解説
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【DVD】アドレナリンドライブ
この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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89bubble93
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ミャーノフ大佐
矢口史靖監督だから間違いないと思っていたのに。矢口監督の3作目なんで仕方ないか。
主人公は中古車販売店の社員鈴木悟を安藤政信、と看護婦静子を石田ひかりがやっている。そして脇に暴力団の幹部黒岩に松重豊、看護婦長に角替和枝。それに暴力団の若い組員達。でほぼ話が進んで行く。
話は鈴木と静子が暴力団の金を奪って、それを追う黒岩と組員達、と言う構図。って書くとシリアスなサスペンスかと思いきや、ここは矢口監督だからきちんとコメディにしている。それは良いんだ。矢口監督だからコメディだと思ってみているから。
嫌いなのは、誰かのミスから話が進んで行くのが大嫌いなんだ。あそこはきちんとしていればこんな展開は無いのに。話を展開していくためにわざとミスを入れ込んでいると、それが頭にくるんだよな。映画を観ながら声に出して悪態をついてしまう。
まず最初に、中古自動車の店長が運転している鈴木の目を手で隠すシーン。もし隣の席の奴がそんなことしたら上司であろうとなんであろうとぶん殴ってやるのに。で、案の定やくざの車にぶつけてしまう。で、店長は逃げてしまう。って無いだろう。ガス爆発のところはきちんと伏線があるので良い。一番酷いのは、金の入った鞄を静子が持ち歩いてしまって、変な親爺にかっぱらわれるところ。大体、鈴木と静子が2人で食事しているのに、鈴木がトイレに立っていったからって言い寄ってきた男を不審に思わないのがおかしい。こういうところがいやなんだよなあ。努力しても不可抗力で深みにはなっていくのなら良いのだけど、つまんないミスを入れ込んで話を面白くしようとしても腹が立つだけだ。ちっとも笑えない。
まあ、ラストは矢口監督らしく落としてくれたけど。
それと、平山ミキの”真夏の出来事”は良いねえ。
製作に近代映協が入っているんだけど、近代映協と言うと新藤兼人に代表される様に真面目でシリアスな映画を作っているところという認識なんだけど、なんでこの映画の製作に加わったの?不思議。
石田ひかり、可愛いんだけど、アップになると結構肌荒れているのね。化粧厚くして隠そうとしているけど。松重豊は準主役級なんだけど、これでもこの頃喰っていけなかったの?角替和枝(柄本明の奥さん、佑、時生の母ちゃん)は亡くなるには早すぎたね。後は暴力団の組長役に上田耕一。この頃の日本映画って、ほぼ確実に上田耕一か本田博太郎が出ていたなあ。
「アドレナリンドライブ」のストーリー
「アドレナリンドライブ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「アドレナリンドライブ」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | コメディ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1999 |
公開年月日 | 1999年6月12日 |
上映時間 | 111分 |
製作会社 | アドレナリンドライブ製作委員会(近代映画協会=ギャガ・コミュニケーションズ=日本出版販売=ゼアリズエンタープライズ) |
配給 | 日本出版販売=ゼアリズエンタープライズ |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
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