「はりきり社長」のストーリー
太陽自転車社長大神田平太郎は、元シャンソン歌手千枝子と恋愛結婚した現在、販売成績向上に頭をしぼっていた。その頃、社長秘書の須山は、千枝子の世話で就職依頼に訪れた松野春江の美しさにドギマギ。春江は英語の達者な処を買われ、輸出部で働くことになる。社員を前に設備拡充を一席ブッた平太郎は大株主の大東産業社長仙石を訪ね、拡張資金の融資を依頼した。だが料亭の附合いに引っ張り出された平太郎は酒も煙草もイケぬので大迷惑。ところが同行した須山は春江が女将常子の娘と知り、加えてライバルである仙石の息子隆男の存在を知った。恋女房千枝子の里帰りで平太郎はヒステリー気味となるが、ミス・サイクルに当選したモンロー張りの娘桃子に迫られてタジタジの態。やがてアメリカの大註文元マーナー氏の来日で製品テストの小旅行が平太郎や須山、春江、桃子ら参加の上、行われた。だがマーナー氏は自転車より桃子がお気に召した様子。一方、帰宅した千枝子夫人は須山がDP屋に出したミス・サイクルの審査風景から、平太郎と桃子の挙動に注意するようになる。とも知らぬ平太郎はナイトクラブで桃子と同席の現場を千枝子に見つかりワビの一手。須山は平太郎の激励で勇を鼓して春江に愛を告白したが、春江も万更でない様子だった。ところがマーナー氏突然の帰国に慌てた平太郎は仙石に泣きつくがアッサリ拒絶される。須山に励まされた平太郎はここに心機一転、千枝子夫人とも和解が成立、社員サービスにこれ努める。そこにマーナー社から契約成立の電報。細目打合せに渡米する平太郎と春江は、千枝子夫人や須山に見送られ、勇躍、羽田空港を飛び立った。