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「ヒトラーのための虐殺会議」のストーリー
1942年1月20日正午、ドイツ・ベルリンのヴァンゼー湖畔にある大邸宅にて、ナチス親衛隊と各事務次官が国家保安部代表のラインハルト・ハイドリヒに招かれ、高官15名と秘書1名による会議が開かれた。議題は「ユダヤ人問題の最終的解決」について。「最終的解決」はヨーロッパにおける1,100万ものユダヤ人を計画的に駆除する、つまり抹殺することを意味するコード名だ。親衛隊少佐のルドルフ・ランゲ、親衛隊中佐のアドルフ・アイヒマンやハインリヒ・ミュラー、司法省、内務省、外務省など政府省庁の代表が次々とやってくる。「やれやれユダヤ人問題か」とつぶやく者、「こいつは好かん、下座だ」と会議の席を決める者、「まるで職場の飲み会だ。互いの腹を探り合うのさ。ビールなしでさ」と話す者……。軍服やスーツに身を包んだ各々が着席し、時が12時を打つ。そして、会議が始まった。