きつねと私の12か月

きつねとわたしのじゅうにかげつ THE FOX & THE CHILD
上映日
2009年1月10日

製作国
フランス

制作年
2007
上映時間
96分

レーティング
ジャンル
ドラマ

check解説

野生のきつねと少女のふれあいを描く感動のドラマ。ヨーロッパの雄大な自然と野生動物の姿を詩情豊かにとらえ、フランスで240万人動員の大ヒットを記録した。監督は「皇帝ペンギン」のリュック・ジャケ。出演は、「la Petite Chartreuse」のベルティーユ・ノエル=ブリュノー、「記憶の森」のイザベル・カレー。
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この作品のレビュー

ユーザーレビュー

  • ミャーノフ大佐

     この映画に大人は出てこない。いや、正確に言うと、ラスト、主人公の女の子が大人になって子どもにお話しするところで大人になった女の子が出てくる。
     この映画を見始めて、動物たちをどのように撮っているのだろうと思った。最初は飼い慣らした狐を撮っているのかとも思ったが、様々な動物が出てくるので、こんなにいろいろな動物を飼い慣らせないだろうしなあ。とすると全てCGか。CGでないと描ききれない部分も多々あったしな。それにしても風景と動物がきれいな映画だった。
     観進めていくうちにこれはおとぎ話だよな、と言うのがだんだんと判ってくる。だって、いくら田舎に住んでいるからって、あんな山の頂上に1人で立っていたり、雪深い森を歩いたり、知らない洞窟に入っていったり、森の中で寝る、なんてことはあり得ないものな。
     おとぎ話として観ていくと納得がいく。野生のきつねと簡単に仲良くなれるし、いろいろな動物が出てくるのも納得できる。
     大体、フランスのアルプス地方らしいが、狼がいるのか、アライグマがいるのか、熊があんな身近に出てくるのか、本当にあんないろいろな動物がいるのか不思議だった。最も、アルプス地方の生態系は知らないのだが。ちなみに、日本狼は絶滅しているからね。それと、北海道では野生のきつねはエキノコックスに感染している可能性があり、人にも感染するので安易に触ると危険です。ヨーロッパではどうか判らないですが。だから安易に野生動物に触るのは危ない行為なんだけど。おとぎ話だからいい。
     自然の中では野生のきつねと人間が親しくふれあうことが出来たけど、きつねを人間界に入れてしまうと悲しいことになるよ。人と動物はお互いの生活圏を犯さずに共存しましょう、という童話でした。
     ところで主人公がきつねではなくて狼だったら、狼がきつねを襲うのを頑張れ、って観ているでしょ。もしねずみだったら、きつねに食べられてしまうと悲しくなってしまうでしょ。どの視点に立つかだけなんだけどね。

「きつねと私の12か月」のストーリー

秋。少女リラ(ベルティーユ・ノエル=ブリュノー)は学校からの帰り道、森の小道で1匹の美しいきつねを見つける。しかしリラが近づくと、きつねは森の中へ消えていった。その日からリラはきつねを探し続ける。冬。雪に残るきつねの足跡を見つけたリラの耳に、獣の咆哮が聴こえる。顔を上げると、遠くの崖の上に2匹の狼が歩いていた。それに気を取られたリラは前方の崖から落ち、足を骨折する。春。足が治ったリラはきつねの巣穴を見つける。中を覗くと子狐がいた。翌朝リラが再び巣穴を訪れると、きつねが子狐を加えて出てきた。人間に巣穴を知られたので引越しをしているのだと気づき、リラは落胆する。続いてリラは木の上で待つ作戦に出た。そこから双眼鏡を覗いていると、ハリネズミがリラのパンを食べ始める。リラはそれを見て、パンできつねをおびき寄せることを思いつく。作戦は成功し、きつねはパン屑に誘われ姿を現すが、リラを見ると森の中へ姿を消した。夏。きつねはリラから食べ物を取っては去っていったが、その距離は縮まっていた。その内、リラはその場でうたた寝をする。そして目を覚ますと、きつねがリラを見つめていた。リラはきつねに、おちびちゃんという意味の“テトゥ”と名付けた。テトゥはゆっくり歩き出し、リラを森の様々なところへ案内した。ところが、最後の鍾乳洞でテトゥは見えなくなる。リラは何とか外に出るが、森はすっかり暗くなっていた。しかし雲の切れ間から月の光が差し込むと、安心して眠ってしまう。翌朝リラが目を覚ますと、傍らでテトゥが眠っていた。秋。すっかり仲良くなったリラとテトゥは、森の中で一緒に過ごすようになった。ある日、リラはテトゥの首にスカーフを巻き、縄を通す。嫌がるテトゥは縄を食いちぎり、森の中へ消えていく。翌日、テトゥがリラの家を訪ねてくる。リラは2階の自分の部屋にテトゥを入れるが、密室状態に恐怖を感じたテトゥは暴れ出し、狼狽するリラの前で悲劇は起こる。

「きつねと私の12か月」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「きつねと私の12か月」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 フランス
製作年 2007
公開年月日 2009年1月10日
上映時間 96分
配給 松竹
レイティング
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
音量 ドルビーSRD

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