映画111本を紐解く「ストーリー・オブ・フィルム〜」、ポスター&予告映像が到着
- ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行 , マイク・カズンズ
- 2022年04月01日
第74回カンヌ国際映画祭およびBFIロンドン映画祭2021で公式上映。“誰よりも映画を愛する男”が、選りすぐりの111本を紐解くドキュメンタリー「ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行」が、6月10日(金)より新宿シネマカリテほかで全国順次公開される。予告映像とポスターが解禁された。
「ジョーカー」「マッドマックス 怒りのデス・ロード」も登場
毎日欠かさず新たな映画を視聴し、総鑑賞本数1万6,000本を超えるという“究極の映画オタク”マーク・カズンズ監督が制作した「ストーリー・オブ・フィルム〜」。映画の環境や表現手法が劇的に変わった2010~2021年の12年間に公開された、ハリウッド・メジャー大作からアートハウス系、知られざる日本未公開作まで規模もジャンルもテーマもさまざまな111本を厳選し、内容や背景を紐解いていく。
予告では111本の一部が登場。DCコミックスの映画化作品でヴェネチア国際映画祭金獅子賞に輝いた「ジョーカー」、傷つきながらも逞しく生きる少年を描いてオスカーを獲得した「ムーンライト」をはじめ、大ヒットアクション「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、SFの「ゼロ・グラビティ」、フランスの鬼才レオス・カラックスの「ホーリー・モーターズ」まで、近年の名作・話題作の数々を監督独自の視点で解説する様子が切り取られている。「映画は我々の人生を形成する」という言葉も挟まれ、映画賛歌というべき内容だ。
ポスターは、劇場の座席をアイコニックに表現したもの。サイドには登場する映画のタイトルが列挙され、「出かけましょう、銀幕の世界へ。」のコピーとともに、映画の深みへ導くようなデザインとなっている。
ジョーカーとアナ雪が実は…
本編は、「ジョーカー」「アナと雪の女王」という何の関係もなさそうな2作が、実は“解放”という意外なキーワードで共通していることを指摘するオープニングからサプライズの連続。そして〈映画言語の拡張〉〈我々は何を探ってきたのか〉という2部構成で、既成概念に囚われず革新的な映像表現を実践した映画を検証していく。
前述の予告編登場作も含め、改めて引用タイトルを列挙すると、コメディのジャンルからは「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」「デッドプール」、アクションからは「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、ホラーからは「ミッドサマー」「イット・フォローズ」といった多彩ぶり。そして、日常の中の夢幻性(「光りの墓」)、斬新な身体表現(「ムーンライト」「ゼロ・グラビティ」)、独特の時間感覚(「コロッサル・ユース」「象は静かに座っている」)、世界を捉える新しい視線(「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」「サウルの息子」)、GoProやスマートフォンといった新世代カメラの使用(「リヴァイアサン」「タンジェリン」)、モーション・キャプチャーなど最先端デジタル技術の導入(「猿の惑星:聖戦記」「アイリッシュマン」)と、テーマ分けも秀逸だ。
「映画をもっと深く知りたい」「未知の映画を発見したい」と願うすべての観客を、壮大な冒険旅行へ誘う話題作、期待したい。
「ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行」
監督&ナレーション:マイク・カズンズ「オーソン・ウェルズの目」(18)
2021年/イギリス/英語/167分/ビスタ/5.1ch/カラー
原題:The Story of Film : A New Generation
配給:JAIHO
公式サイト:storyoffilm-japan.com
Twitter:@JaihoTheatre