に暮らす全員失業中の4人家族。ある日、息子のギウは友人から紹介され、高台の豪邸に住む一家の長女の家庭教師として働き始めることに。次第に一家の信頼を得たギウは、次々に家族を招き入れていくが……。 映画「パラサイト 半地下の家族」の見どころ 過酷な格差社会をユーモアに包み極上のエンタメに昇華 天と地ほどの生活格差があるふた組の家族の寄生(パラサイト)関係を描き、現在進行形の分断した現代社会に警鐘を鳴らすと評判の問題作。しかし、強烈な格差社会が舞台でありながら、底辺に暮らす家族のしたたかさ、結束力をユーモラスに描き、彼らが高台の富裕家族に入り込んでいく様子は悲壮感など微塵もなく、共感を持って楽しませてくれる。終盤、怒涛の展開が待ち受け物語は思わぬ決着を見せるが、最後はじわっと考えさせられてしまう、奥深き人間ドラマ。 セル・レンタル発販:VAPよりリリース中 2.映画「スノーピアサー」 (C)2013 SNOWPIERCER LTD.CO. ALL RIGHTS RESERVED セル・レンタル発販:KADOKAWAよりリリース中 映画「スノーピアサー」の見どころ 格差社会の縮図と言える列車内の未体験ディストピア 氷河期の近未来の地球を舞台に、人類が唯一生存する列車内の下層階級による反乱を描く、フランスのコミックが原作のSFアクション。列車内での強烈な格差、熾烈な闘争の流血と氷に覆われた外界の美しさなど、明確な対比も目を引く構成に、荒唐無稽な物語を力づくで見せる手腕はさすがの一言。ソン・ガンホ、クリス・エヴァンス、ティルダ・スウィントンなど、米韓豪華キャストの出演も見どころ。 3.映画「グエムル 漢江の怪物」 (C)2006Chungeorahn Film.All ights reserved. セルBlu-ray発販:ピカンテサーカス(発売協力:ディメンション)/ハピネット・メディアマーケティングよりリリース中 映画「グエムル 漢江の怪物」の見どころ 怪物にさらわれた娘の救出のため奮闘する家族の熱い絆 在韓米軍が廃棄した薬品によって変異した怪物に、娘をさらわれた家族が決死の救出を図るモンスターパニック。これまでの作品から一転、CGを駆使したモンスターが暴れまわるエンタメ作であるが、娘の救出に奔走する家族を軸に、米軍が自国に及ぼす力や底辺の生活にあえぐ人々を描くなど、監督らしい視点が盛り込まれている。社会問題に鋭く切り込みながら怪獣モノとしても抜群の面白さ。 4.映画「殺人の追憶」 (C)2003 CJ E&M CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED セル発販:TCエンタテインメントよりリリース中 映画「殺人の追憶」の見どころ 姿を見せない連続殺人犯を追う刑事たちと、驚愕のラスト 内外に監督の名を轟かせた出世作にして、監督とソン・ガンホが初めてタッグを組んだ記念碑的作品。80年代後半から90年代初め、ソウル近郊の農村で発生した未解決連続殺人事件を基にしたサスペンス。地方警察の杜撰で荒っぽい捜査方法に憤りも感じつつ、笑いを交えた絶妙なさじ加減で描写。異常な犯行に執念で迫る捜査の行方に手に汗握りながら、強いメッセージを込めたラストは忘れがたい。 現代社会への強烈なメッセージ性を込めながら、エンタメとしての作品の面白さも兼ね備えたポン・ジュノ監督作ですが、今回ご紹介した作品は、監督作にはなくてはならないソン・ガンホが主演している点でも共通しております。名優と呼ぶにふさわしい彼の演技にも注目していただきながら、リリースされたばかりの「パラサイト 半地下の家族」に合わせて、ポン・ジュノ ワールドを堪能できるこれらの作品を是非鑑賞してみてください。 映画「パラサイト 半地下の家族」 制作=キネマ旬報社
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【訃報】映画業界 2020年7月~
2020年7月22日映画界に多大なる貢献を頂きました皆様のご冥福をお祈りいたします。 河原崎次郎氏(かわらざき・じろう/本名=河原崎労作/俳優) 7月、心不全のため死去。79歳。前進座創設者の河原崎長十郎の次男。「どっこい生きてる」51で映画デビューし、「蟹工船」53、「ともしび」53など子役として活動。法政大学経済学部卒業後、俳優座養成所に15期生として入り、66年に俳優座入り。舞台で活躍する傍ら、「讃歌」72、「二百三高地」80、「鉄眼」81、「ボクの女に手を出すな」86、「濹東綺譚」92などや、『水戸黄門』69‐11、『八代将軍吉宗』95などTVドラマにも出演した。 大下武夫氏(おおした・たけお/映画看板絵師) 7月に死去。78歳。50年代末より青森県三沢市で始動し、茨城県水戸市に移住。水戸東映の専属絵師を経て68年に独立し、最盛期に11館あった市内すべての映画館の看板を手掛けるなど活躍。08年の水戸テアトル西友閉館後は、「桜田門外ノ変」10、「ローリング」15など水戸市で撮影された作品を不定期に手掛ける傍ら、国内外のスターの肖像画などを描き続け、17年に同市で個展『スクリーンの仲間たち』も開催された。 ジェフリー・サシーノ氏(米/ヘアスタイリスト) 7月1日、心臓発作のため死去。72歳。“Lucy & Desi: Before the Laughter”91でエミー賞候補となったほか、「タイ・カップ」95、「真実の行方」96、「ポロック 2人だけのアトリエ」00、「愛についてのキンゼイ・レポート」04、「エミリー・ローズ」05、「お家をさがそう」09などや、『アリー・myラブ』97‐02、『テイルズ・オブ・ザ・シティ2』98、『ザ・ホワイトハウス』99‐06などTVドラマや、舞台でも活躍した。 ビリー・タン氏(香/映画監督) 7月1日に死去。69歳。70年代末より亜州電影で助監督として始動し、80年代より人気TVシリーズの演出なども手掛ける。「ドラゴンファイト」89、「欲望の街・純愛篇/紅い疾風」96、「ミッドナイト・エキスプレス」98など映画監督としても活躍した。 青野暉氏(あおの・あきら/TV映画監督) 7月2日、胆嚢がんのため死去。89歳。早稲田大学文学部卒業後、54年に新東宝入りし、石井輝男監督らに就く。61年の同社倒産後は国際放映に映り、『いまに見ておれ』64で監督デビュー。青島幸男主演の『意地悪ばあさん』67‐69では80年代のスペシャル版でも演出・脚本を手掛けたほか、『おくさまは18歳』70‐71、『ママはライバル』72‐73などTVドラマや、PR映画の監督も務めた。 ロナルド・L・シュワリー氏(米/映画プロデューサー) 7月2日に死去。76歳。南カリフォルニア大学卒業後、「セイブ・ザ・タイガー」73、「ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー」74などの助監督を経てプロデューサーに転身し、初映画「普通の人々」80でアカデミー賞作品賞を受賞。以降も、「スクープ・悪意の不在」81、「トッツィー」82(アカデミー賞作品賞候補)、「ランダム・ハーツ」99などシドニー・ポラック監督作品のほか、アカデミー賞作品賞候補となった「ソルジャー・ストーリー」84、「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」92や、「ニューヨーク東八番街の奇跡」87、「ジョー・ブラックをよろしく」98などを手掛けた。 ユン・サムユク氏(韓/映画監督、脚本家) 7月2日に死去。83歳。日本の統治時代より俳優や映画監督として活躍したユン・ボンチュンの長男。脚本家として「桑の葉」85、「アダダ」87、「将軍の息子」90などを手掛けたほか、監督としても「梨泰院の夜空にはアメリカの月が出るのか」91、大鐘賞映画祭脚本賞を受賞した「サロリラッタ」93、「剽窃」99などを手掛けた。 ケヴィン・ラファティ氏(米/ドキュメンタリー映画監督) 7月2日、がんのため死去。73歳。兄ピアースらと共同監督を務めた「アトミック・カフェ」82は、アーカイブ映像を多用しつつ風刺を利かせた革新性でBAFTA賞候補となるなど高評を得て、16年にアメリカ国立フィルム登録簿にも追加。マイケル・ムーアの監督デビュー作「ロジャー&ミー」89などでは撮影監督も務めたほか、アカデミー賞長篇ドキュメンタリー賞候補となった「クリントンを大統領にした男」93などでは製作に名を連ねた。ジョージ・W・ブッシュは従弟にあたる。 桑田二郎氏(くわた・じろう/漫画家) 7月2日に死去。85歳。中学生だった48年に『奇怪星團』でデビュー。57年より『少年画報』誌に連載された『まぼろし探偵』がヒットし、翌年に実写ドラマ化。58年のTVドラマ版放送開始の数か月後より『少年倶楽部』誌で連載がスタートした、『月光仮面』も人気を博す。63年より『週刊少年マガジン』誌に連載された『8マン』は、同年TVアニメーション化され一大ブームを引き起こし、その硬質で洗練された描線で多くの読者を魅了。『チャンピオンRED』誌に連載中の『8マンVSサイボーグ009』にも原作者として携わっていた。 サロージ・カーンさん(印/振付師) 7月3日、心不全のため死去。71歳。子役として始動後、ダンサーを経て振付師に転身。“Mr. India”87などシュリデヴィ、“Khal Nayak”93などマードゥリー・ディークシトの振り付けをはじめ、ナショナル・フィルム・アワードを受賞した「ミモラ 心のままに」99、アカデミー賞外国語賞候補となった「ラガーン」01、「DON ‐過去を消された男」06など300作品・2000曲以上の振り付けを担当し、ボリウッド映画界に長年にわたり貢献。近年はダンスのリアリティ番組の審査員なども務めた。 アール・キャメロン氏(英/俳優) 7月3日に死去。102歳。バミューダに生まれ、39年に渡英。舞台で始動し、映画デビュー作「波止場の弾痕」51では、白人女性と恋におちる船乗りにふんし、英国初の主要な役柄を演じるアフリカ系として注目を浴びる。その後も、ジェームズ・ボンドをサポートするバハマのエージェントを演じた「007/サンダーボール作戦」65のほか、「サファイア」59、「12月の熱い涙」72、「さらばキューバ」79、「ザ・インタープリター」05、「クィーン」06、遺作となった「インセプション」10や、『プリズナーNO.6』67‐68などTVドラマで活躍し、09年に大英帝国勲章コマンダーを授与された。 ニック・コルデロ氏(加/俳優) 7月5日、新型コロナウイルスの合併症のため死去。41歳。4月半ばに右脚を切断するなど長く治療を続け闘病していた。バンド活動を経てニューヨークに渡り、オフ・ブロードウェイで始動。12年に『ロック・オブ・エイジズ』でブロードウェイにデビューし、94年の映画をミュージカル化した『ブロードウェイと銃弾』のギャングの顔役チーチ役で14年にトニー賞候補に。16年には、06年の映画のミュージカル版『ウェイトレス』の主人公の夫役に続き、ブロードウェイ初演の『ブロンクス物語』の出演で翌年にドラマ・デスク・アワード候補となるなど、唄って踊れる舞台俳優として才能を発揮。『LAW & ORDER :性犯罪特捜班』99‐、『ブルーブラッド』10‐などTVドラマや、「ジーサンズ はじめての強盗」17などにも出演した。 ベティナ・ジロイスさん(米/脚本家) 7月5日、がんのため死去。58歳。ドイツのベルリン生まれ。コロンビア大学で学び、「アパッチ」90のアソシエイト・プロデューサーなどを経て、ノンクレジットで「ザ・ハリケーン」99などの脚本に参加。ブルース歌手ベッシー・スミスの生涯を描いたTV映画『BESSIE/ブルースの女王』15でエミー賞候補となるなど高評を得たほか、ヒューマニタス賞候補となった「グローリー・ロード」06、「マクファーランド 栄光への疾走」15なども手掛けた。 エンニオ・モリコーネ氏(伊/作曲家) 7月6日に死去。91歳。サンタ・チェチーリア音楽院で作曲と編曲を学び、トランぺッターとして始動後、60年代より映画音楽の作曲も手掛ける。8歳で出逢い20年以上を経て再会したセルジオ・レオーネ監督とは、「荒野の用心棒」64、「続・夕陽のガンマン」66など6作で組み、マカロニ・ウエスタン人気に音楽面で貢献。その後も国際的に活躍し、「天国の日々」78、「ミッション」86、「アンタッチャブル」87(グラミー賞受賞)、「バグジー」91、「マレーナ」00でアカデミー賞候補となり、07年に同賞名誉賞、彼の長年のファンだったクエンティン・タランティーノと組んだ「ヘイトフル・エイト」15で初のオスカーに輝く。他に、「アルジェの戦い」66、「ソドムの市」75、「1900年」76、「ニュー・シネマ・パラダイス」89(BAFTA賞受賞)、「ザ・シークレット・サービス」93、「海の上のピアニスト」98(ゴールデン・グローブ賞受賞)や、大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』03など。17年にイタリア共和国功労勲章、19年に旭日小綬章を授与された。 鈴木常吉氏(すずき・つねきち/ミュージシャン) 7月6日、食道がんのため死去。65歳。ロックバンド“セメント・ミキサーズ”のヴォーカリスト兼ギタリストとして始動。89年に『三宅裕司のいかすバンド天国』89‐90で3週勝ち抜き“7代目イカ天キング”として注目を浴び、90年にアルバム『笑う身体』でメジャーデビューするも、程なく解散。音曲集団“つれれこ社中”などを経て、初のソロアルバム『ぜいご』06に収録された〈思ひで〉が、TVドラマ『深夜食堂』09‐のオープニング曲に使用され話題となり、同作の劇場版にも多数の楽曲を提供。俳優としても、「オーバー・フェンス」16、「夜明け」18などに出演し、後者の広瀬奈々子監督の「つつんで、ひらいて」19のエンディング曲〈小石と靴下〉も手掛けた。 吉川進氏(よしかわ・すすむ/元東映プロデューサー) 7月10日、呼吸不全のため死去。84歳。58年に東映に入社し、東映テレビ部に配属。『日本侠客伝』68でTVドラマを初プロデュース。『人造人間ハカイダー』72‐73で特撮ものに初参加後、『秘密戦隊ゴレンジャー』75‐77など“スーパー戦隊”シリーズ、『宇宙刑事ギャバン』82‐83など“メタルヒーロー”シリーズの立ち上げや人気に寄与。『仮面ライダーBLACK』87‐88など“ライダー”シリーズも手掛け、「仮面ライダーZO」93、「仮面ライダーJ」94など劇場版の企画にも携わった。 ガイ・トーマス氏(米/脚本家) 7月10日、心臓発作のため死去。66歳。22歳で最初の脚本“Jungle Boy”が売れ、コロンビア・ピクチャーズに“Carter Country”77‐79のスタッフライターとして雇われる。「ダドリー・ムーアのモーゼの気分で」80、「最高の人生のはじめ方」12なども手掛けた。 ケリー・プレストンさん(米/女優) 7月12日、乳がんのため死去。57歳。南カリフォルニア大学などで学ぶ。「デス・ポイント/非情の罠」86、「ツインズ」88、「ザ・エージェント」96、「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」99、「ハッピー・フライト」03、「ロビイストの陰謀」10などや、『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』05‐11、『CSI: サイバー』15‐16などTVドラマで活躍。私生活では、俳優ケヴィン・ゲイジと離婚後、91年にジョン・トラヴォルタと再婚し、「バトルフィールド・アース」00などで共演した。 ナヤ・リヴェラさん(米/女優、歌手) 7月13日に遺体で発見された。33歳。4歳の息子をボートに残し行方不明になっていた。子役としてCM出演などを経て、エディ・マーフィー製作の“The Royal Family”91‐92で本格的にデビュー。『glee/グリー』09‐15のレズビアンのチアリーダー・サンタナ役で幅広い層に支持され、10年にSAG賞を受賞するなど脚光を浴びる。その後は、歌手としても活躍した。 グラント・イマムラ氏(米/エンジニア) 7月13日、脳動脈瘤のため死去。49歳。日系アメリカ人として生まれ、南カリフォルニア大学で電子工学を学ぶ。卒業後はルーカスフィルムのTHXやILMで「スター・ウォーズ」新三部作、「マトリックス」シリーズや、「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」97、「ギャラクシー・クエスト」99、「A.I.」01などに携わる。アメリカの都市伝説などを科学的に検証するTVシリーズ『怪しい伝説』03‐18では検証のためのロボットや特殊装置を制作するなど、05~14年までレギュラー出演し人気を博した。 ガリン・ゴルグさん(米/女優、ダンサー) 7月14日、肺がんのため死去。55歳。ロサンゼルスに生まれハワイで育つ。多彩なジャンルのダンスを学びダンサーとして始動し、イタリアのバラエティ番組や、ZZトップの〈Sharp Dressed Man〉のMVなどに出演。「ロボコップ2」90、「ハートブルー」91、「ストーリービル/秘められた街」92などや、『ツイン・ピークス』90‐91、『LOST』04‐10などTVドラマでも活躍した。 ロヤナ・ブラックさん(米/女優) 7月14日、白血病のため死去。47歳。83年に『思い出のブライトン・ビーチ』のブロードウェイ公演でデビュー。“Raising Miranda”88ではタイトルロールであるシングルファーザーの娘役を演じたほか、『コスビー・ショー』84‐92、『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』84‐92などTVドラマに出演した。 モーリス・ローヴス氏(英/俳優) 7月15日に死去。83歳。舞台で始動し、「ユリシーズ」67、「勝利への脱出」80、「ラスト・オブ・モヒカン」92、「マクベス」15などや、『ドクター・フー』63‐89、『ベイウォッチ』89‐01、『ジェシカおばさんの事件簿』84‐96などTVドラマに出演した。 森崎東氏(もりさき・あずま/映画監督) 7月16日、脳梗塞のため死去。92歳。京都大学法学部卒業後、56年に松竹京都撮影所入り。大船撮影所に移籍後は野村芳太郎や山田洋次の助監督を務め、シリーズ第1作「男はつらいよ」69など山田作品の脚本にも参加し、69年に「喜劇 女は度胸」で監督デビュー。シリーズ第3作にして異色作「男はつらいよ フーテンの寅」70を経て、「喜劇 女は男のふるさとョ」71に始まる“女”シリーズでは、夜の女たちの喜怒哀楽やバイタリティーを活写。75年よりフリーとなり、「黒木太郎の愛と冒険」77発表後久々の新作となる「時代屋の女房」83がヒットし、「生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言」85も、したたかに生きる個性溢れる人々の群像劇として高評を得る。その後も、「塀の中の懲りない面々」87、「釣りバカ日誌スペシャル」94、「ラブ・レター」98など話題作を手掛け、様々な社会問題をシニカルなユーモアとともに炙り出す「ニワトリはハダシだ」04で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。故郷・長崎を舞台に認知症の母と息子との日々を軽妙に綴る「ペコロスの母に会いに行く」13で本誌ベスト・テン第1位に輝き遺作となった。『天皇の料理番』80‐81、『地方記者・立花陽介』シリーズ93‐03などTVドラマの演出も手掛けた。 フィリス・サマーヴィルさん(米/女優) 7月16日に死去。76歳。74年にブロードウェイにデビューするなど舞台で始動し、アーロン・ソーキンが脚本を手掛けた、18年の「アラバマ物語」62のブロードウェイ版にも出演。「救命士」99、「リトル・チルドレン」06、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」08、「イノセント・ガーデン」13などや、『キャシーのbig C いま私にできること』10‐13、『ブラックリスト』13‐などTVドラマでも活躍した。 ジョナサン・オッペンハイム氏(米/ドキュメンタリー映画編集者) 7月17日、脳腫瘍のため死去。67歳。母は女優ジュディ・ホリデイ。画家を経て、「ミスター・アーサー」81など劇映画の編集アシスタントを務める。16年にアメリカ国立フィルム登録簿に加わったLGBTQ映画の金字塔「パリ、夜は眠らない」90のほか、アカデミー賞候補となった“Children Underground”01、サンダンス映画祭など多数受賞した“The Oath”10など、優れたドキュメンタリーに編集分野で貢献した。 ジジ・ジャンメールさん(仏/バレエダンサー) 7月17日に死去。96歳。9歳で、パリ・オペラ座バレエ学校にてローラン・プティとクラスメイトとなる。パリ・オペラ座バレエ団を退団後、プティが結成した“バレエ・ド・パリ”に加わり、彼が振り付けを手掛けた49年の『カルメン』ロンドン公演に主演。ブロードウェイやアメリカ公演でも注目を浴び、「アンデルセン物語」52、「夜は夜もすがら」「巴里の不夜城」56、「ブラック・タイツ」60などに出演したほか、著名な歌手や作詞家が曲を提供するなど歌手としても活躍。私生活では、プティと54年に結婚し、11年に彼が亡くなるまで添い遂げた。 三浦春馬氏(みうら・はるま/俳優) 7月18日に死去。30歳。朝の連続テレビ小説『あぐり』97で子役デビュー。「森の学校」02で映画初主演後、『14才の母』06のヒロインを妊娠させてしまう恋人役で注目され、大ヒット作「恋空」07で日本アカデミー賞新人俳優賞、「奈緒子」08で毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞。「クローズZEROⅡ」09、「君に届け」10、「東京公園」11、五代友厚を熱演し死去後に公開された「天外者」20や、『ブラッディ・マンデイ』08、『僕のいた時間』14、『わたしを離さないで』16、主題歌を唄い歌手デビューも果たした『TWO WEEKS』19などTVでも着実にキャリアを重ねる。09年以降は舞台にも活躍の場を広げ、16年にはブロードウェイミュージカルの日本版『キンキーブーツ』にドラァグ・クイーン役で主演し、読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。「幻影師アイゼンハイム」06として映画化された原作をミュージカル化し、20年12月の世界初演を予定していた『The Illusionist ‐イリュージョニスト』の主演も控えるなど、さらなる活躍が期待されていた。 ソニア・ダリンさん(米/女優) 7月19日に死去。96歳。ダンスを学んでいた縁で、「コルシカの兄弟」41に出演。「三つ数えろ」46ではオーディションでハンフリー・ボガートのガールフレンド役に選ばれる。50年に女優を引退後は、モデルとしても活動した。 アニー・ロスさん(米/ジャズ歌手、女優) 7月21日に死去。89歳。英国に生まれ4歳で渡米し、幼少より歌手や女優として活動。ワーデル・グレイ作曲の50年の楽曲に自ら作詞した〈Twisted〉52がヒットし、「地球は女で回ってる」97のオープニングなどに使用されたほか、ベット・ミドラーやジョニ・ミッチェルらによってカヴァー。57年にデイヴ・ランバートとジョン・ヘンドリックスとジャズトリオ“ランバート、ヘンドリックス&ロス”を結成し、61年のアルバム『High Flying』でグラミー賞を受賞。62年に解散後も長年にわたり活躍し、10年に全米芸術基金よりジャズ・マスター賞を授与。女優としても、「スーパーマンⅢ/電子の要塞」83、「鬼ママを殺せ」87、「バスケットケース2」90などに出演し、ジャズ歌手にふんした「ショート・カッツ」93で共演者とともにヴェネチア国際映画祭で特別ヴォルピ杯を獲得した。 山本寛斎氏(やまもと・かんさい/ファッションデザイナー) 7月21日、急性骨髄性白血病のため死去。76歳。日本大学英文科を中退後、コシノジュンコらに師事し、67年に装苑賞を受賞。71年に独立し、日本人初となるロンドンでのファッションショー開催を皮切りに、パリコレなどの参加や世界各地に自身のブティックを展開。既成概念に縛られないデザインで注目され、デイヴィッド・ボウイのステージ衣装も手掛けるなど精力的に活動。90年代以降は、音楽や舞台と融合させたパフォーミング・アート『KANSAI SUPER SHOW』を世界中で開催するなどイベントプロデューサーとしても活動。俳優としても「青の炎」03で特異な存在感を発揮した。 弘田三枝子さん(ひろた・みえこ/本名=竹永三枝子/歌手) 7月21日、心不全のため死去。73歳。小学生の頃より米軍キャンプで唄い始め、61年に〈子供ぢゃないの〉でデビュー。実年齢らしからぬ歌唱力で注目を集め、〈ヴァケーション〉62、〈悲しきハート〉63、〈砂に消えた涙〉64などカヴァーポップスで次々とヒットを飛ばし、65年には日本人で初めて米国の“ニューポート・ジャズ・フェスティバル”に出演。69年にはスリムに変貌し〈人形の家〉をヒットさせ、日本レコード大賞歌唱賞を受賞。その爆発力溢れる歌唱は多くの後進に影響を与えた。TVアニメーション『ジャングル大帝』65‐66のエンディング曲〈レオのうた〉、「ドーベルマン刑事」77の挿入歌なども歌い、女優として「魚河岸の旋風娘」「女弥次喜多 タッチ旅行」63、「華やかな女豹」69、「喜劇 開運旅行」72などにも出演した。 ジャクリーン・スコットさん(米/女優) 7月23日、肺がんのため死去。89歳。幼少よりタップダンスを学び、舞台で始動。「ガンファイターの最後」69、「突破口!」73、「テレフォン」77などドン・シーゲル監督作品のほか、「激突!」71、「巨大蟻の帝国」77や、主人公の妹にふんした『逃亡者』63‐67、『鬼警部アイアンサイド』67‐75、『コールドケース』03‐10などTVドラマにも出演した。 セルジオ・ヒカルド氏(ブラジル/作曲家、映画監督) 7月23日に死去。88歳。ピアニストとして始動し、ボサノヴァ・ブーム牽引に一役買う。映画監督としても、初の短篇“Menino da Pant Branca”62が高評を得て、“A Noite do Espantalho”74は数々の映画祭で上映され、アカデミー賞外国語映画賞ブラジル代表にも選出。「黒い髪と白い悪魔」64、ナレーションも務めた「狂乱の大地」67などグラウベル・ローシャ監督作品の作曲も手掛けるなど、多彩に活躍した。 漆戸靖治氏(うるしど・せいじ/映画プロデューサー) 7月23日、腎不全のため死去。87歳。東京大学文学部卒業後、57年に日本テレビに入社し、97年に代表取締役副社長、98年にBS日本社長に就任。「わが愛の譜 滝廉太郎物語」93、「四十七人の刺客」94、「Shall we ダンス?」96、「卓球温泉」98などの製作も手掛けた。 レジス・フィルビン氏(米/TV司会者) 7月24日に死去。88歳。50年代半ばより始動。88年よりキャシー・リー・ギフォードをパートナーに放送開始した“Live with Regis and Kathie Lee”の司会で人気を博し、01年にデイタイム・エミー賞を受賞。01年よりケリー・リパ共演に代わってからも、11、12年に同賞を受賞。日本版は『クイズ$ミリオネア』として人気を博したクイズ番組“Who Wants to Be a Millionaire”99‐20の司会も02年まで務め、“Is that your final Answer?”の決め台詞は流行語に。公開オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』06‐の第1シーズンの司会も務めた。03年にハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムに加わり、04年にアメリカでのTV出演最長時間でギネス世界記録に。「ナイト・アンド・ザ・シティ」92、「リトル・ニッキー」00や、『ダメージ』07-12、『アグリー・ベティ』06-10などTVドラマに本人役で出演し、「シュレック3」07などでは声優も務めた。 ジョン・サクソン氏(米/俳優) 7月25日、肺炎のため死去。83歳。高校在学中にモデルとして始動後、ロック・ハドソンらを見出したエージェントの目に留まり俳優に。「年頃ですモノ!」58でゴールデン・グローブ賞有望若手男優賞を受賞し、マーロン・ブランドの敵役にふんした「シェラマドレの決斗」66で同賞助演男優賞候補に。その後も、「燃えよドラゴン」73の武術家ローパー、「エルム街の悪夢」84のヒロインの警部補の父親役など、個性派として活躍。他に、「特攻サンダーボルト作戦」77、「宇宙の7人」80、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」95や、『メルローズ・プレイス』92‐99、『CSI: 科学捜査班』00‐15などTVドラマにも出演した。 オリヴィア・デ・ハヴィランドさん(米/女優) 7月26日に死去。104歳。英国人の父の仕事の関係で東京に生まれる。程なく渡米し、10代より舞台で始動。前年の舞台版から続投した「真夏の夜の夢」35で映画デビューし、ワーナー・ブラザース社と契約。「海賊ブラッド」35、「ロビンフッドの冒険」38などでエロール・フリンの相手役を務め、「風と共に去りぬ」39のメラニー役でアカデミー賞助演女優賞候補に。41年に“Hold Back the Down”で同賞主演女優賞候補となるも、不仲で知られた妹ジョーン・フォンテインが「断崖」で受賞。その後、「遥かなる我が子」46と「女相続人」49で受賞。精神病をリアルに描く最初の作品のひとつとされる「蛇の穴」48もヴェネチア国際映画祭女優賞ほか多数受賞するなど、実力派女優として活躍。その間、43年にワーナー社を相手に、出演拒否に対する契約期間延長処置への訴訟を起こして勝利し、俳優らの自由や権利の拡大に貢献。08年に米国芸術勲章、10年にフランスのレジオンドヌール勲章シュヴァリエ、17年に大英帝国勲章デイムを授与され、国際的に賞賛された。 ジャンリコ・テデスキ氏(伊/俳優) 7月27日に死去。100歳。舞台で始動。「掟」59、「戦場を駆ける女」61、「イタリア式愛のテクニック」66、「ローマに消えた男」13などや、TVにも多数出演した。 イ・サンオクさん(韓/女優) 7月28日、膵臓がんのため死去。46歳。「ソウォン/願い」13、「新感染 ファイナル・エクスプレス」「隠された時間」16などに出演した。 旭堂南陵氏(きょくどう・なんりょう/本名=西野康雄/講談師) 7月30日、膵臓がんのため死去。70歳。68年に三代目旭堂南陵に入門し、06年に四代目南陵を襲名。埋もれた講談の速記本を収集するなど古典の研究や復活などに尽力し、12年に文化庁芸術祭賞大賞、19年に旭日中綬章を受ける。『やんちゃくれ』98‐99、『あさが来た』15‐16などTVドラマにも出演した。 アラン・パーカー氏(英/映画監督) 7月31日に死去。76歳。コピーライターとして広告業界で始動後、「小さな恋のメロディ」71の原作・脚本に携わり映画界に進出。大人の役を子どもに演じさせた「ダウンタウン物語」76で劇場用監督デビューし、BAFTA賞監督賞候補となり、同賞脚本賞を受賞。麻薬密輸でトルコに収監された米国人の衝撃の実話に基づく「ミッドナイト・エクスプレス」78、公民権運動家失踪事件を追う2人のFBI捜査官を描く「ミシシッピー・バーニング」88でアカデミー賞監督賞候補となったほか、「フェーム」80(BAFTA賞監督賞候補)、大ヒットアルバムがモチーフの「ピンク・フロイド/ザ・ウォール」82、「バーディ」84(カンヌ国際映画祭特別グランプリ)、「ザ・コミットメンツ」91(BAFTA賞監督賞&作品賞)、「エビータ」96(ゴールデン・グローブ賞監督賞候補)など、娯楽性と芸術性を併せもつ多彩な作品で活躍するも、死刑制度に一石を投じる「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」03を最後に絵画制作へと移行。95年に大英帝国勲章コマンダー、02年にナイトの爵位、13年にBAFTA賞アカデミー友愛賞を授与された。