「犯罪部隊999」のストーリー

バーリッツ陸軍大佐は、無意味な全滅をさけ、司令部に反いて退却を命じた。--若い細菌学者ドイチマン(ゲオルク・トーマス)は新発見の血清を自分の体で実験した。それは召集忌避とみなされた。--農民ウィーデックは休暇で帰省した時、身重の妻のため帰隊が遅れた。--反抗的なシュワネッケは空襲下に盗みを働いた。--四人は情状しゃく量されず一様に有罪を判決され、通称を“犯罪部隊”という第999大隊に引渡された。配属された第二中隊は、オーバーマイヤー中尉が指揮していた。彼の意志に反し、司令部の命令は部下に甚だ苛酷で、無装備で地雷原を清掃し、敵前戦の背後へまわる偵察を強いた。中隊は前線の堡塁で大損害をうけた。軍医大尉ベルゲンの不在中、ドイチマンは負傷兵の手当てにつくした。ベルゲンは彼を自分の衛生兵にした。判決が軽くなる希望がでた。妻ユーリア(ソニア・ツィーマン)は彼に不利な証言をした医者キューキルに運動していた。彼は夫の実験を続ける彼女をたすけてはいたが、実はおぼしめしがあるのだ。ある夜、ドイチマンは野戦病院で動く蒙古人ターニアが薬品を盗もうとしたのをみつけ、パルチザンの穏れ家に行き、シュワネッケに射たれたタルチューヒンという男の治療をした。隊長のセルゲイがドイチマンを射殺しようとしたが、タルチューヒンとターニアがとめた。ターニアはドイチマンに恋し、パルチザンの攻撃計画を知らせるようになった。大隊副官ベーフェルン中尉はナチ党員で全隊員の憎悪の的だった。パルチザンが攻撃したとき、シュワネッケは彼と口論し、殴り倒した。彼の頭をざん壕の上に出し“戦死”させてしまった。--また無謀な命令が下り、中隊はソ連軍前線を突破し飛行場に突入せねばならなくなる。出発直前、ベルリンのキューキルから電話があり、ユーリアが自分の体に血清の実験を行い、重体だと知れた。ドイチマンは出発し、中隊は地雷と多くの戦車に襲われた。生き残ったのは、彼とシュワネッケ、嫌われ者クリユル軍曹の三人だけだった。兵舎に帰りついた後、ターニアを建物の下から救おうとして、ドイチマンは土砂に埋まった。シュワネッケの救助はムダだった。彼もソ連軍に投降しようとして、タルチューヒンに射たれた。卑怯なクリユルだけが本隊に帰りついた。--胸に勲章をつけた彼の号令で犯罪部隊の行進が今日もまた続く……。