「ブラックサンデー」のストーリー

ベイルート。ミュンヘン・オリンピック以来、なりをひそめていた地下組織が動き出した。女指導者ダーリア(マルト・ケラー)は、次の目標をアメリカにさだめ、ベトナム帰りのパイロット、ランダー(ブルース・ダーン)を組織にスカウトすることを、仲間に提案していた。が、突然、彼らのアジトにイスラエル軍特殊攻撃隊が襲撃をかけてきた。リーダーはカバコフ少佐(ロバート・ショウ)だ。急襲の中、ダーリアは脱出に成功。だが勿論、イスラエル軍の勝利だった。アジトより発見したテープを持ち、カバコフはワシントンへ飛んだ。テープの内容は、アメリカのどこかで組織のおこす破壊計画についてなのだ。しゃべっているのは、女、ダーリアだった。一方、ダーリアもその頃アメリカに潜入し、日本の貨物船から爆薬を購入する。この情報をキャッチし、カバコフが貨物船にかけつけた時はすでに遅く、ランダーの仕掛けた爆弾に彼は危うく命を落とすところであった。カバコフは入院する。そして看護婦に化け彼を狙うダーリア。だがこれは失敗。数日後、カバコフは彼女の身元を割り出した。その頃マイアミでは、組織の仲間ファジル(ベキム・フェーミュ)がダーリアに計画の延期を強引に迫るが、そんなことには耳もかさない彼女。FBIがついに2人を発見するが、ファジルが殺られただけで、ダーリアは脱出した。だが、部屋には8万人も集まり、大統領もくるフットボール試合“スーパーボウル”の案内状があった。組織の標的だ。当日、厳重な警備体制の中、試合は開始された。一方、ダーリアとマイケルを乗せた飛行船は競技場へ向かう。カバコフもそれに気づきヘリコプターで追い、2人に銃弾をあびせかけた。だが、飛行船は飛び続ける。カバコフはヘリコプターより飛行船に飛びうつり、ロープをつなぐと、ヘリコプターに戻った。これで飛行船を海上までひっばっていけば……。血まみれのマイケルが爆弾に点火した。一瞬火の玉と化す飛行船。しかし、そこはもうマイアミの青い海の上だった。今、「ブラック・サンデー」は終った。