最終電車で寝過ごした掃除婦が、徒歩で帰宅するまでの一夜の旅路を描き、第72回カンヌ国際映画祭監督週間に出品されたバス・ドゥヴォス監督作「ゴースト・トロピック」が、2月2日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほかで全国公開。予告編と場面写真が到着した。

 

 

多様な言語・文化が共存し、現代ヨーロッパの縮図と言える大都市ブリュッセル。長い一日の仕事を終えた掃除婦ハディージャは、最終電車で眠りに落ちてしまう。目覚めたのは終点、もはや歩いて帰宅するしかない。街を彷徨い始めた彼女は、予期せぬ人々との出会いを重ねていく──。

 

 

音楽のブレヒト・アミール、撮影のグリム・ヴァンデケルクホフ(昨年末にロッテルダム国際映画祭で第5回ロビー・ミュラー賞を授与された)など、スタッフは日本同時公開されるバス・ドゥヴォスの次作「Here」とほぼ変わらず。「Here」で主演したシュテファン・ゴタは警備員役で登場する。

予告編には、濱口竜介監督「偶然と想像」で撮影監督を務めた飯岡幸子の「今夜はこの人の傍にいてみましょう、とでもいうように夜を渡るカメラは、誰も見ることが出来るはずのない横顔を、それは美しかったと静かに教えてくれる」という推薦文が寄せられた。

 

 

 

20年近くブリュッセルに暮らすバス・ドゥヴォスは、社会的には目立たないハディージャのような女性の《真夜中の一期一会》を描くことで「ブリュッセルに暮らす女性の肖像画のような作品を作りたかった」と海外インタビューで語っている。

なお公開初日に合わせて監督が初来日することも決定。詳細は後日、公式サイトなどで確認されたい。

 

 

 

「ゴースト・トロピック」

監督・脚本:バス・ドゥヴォス 撮影:グリム・ヴァンデケルクホフ 音楽:ブレヒト・アミール 音響:ボリス・デバッケレ
出演:サーディア・ベンタイブ、マイケ・ネーヴィレ、ノーラ・ダリ、シュテファン・ゴタ、セドリック・ルヴエゾ
2019/ベルギー/フランス語/84分/DCP(16mm撮影)/カラー/スタンダード(1.33:1)/PG12/日本語字幕:手束紀子/配給:サニーフィルム
©︎ Quetzalcoatl, 10.80 films, Minds Meet production
公式サイト:www.sunny-film.com/basdevos

▶︎ 世界が注目するバス・ドゥヴォス監督「Here」、緩やかな《出会い》を紡ぐ予告編

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