解説
-
【DVD】夕陽の丘
この作品のレビュー
ユーザーレビュー
-
ミャーノフ大佐
松尾昭典にしてはよく出来た映画だ。映画の出だしがちょっと凝った作り方をしている。浅丘ルリ子が2役で、姉の聖子はやくざのボス森川の女で少し悪に染まった女、妹の易子は函館のデパート棒二森屋(懐かしい!)で働く真面目な子。主人公の篠原(石原裕次郎)は森川の子分ながら聖子と出来てしまい、それを知った兄貴分をもみ合いの上、肩を打ってしまった。そして、聖子の妹易子のいる函館に逃げて、聖子がやってくるのを待つ。と言う展開。
兄貴分を名古屋章が演じているが、悪い役だねえ。名古屋章がいやらしい悪党に見える。それから函館で知り合うチンピラに和田浩治と野呂圭介。裕次郎と和田浩治の殴り合いのシーンはそこそこちゃんとしていた。
函館の地場やくざ黒田組の賭場に入って花札で勝ちまくるんだけど、それはないな。それに親分が裕ちゃんに殴られまくっているのに、なんで子分達は助けに行かないの。裕ちゃん一味はあそこで殺されてもおかしくないんだけどなあ。
あと、裕ちゃん車を使わないんだ。ずっと歩いたり走ったりしている。函館の回っている場所を考えたら、歩きだけだったら相当しんどいよ。
チンピラの野呂圭介が港で死体で見つかるシーン。白石和彌の「孤狼の血」を思い出しちゃった。
今回は函館が舞台で、先日観た「大草原の渡り鳥」に続いて北海道が舞台というのは嬉しいね。そういえば「ギターを持った渡り鳥」も函館が舞台だったな。地方都市を舞台としてくれるのは、特に北海道を舞台としてくれるのは嬉しいねえ。まあ、私の生まれ育った町は観光地じゃないから舞台にはならないけど。
ところで「夕陽の丘」ってどこだろう。映画の中でそれらしいところ出てこないし、映画の筋にこのタイトルと絡みそうなシーケンスないんだけど。
日活無国籍アクションと言いながら、大体やくざが出てくるのと神戸が上がってくる。これじゃ無国籍じゃないなあ。何故か必ずダンスホールとかキャバレーとかが出てくる。そして拳銃が出てきて撃ち合いがある、と言うところが無国籍なのかな。
ところで裕ちゃんが出てくる映画で傑作って何?
「夕陽の丘」のストーリー
「夕陽の丘」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「夕陽の丘」のスペック
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
1964年5月下旬号 | 日本映画紹介 夕陽の丘 |
1964年6月下旬号 | 日本映画批評 夕陽の丘 |