「欲望(1993)」のストーリー
若くして未亡人になったフランシス(バーバラ・ハーシー)と、彼女の死別した夫の娘にあたるマーサ(デブラ・ウィンガー)が郊外の大きな屋敷に住んでいる。9歳で母親と死別したマーサは大人になっても傷つきやすく、社会にうまく適応できない。叔母フランシスにも反抗的で、勤めるクリーニング店の同僚、バーディ(クロエ・ウェッブ)だけが友人だ。フランシスには弁護士のスティーヴ(ジョン・テリー)という愛人がいる。マーサはバーディの恋人ゲッソー(デイヴィッド・ストラザーン)が店で盗みを働いているのを見つけるが、店長は犯人をマーサだと決めつけられ、店をクビになった。そんなある日、コリン・マッキー(ガブリエル・バーン)という男が、募集した屋敷の管理人に応じてやって来る。酒臭く怪しげな彼を、マーサは勝手に雇い、ある日マッキーは彼女を抱いた。フランシスの家でスティーヴの誕生パーティが行われ、突然現われた妻のアニタを気遣うスティーヴの姿を見たフランシスは、その夜ひとり酒を飲み荒れるが、そこへマッキーが来て彼女を抱く。その姿をマーサは見ていた。翌朝、すっかり酔いも覚めたフランシスはマッキーを拒絶し、彼は屋敷を出て行くことを決める。自分のことなど頭にない彼を見て、ショックを受けたマーサは、バーディの家へ行く。そこにはゲッソーがおり、彼はマーサを激しくののしり、逆上した彼女は果物ナイフでゲッソーを刺し殺してしまう。マーサは殺人の疑いで拘留されるが、その時マーサは妊娠していた。彼女はマッキーに生まれてくる子供を育ててくれと頼み、彼はフランシスに自分が父親だと告げる。月日が流れ、フランシスとマッキーは歩けるようになった子供を連れていつものように刑務所のマーサを訪れる。彼ら4人には新しい関係が生まれていた。