映画愛大爆発のリム・カーワイ監督「あなたの微笑み」、予告編と著名人&ミニシアター館主コメント到着
ちょっと残念な映画監督 “世界の渡辺” がインディーズ映画界の底辺で自身と向き合っていく姿を描くリム・カーワイ監督作「あなたの微笑み」が、11月12日(土)よりシアター・イメージフォーラム、12月3日(土)よりシネ・ヌーヴォほかで全国順次公開。予告編および著名人・ミニシアター館主のコメントが到着した。
大阪を拠点としながら、香港、中国、バルカン半島などで映画を製作し、「COME & GOカム・アンド・ゴー」(20)で注目される “シネマドリフター(映画流れ者)” リム・カーワイの新作となる「あなたの微笑み」。東京国際映画祭5作連続出品を成し遂げた映画監督の渡辺紘文を、本人役で主演に迎え、現実と映画を交差させていく。
さらに「義足のボクサー GENSAN PUNCH」の尚玄が渡辺を翻弄する社長、新鋭の平山ひかるが渡辺の前にふと現れる謎の女性を演じ、渡辺を見出した元東京国際映画祭プログラミングディレクターの矢田部吉彦や、ミニシアターの名物館長たちも本人役で登場。
沖縄県【首里劇場】、大分県【別府ブルーバード劇場】、福岡県【小倉昭和館】、鳥取県【ジグシアター】、兵庫県【豊岡劇場】、北海道【サツゲキ】【大黒座】など、全国の個性豊かなミニシアターがロケ地になっているのも見逃せない。
〈著名人コメント〉
別所哲也/俳優、国際短編映画祭代表
インディーズど真ん中!
シネマフリークの、シネマ愛溢れる
ミニシアターを巡る
愚直なロードムービーだ!
監督のファム・ファタール、運命のヒト、砂の女を演じる平山ひかるが、ミステリアスでフラジャイルにキラキラとスクリーン上で、微笑み、輝きを放つ!
目が離せない。
こんな出会いがあるから、インディーズはたまらない!!
濱口竜介/映画監督
リム・カーワイの映画を見れば、人は「こんなふうに映画を作れたら」と思わずにいられない。日本の南北を大胆に縦断しつつ、その土地その場所でここ! というポイントにカメラを置き続ける天性の空間感覚は「シネマドリフター」の面目躍如。『あなたの微笑み』は格別に芸術的とか、オシャレとか、社会派の映画ではない。だが何だかスッと見ていられるし、ずっと見ていたくなる。動き続けているからだろう。この感覚はリュミエール兄弟の映画を見ているときに一番似ていると思った。ちなみに映画に知人が出てくればホッコリするが、自分の名前が出てくるとギョッとする、ということを知った(渡辺紘文監督とは面識ありません笑)。
吉田靖直/トリプルファイヤー
過去の栄光を心の頼りにくすぶり続ける主人公の姿を他人事とは思えず胸が苦しくなりました。僕も旅に出たいです。
清野とおる/漫画家『東京都北区赤羽』作者
今まで観たどのホラー映画より、群を抜いて怖かったです。
え・・・これ、ホラー映画じゃないんですか!?
城定秀夫/映画監督
こんな風に映画が撮れたらどんなに幸せだろうと思いながら観ていました。
リム・カーワイ、渡辺紘文、両監督への嫉妬が止まりません。
國實瑞惠/鈍牛倶楽部代表・映画プロデューサー
リム・カーワイの映画愛が爆発!今、行動しなければ後が無い!
矢田部吉彦/前東京国際映画祭ディレクター ★本人役で出演★
リム・カーワイ監督は、現場で起きるハプニングを即座に映画に取り入れながら撮影を進める。そこに身をゆだねた孤高のアーティスト、渡辺紘文監督の生き様は、真実ともフェイクとも見分けがつかない。これはドキュメンタリーでなく、フィクションでもない。あまりに個性的なふたりの映画作家の邂逅により、新しい何かが生まれているのだ。
〈ロケ地となったミニシアター館主たちの応援コメント〉
別府ブルーバード劇場/岡村照
別府ブルーバード劇場と共に生きて91歳になった私は、最近たくさんの映画人と出会うことができてとっても嬉しい!
マレーシアからやってきたリム・カーワイ監督が撮った別府がどんな風にスクリーンで映るのか楽しみにしております。
大黒座/三上雅弘
・・少しくも映画館を知り
少しくも「あなたの微笑み」を知るものか・・・
小倉昭和館/樋口智巳
2022年8月10日夜、北九州旦過地区の大火災で小倉昭和館は焼失してしまいました。創業83周年を直前に控えイベント上映も多数準備していましたが‥無念です。
『あなたの微笑み』の映像の中で、昭和館は生きています。リム監督との御縁に感謝です。火の中で焼け落ちる昭和館ではなく、元気で輝いていた昭和館をどうぞ記憶に留めておいて下さい。また皆さまを昭和館にお迎え出来る日まで。
ジグシアター/柴田修兵
ある日、突然リムさんはやってきた。1度目はふらりと。2度目は足を折って。3度目は映画監督の渡辺紘文と撮影クルーを引き連れて。
まさに風のように現れ、風の様に去っていった。映画を撮っていたらしいが本当に映画になったのだろうか?
元豊岡劇場・代表/石橋秀彦
リム監督とは、この数年の付き合いとなる。毎回監督に会うたびに、自分の気持ちがポジティブになる傾向がある。監督の人間としての温かみだろうか、それとも彼の才能に惹かれているのだろうか。「あなたの微笑み」は、売れない映画監督が、コロナ禍の中、地方の映画館を廻る作品だ。私が運営していた豊岡劇場は、正に売れない映画館だった。正直辛い過去を再体験しているようだが、この映画を観ながら、なぜか微笑んでしまう。良き芸術作品は、作者の身体能力や癖が出ていることが多いい。この作品の優れているのは、監督の人柄がそのまま映像に出ていることだと思う。監督に我が時代を映してもらったことを誇らしく思う。
Story
地元・栃木を拠点に映画製作団体「大田原愚豚舎」を旗揚げし、東京国際映画祭で数々の受賞歴を持つ映画監督“世界の渡辺”こと渡辺紘文。だが今や脚本は書けず、大手映画会社の依頼もなく、地元の仲間たちと悪態をつきながら日々を過ごしている。
ある日、旧知のプロデューサーより、世界的映画監督“KOREEDA”の代打としての制作オファーが舞い込み、渡辺は浮き足立って撮影地の沖縄へ。すると「いますぐ俺を主人公にして映画を作れ」と“社長”に高級ホテルに缶詰めにされ、脚本は結局1ページも書けず“社長”にも見限られ、追い出された渡辺はひとり映画館へ足を運ぶ。
「すみません。映画監督の渡辺紘文という者なんですが、自分の映画を上映してもらえる劇場を探しています」
コロナ禍にひとりミニシアターを訪ね歩く渡辺は、道中でいつも正体の異なる不思議な少女に出会い、導かれていく。ようやく兵庫・豊岡劇場で上映が決まるも、誰も“世界の渡辺”を知らず、チケットはまったく売れない。
ついに日本最北端の映画館・大黒座に行き着いた渡辺。再び自分の映画を上映できるのか、“世界の渡辺”として返り咲けるのか、そして映画を愛する人たちとの出会いで何を見つけるのか──。
「あなたの微笑み」
出演:渡辺紘文、平山ひかる、尚玄、田中泰延
監督・プロデューサー・脚本・編集:リム・カーワイ
撮影:古屋幸一 録音:中川究矢、松野泉 音楽:渡辺雄司 サウンドデザイン:松野泉
宣伝デザイン:阿部宏史 予告編監督:秦岳志
配給:Cinema Drifters 宣伝:大福
英題:Your Lovely Smile
2022/日本/カラー/DCP/5.1ch/103分
©cinemadrifters
文化庁「ARTS for the Future!」補助対象事業
公式HP:https://anatanohohoemi.wixsite.com/official