アドレナリンドライブ

あどれなりんどらいぶ
上映日
1999年6月12日

製作国
日本

制作年
1999
上映時間
111分

レーティング
一般映画
ジャンル
コメディ

check解説

ヤクザの金2億円を巡って、平凡な男女が巻き起こす騒動を描いたコメディ。監督・脚本は「ひみつの花園」の矢口史靖。撮影を「ビッグ・ショー! ハワイに唄えば」の浜田毅が担当している。主演は、「ベル・エポック」の石田ひかりと「鉄道員」の安藤政信。99年度ベルリン国際映画祭ヤングフォーラム部門、香港国際映画祭、シアトル国際映画祭、ブリスベン国際映画祭、バンコク映画祭コンペティション部門、台北映画祭出品作品。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
  • 【DVD】アドレナリンドライブ

TVで観る

この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • 89bubble93

  • ミャーノフ大佐

     矢口史靖監督だから間違いないと思っていたのに。矢口監督の3作目なんで仕方ないか。
     主人公は中古車販売店の社員鈴木悟を安藤政信、と看護婦静子を石田ひかりがやっている。そして脇に暴力団の幹部黒岩に松重豊、看護婦長に角替和枝。それに暴力団の若い組員達。でほぼ話が進んで行く。
     話は鈴木と静子が暴力団の金を奪って、それを追う黒岩と組員達、と言う構図。って書くとシリアスなサスペンスかと思いきや、ここは矢口監督だからきちんとコメディにしている。それは良いんだ。矢口監督だからコメディだと思ってみているから。
     嫌いなのは、誰かのミスから話が進んで行くのが大嫌いなんだ。あそこはきちんとしていればこんな展開は無いのに。話を展開していくためにわざとミスを入れ込んでいると、それが頭にくるんだよな。映画を観ながら声に出して悪態をついてしまう。
     まず最初に、中古自動車の店長が運転している鈴木の目を手で隠すシーン。もし隣の席の奴がそんなことしたら上司であろうとなんであろうとぶん殴ってやるのに。で、案の定やくざの車にぶつけてしまう。で、店長は逃げてしまう。って無いだろう。ガス爆発のところはきちんと伏線があるので良い。一番酷いのは、金の入った鞄を静子が持ち歩いてしまって、変な親爺にかっぱらわれるところ。大体、鈴木と静子が2人で食事しているのに、鈴木がトイレに立っていったからって言い寄ってきた男を不審に思わないのがおかしい。こういうところがいやなんだよなあ。努力しても不可抗力で深みにはなっていくのなら良いのだけど、つまんないミスを入れ込んで話を面白くしようとしても腹が立つだけだ。ちっとも笑えない。
     まあ、ラストは矢口監督らしく落としてくれたけど。
     それと、平山ミキの”真夏の出来事”は良いねえ。
     製作に近代映協が入っているんだけど、近代映協と言うと新藤兼人に代表される様に真面目でシリアスな映画を作っているところという認識なんだけど、なんでこの映画の製作に加わったの?不思議。
    石田ひかり、可愛いんだけど、アップになると結構肌荒れているのね。化粧厚くして隠そうとしているけど。松重豊は準主役級なんだけど、これでもこの頃喰っていけなかったの?角替和枝(柄本明の奥さん、佑、時生の母ちゃん)は亡くなるには早すぎたね。後は暴力団の組長役に上田耕一。この頃の日本映画って、ほぼ確実に上田耕一か本田博太郎が出ていたなあ。

「アドレナリンドライブ」のストーリー

レンタカー屋で働くごく平凡な青年・悟は、ある日、黒岩というヤクザのジャガーに車を追突させ、事務所に連れて行かれてしまう。ところが、そこでガス爆発が発生。奇跡的に生き残った彼は、偶然、事務所の表に居合わせた人生超地味な看護婦・静子と共謀して、混乱に乗じてヤクザの闇金2億円を盗み出す。警察の取り調べをかわし、2億円をゲットしてほくそ笑むふたり。と思いきや、静子の勤める病院に運ばれていた重傷の黒岩がチンピラ6人組を使って彼らに迫ってきた。捕まったら殺される!悟と静子はチンピラたちの追跡を切り抜け、高原のホテルへと逃げ延びるのであった。新婚だと偽り、ホテルのスイートルームに宿泊したふたりは、洋服を買ったり髪を切ったり贅沢三昧。しかも、ふたりの関係もいい雰囲気だ。ところが、静子の金が泥棒に盗まれてしまった。なんとか取り戻すことに成功するも、事件がテレビのニュースで流れてしまい、それを見たチンピラ6人組と黒岩が、高原のホテルへやってきてしまう。2億円を巡り、悟と静子、欲に目が眩み黒岩を裏切ったチンピラ6人組、そして黒岩が三つ巴の争奪戦が展開。だが、壮絶なカーチェイスの末、金は全て燃えてしまうのであった。しかし、実は静子の機転で金はふたりの結婚通知葉書にすり替えられていたのである。こうして、まんまと2億円をゲットした悟と静子は、車に乗って新しい人生に向けて旅立つ。

「アドレナリンドライブ」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「アドレナリンドライブ」のスペック

基本情報
ジャンル コメディ
製作国 日本
製作年 1999
公開年月日 1999年6月12日
上映時間 111分
製作会社 アドレナリンドライブ製作委員会(近代映画協会=ギャガ・コミュニケーションズ=日本出版販売=ゼアリズエンタープライズ)
配給 日本出版販売=ゼアリズエンタープライズ
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ

関連するキネマ旬報の記事

関連記事一覧
1959年3月上旬号 キネマ旬報無題欄 音声の鍛錬
1999年9月下旬号 日本映画紹介 アドレナリンドライブ
1999年6月下旬号 特集 アドレナリンドライブ 安藤政信 インタビュー
特集 アドレナリンドライブ 作品評
特集 アドレナリンドライブ 矢口史靖監督 インタビュー
1999年8月上旬号 劇場公開映画批評 アドレナリンドライブ