死をもたらすピンクの雲が招くディストピア!「ピンク・クラウド」ポスタービジュアルと予告編が解禁

 

ブラジルの新鋭イウリ・ジェルバーゼ監督が、ピンク色の雲がもたらす悪夢のロックダウン世界を鮮烈な想像力で描いた「ピンク・クラウド」が、1月27日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開。ポスタービジュアルと予告編が到着した。

 

 

一夜を共にしていたジョヴァナとヤーゴをけたたましい警報が襲う。10秒で人を死に至らしめる毒を持ったピンクの雲が発生したのだ。政府はロックダウンに踏み切り、人々の生活は一変する。友人の家から帰れなくなった妹、主治医と閉じ込められた年老いた父、自宅に一人きりの親友……。
いつ終わるとも知れない外出禁止生活の中で、ヤーゴは父親になることを望み、ジョヴァナは反対したもののやがて男の子・リノを出産する。ロックダウン前を知らないリノは部屋だけで不満なく暮らし、ヤーゴも新たな生活に適応した。しかし、ピンクの雲が日常風景となるにつれ、ジョヴァナの抱えた歪みは拡大していく──。

イウリ・ジェルバーゼ監督の初長編映画となる「ピンク・クラウド」は、撮影後に現実世界を襲ったパンデミックと期せずして内容が重なったことで脚光を浴びた。監督が目指したのは、ルイス・ブニュエルの「皆殺しの天使」やジャン=ポール・サルトル『出口なし』のように、制限された状況下での生存競争ではなく人間の感情を描くことだった。

 

 

予告編は、Caio Amon feat. Rowena Jamesonのオリジナル楽曲『La Vita (Life is Just Life)』に乗せ、延々と続く非日常が世界を狂わせていくさまを映し出す。その時に人は何を欲し、何を選ぶのか。自死する者、不和に苦しむ夫婦、同居人に殺意を抱く者、友人の父に孕まされる子供……。

 

イウリ・ジェルバーゼ監督コメント
本作の脚本を書いたのは2017年。執筆当時やりたかったのは、一向に終わらない非現実的なロックダウン下で共同生活をする2人のキャラクターが、異なる感情の変化を見せるのを描くことでした。自由とは何か、幸福とは何か、ジョヴァナとヤーゴはそれぞれの考えを持っていて、正反対のやり方でピンクの雲の世界に適応しようとします。ロックダウン下で暮らす中、人生哲学の違いが際立っていきます。
この映画を見ることは、パンデミックの期間中に味わったさまざまな感情を振り返る機会になると思っています。その一方で、ウイルスやパンデミックが話題になるずっと前に脚本を書いたことを念頭に見てもらうと、この映画はさまざまなメタファーや多義性に満ちており、さまざまな感情を喚起するはずです。今回、誰もがロックダウンの体験をしたことで、1人1人がこの映画に対してそれぞれの思いを抱くと思います。「ピンク・クラウド」は選択、欲望、自由についての映画です。

 

         

 

「ピンク・クラウド」

監督・脚本:イウリ・ジェルバーゼ
出演:ヘナタ・ジ・レリス、エドゥアルド・メンドンサ、カヤ・ホドリゲス、ジルレイ・ブラジウ・パエス、ヘレナ・ベケル
2020年/ブラジル/ポルトガル語/103分/シネスコ/5.1ch/カラー/英題:THE PINK CLOUD/原題:A NUVEM ROSA/字幕翻訳:橋本裕充
配給・宣伝:サンリスフィルム 〈PG12〉
©︎ 2020 Prana Filmes
公式HP:https://senlisfilms.jp/pinkcloud/