ロメール特集【四季の物語】、ビジュアルと濱口竜介監督のコメント到着!

ヌーヴェル・ヴァーグの兄貴分にして恋愛悲喜劇の巨匠エリック・ロメールが、四季を背景に紡ぐ4つの恋物語を特集した【エリック・ロメール監督特集上映 四季の物語】(ヒューマントラストシネマ渋谷で5月13日〜6月2日開催)。そのメインビジュアルが到着、さらに「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督より「全作傑作!」との推薦コメントが寄せられた。

 

 

ロメールが〈六つの教訓話〉シリーズ、〈喜劇と格言劇〉シリーズに続いて送り出した〈四季の物語〉は、穏やかな別荘を舞台に女性たちの奇妙な諍いを描く「春のソナタ」、(シリーズ唯一の)男性主人公が3人の女性の間で揺れ動く「夏物語」、40代女性の恋と友情をテーマにした「恋の秋」、運命に弄ばれながら愛を探す主人公を見つめた「冬物語」で構成される。

70歳を超え、円熟期を迎えていたロメール。等身大の恋愛模様や感情の機微を瑞々しく繊細に捉えたそのタッチは、時代を超えて人々に愛され続けている。白地に4作の名シーンが配されたメインビジュアルは、初夏にぴったりの爽やかさだ。

 

「春のソナタ」Conte de Printemps
1989年/フランス/カラー/107分 ©1989 Les Films du Losange
哲学教師の女性、パーティーで出会った女の子、それから彼女の父親とその恋人……。パリの家とフォンテーヌブローの別荘で、女たちの奇妙な諍いが始まる。美しい春の庭で繰り広げられる、三人の女と一人の男の恋愛ゲーム。

 

「夏物語」Conte d'été
1996年/フランス/カラー/114分 © 1996 Les Films du losange
ヴァカンスを恋人と過ごすため、リゾート地へやってきたガスパール。クレープ屋で働くマルゴと親しくなるが、パーティーで知り合ったソレーヌとも急接近。そんな中で恋人もやってきて……。「海辺のポーリーヌ」とセットで語られることも多い、ロメール最後の夏休み映画。

 

「恋の秋」Conte d'automne
1997年/フランス/カラー/112分 © 1997 Les Films du losange
親友同士のイザベルとマガリ。イザベルは夫の死後独身を貫いているマガリを心配するが、ワイン畑を営む彼女に焦る様子はない。対照的な二人の関係や、ペアの相手が入れ替わる様など、「友達の恋人」との対応関係も面白い恋と友情の話。

 

「冬物語」Conte d'hiver
1991 年/フランス/カラー/114 分 © 1991 Les Films du losange
フェリシーは旅先で知り合ったシャルルと運命的な恋に落ちるが、旅から戻ったあと、彼に教えた自宅の住所の間違いに気づく。運命に弄ばれながら本物の愛を探し求める女性の信念と、やがて訪れる奇跡を描く。

 

同年代のフランスを捉えた最後の連作となった「四季の物語」において、

エリック・ロメールは老練というよりむしろ過激なまでの軽やかさで、

ささやかな陰謀と偶然が織りなすダンスを示す。

この世界と、生を愛する術を探す人は皆、

このシリーズの中にそれを見出すはずだ。全作傑作!

濱口竜介(映画監督)

 


配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム 宣伝:VALERIA
HP:rohmer-quatresaisons.jp

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