早射ちジョー 砂丘の決斗

はやうちじょーさきゅうのけっとう
上映日
1964年10月11日

製作国
日本

制作年
1964
上映時間
91分

レーティング
ジャンル
アクション

check解説

「若い港」の柳瀬観と「探偵事務所23 銭と女に弱い男」の山中耕人が共同で脚色、柳瀬観が監督したアクションもの、撮影は「さすらいの賭博師」の岩佐一泉。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     宍戸錠がエースのジョーとして、主人公として活躍する映画。悪役にしろ、主役にしろエースのジョーがきちんと出てきた映画を観たのはおそらくは初めてじゃないかな。いわゆる日活の大看板男優との共演ではバイプレイヤーとして、2.5枚目、悪役として出ていたが、そういう脇の人達も主役で出ている映画もたくさんある様だ。なんせ最盛期は、2本立てで毎週の様に映画を入れ替えていたからなあ。
     相手役の野川由美子は映画会社に入っていたわけでは無く、ナベプロだったようで、どこの映画会社にも出演できた様だ。
     主人公の設定は、一見悪人に見せながら、実はと言う設定。赤木圭一郎でも、渡り鳥シリーズでも似たような設定だったな。だから見始めたらこのエースのジョーは多分、と思ったらその通りだった。でも、それは許しましょう。要はストーリーがどうかだ。なかなか面白かったよ。アメリカのマフィア団の日本支部という設定。この頃は日本にはマフィアという物が知られていなかったんだな。それでざっくりと説明しながら、アメリカにマフィアというギャング組織があることを紹介している。まあ、今となれば実態とは全然違うと判るけどね。それでも、お互いだまし合いながら話が進んでいく。真のボスが誰か判らないまま話が進んでいくので、どこにトラップがあるのか期待しながら観ていた。最後に出てくる大ボスのミスターXがこれまでの登場人物とは別に登場するのは期待外れだった。サスペンスにするなら、これまで登場した人物の中に大ボスを入れておけば良かったのに。
     司法省特別犯罪調査局と言うのが出てきて、その人間を番号で呼んでいるんだけど、何も番号で無くて良くない?「陸軍中野学校」では、名前を変えていたよ。日本国内で番号は変だよ。これは「アジア秘密警察」でもそうだったけど。
     ラストで決闘があり、初めてエースのジョーの拳銃捌きが出てくる。もっとたくさん見せてよ。このラストから映画のタイトル「早射ちジョー 砂丘の決斗」としたんだけど、安易なタイトルだなあ。映画全体から見たらもっと違うタイトルをつけられたと思うんだけど。
     今回は宍戸錠が主役のため、ジョーと対決する悪役が川地民夫となっている。もし、主役が裕次郎や小林旭だったら、宍戸錠が川地の役をやっていたろうな。
     藤岡重慶がせっかく出ているのに、映画の最初であっさり殺されてしまった。もう少し出番を多くしてほしかったな。

「早射ちジョー 砂丘の決斗」のストーリー

ある夜、六本木のクラブから水野組の組長水野が、幹部の松下とともに連れ去られ、貸物船の上で惨殺された。殺したのは、マフィア団日本支部と名乗る殺し屋広瀬、矢島、それに拳銃の名手黒川だ。それから数日、関東刑務所から、早射ちのジョーこと、岡崎錠次が出所した。ジョーは、出向えの矢島に連れられ、広瀬の邸宅に入った。ジョーと広瀬は親しげに手を握り合った。彼らは、警察大学の同窓生だった。が、ともに過失で免官となり、暗黒街に身を投じていたのだった。しかし黒川は、ジョーが拳銃の使い手だと解ると、激しい敵意を燃やして挑戦してきた。が、黒川はジョーの敵ではなく、あえなく地面にはった。そんなある日ジョーは、ヤクを運ぶ用心棒として神戸にとんだ。そこでジョーは、マフィア団の幹部鬼頭に出会った。鬼頭は、ジョーの腕前にほれてジョーを直属の部下とした。その夜遅く、黒川と矢島は、彼らの後をつけまわす特別犯罪調査局の局員田中を襲った。それに気づいた、同局員0・3号が救出にかけつけたが、一瞬遅く田中は、黒川の兇弾に倒れた。黒川と矢島が去った後、田中の躯を前に涙を流す、0・3号と0・7号ことジョーの姿があった。ジョーも特別犯罪調査局員の一人だったのだ。ジョーと0・3号との連絡は活発になり、ついにマフィア団の根城、極東貿易は当局の手入れを受けた。一味は、瀬戸内海にいる日本支部長ミスターXのもとにかくれて、香港へ高飛びを計った。ジョーも単身瀬戸内海に乗りこんだ。しかしミスターXは部下の情報からジョーが警察のスパイであることを見抜き、無人の砂丘に連れ出し、矢島や黒川と決闘させた。死闘また死闘、ジョーは、広瀬の思わぬ助けを受けて、一味を全滅させた。が、広瀬はミスターXの兇弾を受けて死んでいった。

「早射ちジョー 砂丘の決斗」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「早射ちジョー 砂丘の決斗」のスペック

基本情報
ジャンル アクション
製作国 日本
製作年 1964
公開年月日 1964年10月11日
上映時間 91分
製作会社 日活
配給 日活
レイティング
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ シネスコ

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1964年10月上旬秋の特別号 日本映画紹介 早射ちジョー 砂丘の決斗