「封鎖作戦」のストーリー

第一次大戦末期に建造された老朽駆逐艦五十隻は、一九四〇年アメリカの対英援助としてイギリスに譲渡された。その一隻ウィットモア号は船団を護衛して英国へ回航の途に上った。艦長ヒュー・フレーザー少佐(T・ハワード)以下の乗組員たちは、このボロ船に“ギフト・ホース”という仇名をつけ、有難迷惑な贈りものに不平を云った。というのも、たちまちエンジンに故障をおこし修理のため単独でロンドンテリイに航海することになったのだ。やがて“ギフト・ホース”は二隻の輪送船探索の命をうけ出撃したが、濃霧のため一隻を見失ってUボートの餌食にしてしまった。基地に帰った乗組員たちは笑いものにされ、みなと喧嘩をはじめてしまった。フレーザー艦長は、ならず者の寄合いのようなボロ船に見切りをつけ、他艦へ転任してはとすすめられたが、あくまでとどまる決意をかためた。次の船団護送のとき、“ギフト・ホース”はみすみすUボートを逃し、下級士官の不手際で防潜網にひっかかり、艦長は軍港会議に附された。法廷でフレーザーは、部下の全責任を一身に負おうとしたが、無罪の判決が下った。このため乗組員は艦長を心から崇敬するようになった。ある日“ギフト・ホース”はみごとUボートを撃沈し、艦長は中佐に昇進の機会を与えられたが、自分一人の功績ではないと固く辞した。やがて“ギフト・ホース”に特殊命令が下った。陸軍の特別攻撃隊をのせ、水雷艇を従えて出航してから、はじめて乗組員に今度の任務が発表された。それはUボートの根拠地サン・ナゼール軍港の入口を封鎖するのである。港外で早くも敵に発見され、“ギフト・ホース”は弾雨下をくぐって埠頭の入口に突入し、艦で入口を横にふさいで時限爆弾を仕かけ、全員離艦した。翌朝になってもそのまま入口をふさいでいる艦に、ドイツ軍首脳が調査のため接近した瞬間、艦は大爆発を起し、入口は完全に封鎖された。

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