太陽と月に背いて
たいようとつきにそむいて Total Eclipse
解説
夭折の天才詩人アルチュール・ランボーと、詩人ポール・ヴェルレーヌの激しい恋愛を描く文芸メロドラマ。監督は「秘密の花園」のアニェシュカ・ホランド。製作は記録映画畑出身のジャン=ピエール・ラムゼイ・レヴィ。脚本は「ジキル&ハイド」などの劇作家クリストファー・ハンプトンで、68年に発表した同名の戯曲を基にしたオリジナル(小さな役で出演も)。撮影は「ユリシーズの瞳」の名手ヨルゴス・アルヴァニティス。音楽は「ドッペルゲンガー/憎悪の化身」(92)のヤン・A・P・カズマレク。美術は「レオン」のダン・ウェイル。衣裳は「インドシナ」のピエール=イヴ・ゲロー。編集は「ヨーロッパ・ヨーロッパ」以来ホランドの全作を担当するイザベル・ロレンテ。
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ユーザーレビュー
「太陽と月に背いて」のストーリー
初老の詩人ヴェルレーヌ(デイヴィッド・シューリス)をイザベル・ランボー(ドミニク・ブラン)が訪問した。彼が待っているはずの兄アルチュールの遺稿を返して欲しいという。ヴェルレーヌは少年ランボーに会ったときのことを思い出した……。1871年、16歳のランボー(レオナルド・ディ・カプリオ)新進気鋭の詩人ヴェルレーヌを頼ってパリに出てきた。彼の妻の実家に逗留したランボーは、その傍若無人な奔放さでヴェルレーヌの妻マチルド(ロマーヌ・ボーランジェ)やその両親の反感を買い、まもなく家を追い出される。舅夫妻の仕打ちの激怒したヴェルレーヌはランボーの住居を手配し、まもなく若きランボーと恋愛関係に。ランボーは一時故郷シャルルヴィルに戻るが、再びパリでヴェルレーヌと同棲。ヴェルレーヌはマチルドの髪に火を点け、ランボーとともに出奔。太陽を求めるランボーの希望で二人は海に向かう。ブリュッセルで一時妻とその母に合流したヴェルレーヌだが、そこにランボーが現れ、二人はロンドンに渡る。ロンドンでランボーは大英博物館に通いながら詩作に打ち込む。生活費稼ぎに追われるヴェルレーヌとの関係は次第に崩壊。73年。ランボーの侮辱に激怒したヴェルレーヌは一人ブリュッセルへ発つ。数日後ランボーは同地で彼と合流、だが半ば酪酊状態のヴェルレーヌは拳銃を暴発させて彼を傷つけてしまう。この事件の審問でヴェルレーヌの男色が明らかになり、彼は2年の懲役になった。この間にランボーは『地獄の季節』を完成、これを最後に断筆。75年、ヴェルレーヌは南独シュトゥットガルトでランボーに再会、これが二人の最後の別れになった……イザベルは兄の死についてヴェルレーヌに語る。彼女に別れを告げたヴェルレーヌは、皮肉な笑いを浮かべてその名刺を破り棄てる……。一人酒場に残った彼は、自分の愛した若き天才を思い出していた。
「太陽と月に背いて」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「太陽と月に背いて」のスペック
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