湖畔の別れ

こはんのわかれ
上映日
1943年1月8日

製作国
日本

制作年
1943
上映時間
(9巻)分

レーティング
一般映画
ジャンル
ラブロマンス ドラマ

check解説

不幸を乗り越え明るい生き方を見出す女性を描くメロドラマ。令女小説作家として、またラジオ・ドラマ作家として知られる北村寿夫のオリジナル・シナリオを、中村登が演出。出演は花柳小菊、徳大寺伸、春日英子ほか。
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「湖畔の別れ」のストーリー

蛍雲寮は勉学に上京する若い娘達を預かる寄宿舎である。ここの看護婦に雇われた早瀬多枝はたちまち娘達の尊敬の的となった。美しい多枝は歌が上手く、その歌声はどことなく愁いが含まれていた。「あの人の過去に何かあったのじゃないかしら?」娘達は歌を聴く度にこう囁きあった。山深い湖畔の村…それが多枝の生まれ故郷である。彼女の家は代々宿屋を経営していた。同じ村に住む幼馴染みの星崎一郎は東京の大学で医療の勉強に励んでいた。二人はお互いに結婚出来るものと、心の中で考えていた。ところがふとしたことから誤解が生まれた。村へ時々廻ってくる悉皆屋が多枝に縁談を持ってきたことがきっかっけで、多枝の方も一郎は東京の良家の娘と結婚するのだと信じ込むようになった。希望を失った多枝は上京して看護婦になりたいと、父の許しを受けて東京に出てきたのだった…。蛍雲寮の窓辺で、失われた湖畔の夢を思い出す度に多枝は歌った。そして彼女の心を紛らわせてくれるのは、無邪気な娘達との交流であった。楽しい月日が流れる。阿城那津子はひねくれた娘で、誰の仲間にも入らず、多枝にも親しもうとしなかった。ある日、テニスの最中に多枝の打ったボールが音楽室に飛び込みピアノの上にあった花瓶に当たってしまう。ちょうどピアノを弾いていた那津子は頭から花瓶の水を浴びてしまう。多枝がどう謝っても、那津子は頑として許さなかった。突然多枝の父・五平が上京した。父の話で一郎が多枝と結婚する意志であったことを知った多枝は、今は行方不明の一郎を探すべく、蛍雲寮を辞して田舎に帰ることとなった。しかし一郎の行方は知れなかった。ある日蛍雲寮の寮母から手紙が届く。そこには那津子が失明の危機にあり帰郷したことが書かれていた。多枝はその原因が自分のせいだと思い、一切を捨てて那津子の看病のため彼女の故郷に出向く。那津子の故郷は人里離れた小島にあった。多枝は偽名を使い那津子の看病を始めた。そこで多枝は思わぬ邂逅をする。診療所の若い医師、それは行方知れずであった一郎であった。彼はこの土地の風土病を研究するために、全てを捨てて来ていたのだった。多枝は思いがけぬ再会に喜んだが、那津子の眼病を治すまでは一郎と一緒になることは叶わなかった。一郎の真摯な努力が続けられ、風土病に対する薬が出来る。その注射を受けた那津子の目が開いた。彼女の眼病は多枝のせいではなく風土病から起ったものだったのだ。那津子は今までの多枝の美しい犠牲を知り泣いて詫びるのだった。もう多枝と一郎の間を遮るものは何もなかった。二人は結婚してこの風土病撲滅に努力しようと誓い合った。しかし一郎は病に倒れ、多枝の看病空しく死んでしまう。全ての望みを失った多枝は一郎の遺骨を抱いて故郷に戻る。傷心の日々を過ごす多枝。父の経営する宿屋が軍用宿舎に指定され、白衣の勇士の診療所となったことが、多枝の更生のきっかけとなった。勇士たちのために毎日まめまめしく働く多枝は、その中に大きな喜びを見出した。回復した那津子も多枝を手伝うためにやってきた。「どんなことがあっても生きなければいけない。」一郎の遺言を実感する多枝。多枝の希望に満ちた歌声は暁の湖を美しく流れていくのだった…。

「湖畔の別れ」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「湖畔の別れ」のスペック

基本情報
ジャンル ラブロマンス ドラマ
製作国 日本
製作年 1943
公開年月日 1943年1月8日
上映時間 (9巻)分
製作会社 松竹大船
配給 松竹
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ モノクロ/スタンダード
音量 モノラル

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