「世界最速のインディアン」のストーリー

ニュージーランド南端の町、インバカーギル。小さな家に独り暮らしのバート・マンロー(アンソニー・ホプキンス)は、1920年型インディアン・スカウトという40年以上も前の古いバイクを改良し、数々のスピード記録を出している。そして今、バートには大きな夢があった。ライダーの聖地であるアメリカのボンヌヴィル塩平原(ソルトフラッツ)で世界記録に挑戦することだ。とはいえ、バートの収入は年金のみ。倹約精神を発揮してマシンの改良にも廃品を利用しているが、渡航費が足りない。しかし、やるなら今しかないと決心を固めたバートは、銀行から借金し、いよいよ出発の日を迎える。貨物船にコックとして乗り込み、ロサンゼルスに上陸したバートは、入国審査で『インディアン』と口にしてあらぬ嫌疑をかけられたりしながらも、どうにかモーテルにチェックイン。ロングビーチの税関へマシンを引き取りに行くと、木枠は無惨に破損していたにもかかわらず、インディアンは奇跡的に無傷だった。こうしてユタ州のボンヌヴィルへ向かって出発するバート。様々な人との出会いと別れを繰り返し、『スピード・ウィーク』の開幕直前、ついにバートは見渡す限りの白い平原に立ち、感無量だった。ところが、思わぬ障害が待ち受けていた。出場するには事前の登録が必要であることを知らなかったため、受付で門前払いされたのだ。知り合ったばかりの出場者ジム(クリス・ローフォード)が係員を説得してくれたおかげでマシンの点検は受けられたものの、時代遅れのポンコツとバカにされ『整備不良』の烙印、おまけにバート自身も『年齢オーバー』と言われる始末。この日のために手塩にかけた愛車インディアンとともに、はるばる地球の裏側からやって来たバート。果たして、彼は世界一の夢を達成できるのか?

今日は映画何の日?

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