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本名はZarah Hedberg。両親が厳格なプロテスタントだったので、両親のもとから逃げだすため、17歳のとき俳優で歌手のニルス・レアンダーと結婚、地方都市へ巡業に出る。舞踊と声楽の修練を積み、ストックホルムとリガでオペレッタに出演、初舞台。彼女の才能に注目したスヴェンスカ映画から映画出演を勧められ、30年にパウル・メルツバック監督の“Dantes mysterier”で映画女優としてのデビューを飾る。次いで、『陽気な未亡人』で人気を集め、楽屋に取材に来たジャーナリスト、ヴィダル・フォルセルと再婚。その後、北欧に巡業にやって来たベルリンのエンターテイナー、マックス・ハンゼンにウィーンに招かれ、ラルフ・ベナツキのミュージカル・コメディ『天国の入口に立つアクセル』に彼の劇団とともに出演して大成功を収め、オーストリアの映画会社グロリア・フィルムから映画出演を勧められ37年“Premi#e_re”に出演。さらにウーファのタレント・スカウトの眼にとまり、ベルリンに招かれて北欧出身の監督デトルフ・ジールク（ダグラス・サーク）の「世界の涯てに」（37）に主演。グレタ・ガルボ、イングリッド・バーグマンの例にならって、ドイツ映画界での活躍を足場にハリウッド入りするものと思われたが、諸々の事情からハリウッド入りせず、第二次大戦中もドイツ映画界にとどまった。43年に空襲を受けて混乱するベルリンから脱出し、スウェーデンに逃げ帰り、片田舎で静かな生活を送っていたが、戦後は50年から再び数本の映画に出演した。81年死去。