歴史的事件を市井の人々の視点で描く「6月0日 アイヒマンが処刑された日」
- 6月0日 アイヒマンが処刑された日 , ジェイク・パルトロウ , トム・ショヴァル
- 2023年06月29日
第二次世界大戦時、ナチス親衛隊中佐としてユダヤ人の大量虐殺に関わったアドルフ・アイヒマン。終戦後はブエノスアイレスに潜伏していたが、1960年にイスラエル諜報特務庁に捕らえられ、61年12月に有罪が確定した。そんな彼が処刑されるまでの日々を、ある関係者たちの目を通して描いたヒューマンドラマ「6月0日 アイヒマンが処刑された日」が、9月8日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかで全国公開される。
アイヒマンの処刑は、イスラエルの《死刑を行使する唯一の時間》の定めに基づき、1962年の5月31日から6月1日へと日付が変わる真夜中に執行された。
本作は、アイヒマンの遺体焼却炉を作る工場で働く13歳の少年、アイヒマンの刑務官、ホロコーストの生存者である警察官の物語を通し、ユダヤ史の一大事にアプローチする。
監督・脚本は、グウィネス・パルトロウの弟であり「マッド・ガンズ」(14)「デ・パルマ」(15)を手掛けたジェイク・パルトロウ。イスラエルで取材を進め、「実際に焼却炉を作った人の息子をインタビューしたのがきっかけでこの物語が生まれたんです。火葬を行わない文化・宗教において、それが実行された事実に興味を覚えました」と話している。
共同脚本はイスラエル出身のトム・ショヴァル。撮影はイスラエルとウクライナで、監督のこだわりによりスーパー16mmフィルムで行われた。ドラマティックな舞台裏ストーリーに注目したい。
「6月0日 アイヒマンが処刑された日」
監督:ジェイク・パルトロウ 脚本:トム・ショヴァル、ジェイク・パルトロウ
2022年/イスラエル・アメリカ/ヘブライ語/105分/ヨーロピアン・ビスタ/カラー/原題:JUNE ZERO/日本語字幕:齋藤敦子
配給:東京テアトル 宣伝:ロングライド
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