「ドラキュラ(1992)」のストーリー

15世紀中頃、ワラキアの王ヴラド・ドラキュラ公(ゲイリー・オールドマン)は、トルコ軍との戦いで奇跡的な勝利をおさめるが、最愛の王妃エリザベータ(ウィノナ・ライダー)は、王の戦死の誤報を聞き、城砦から身を投げた。ヴラドは怒り狂い、神への永世の復讐を誓った。1897年、英国人の青年弁護士ジョナサン・ハーカー(キアヌ・リーヴス)は、トランシルヴァニア地方にある城へやって来る。彼の前任者の同僚レンフィールド(トム・ウェイツ)は、この城で発狂してしまった。城で彼を待っていたのは、ドラキュラ伯爵(ゲイリー・オールドマン)という老人だった。ハーカーが彼を不審に思った時には既に遅く、監禁され、3人のドラキュラの花嫁たちに血を吸われるが、決死の逃亡を図り修道院に保護される。ロンドンでは、ハーカーの婚約者ミナ(ウィノナ・ライダー_二役)が、夢遊病を患う親友のルーシー(サディ・フロスト)の看護をしていたが、街中で不思議な男に出会い、心を惹かれる。その男こそ、エリザベータと生き写しのミナを我がものにしようとするドラキュラ伯爵であった。ハーカーの無事がわかり、結婚のためヨーロッパに旅立つミナは、ドラキュラに別れの手紙を書く。絶望した彼は、衰弱したルーシーの命を奪う。奇怪な影に怯え続けていたルーシーを調べていたヘルシング教授(アンソニー・ホプキンス)は、吸血鬼と化したルーシーを退治し、吸血鬼狩りを決行した。ロンドンに帰ったハーカーは、若返ったドラキュラを見て衝撃を受け、教授とともにドラキュラの眠る柩の探索を行う。緑のもやとなり、ミナのベッドに入り込んだドラキュラは、自分の血を飲ませようとするがためらう。彼の愛の深さを知ったミナは、自ら血を飲んでしまう。ドラキュラを倒そうとする吸血鬼狩り一行は、ミナを連れ、城へ逃げ帰ったドラキュラを追跡する。夜になり、城内で一行とドラキュラは戦い、深手を負ったドラキュラは屋敷に逃げこみ、ミナが後を追った。苦しむドラキュラの胸にミナが杭を打ちこむと、息絶えたドラキュラの顔が平穏な表情に変わっていった。そしてミナは、ドラキュラの首を切り落とすのだった。