「ドッグヴィル」のストーリー

ロッキー山脈の麓にある孤立した村、ドッグヴィル。村人は23人。そこにひとりの美しい女性、グレース(ニコール・キッドマン)がやってくる。自称作家の青年トム(ポール・ベタニー)は、村人たちに彼女をかくまうことを提案。グレースはトムの計画に従い、無償で肉体労働を始め、徐々に閉鎖的な村人たちの心を開いていく。とりあえず村の一員として認められた彼女だが、やがて警察からの手配書により、強盗に関与している疑いをかけられ、村人たちの態度は急変。村人たちはグレースを奴隷扱いするようになり、りんご農園を経営するチャック(ステラン・スカルスゲールド)は、彼女をレイプする。そのことを知ったトムは、村からグレースを逃がそうと決意し、トラック運転手のベン(ゼルイコ・イヴァネク)に協力を頼む。しかしベンは裏切り、グレースは村人たちに逃亡防止用の重い首輪をはめられた。連日のように重労働を課せられ、男たちに弄ばれるグレース。ついにはトムまでも彼女との肉体関係を望むが、グレースが断ったため、傷ついたトムはギャングに通報。やってきたギャングのボスは、グレースの父(ジェームズ・カーン)だった。グレースは彼と議論の末、自分が家に帰る代わりに、ドッグヴィルを全滅させるよう要望を出す。ギャングの部下たちは村に火を放ち、村人たちを次々と射殺。そしてグレース自身は、トムを射殺するのだった。