「宇宙戦艦ヤマト」のストーリー
西暦二一九九年、かつてソビエトの宇宙飛行士・ガガーリンが“地球は青かった”と称えた水と緑にあふれる地球は、生物絶滅の危機に瀕していた。地球侵略をくわだてるガミラスの遊星爆弾は、地上に雨のように降り注ぎ、人類はその住居の地を地下に求めていた。しかし、その地下にも放射能の汚染は容赦なく進み、人類滅亡まであと一年と迫る。そんな時、地球をはるか一四万八千光年の宇宙の彼方、イスカンダル星からメッセージが届いた。イスカンダルには放射能除去装置があり、それを取りに来いというのだ。いっしょに送られて来た波動エンジンの設計図を基に、秘密のうちに第二次大戦の戦艦大和は宇宙戦艦として改造が進められた。イスカンダルに行こうという計画だ。そして、この計画を知ったガミラスの攻撃をかわし、往復二九万六千光年の旅へ、ヤマトは出発した。月・火星間でのワープ航法のテスト中にも敵の攻撃があるが、古代進らの活躍により、テストも無事成功。浮遊大陸のミサイル基地を波動砲で粉砕し、冥王星のガミラス基地をも叱きつぶしたヤマト。あくまでもヤマトの行手を阻止しようとドメル将軍をさし向けるガミラス星総統のデスラー。そしてドメル将軍との決戦で、ヤマトは艦底部を大破しながらも、激戦の末、ドメル艦隊を打ち破った。たが、ヤマトは、あと一歩のところまで来て、ガミラスとイスカンダルが二重星であることを知る。イスカンダルへ行くには、ガミラスをどうしても通らなければならない。ヤマトの戦後の戦いが始まった。ガミラス星の硫酸の海へヤマトを誘う、デスラーの作戦。苦戦するヤマト。だが、今は病いに倒れる沖田艦長の命令以下、波動砲が火山にむけ火を吹いた。地上をおおうマグマ。今、一つの星が滅ぶ。なぜ、イスカンダルと共存できなかったのか--。イスカンダルに着いたヤマトは、今はなきスターシャの遺言により放射能除去装置を積み、ワープで帰路を急ぐ。やがて、母なる地球がヤマトの前に現われた。古代たちの喜びの中、沖田は静かに息をひきとった。