シリア・モナムール
しりあもなむーる SILVERED WATER, SYRIA SELF-PORTRAIT- 上映日
- 2016年6月18日
- 製作国
- シリア フランス
- 制作年
- 2014
- 上映時間
- 96分
- レーティング
- ジャンル
- 戦争
解説
“アラブの春”を発端に、内戦に突入したシリアの実情を捉えたドキュメンタリー。「ヒロシマ・モナムール(二十四時間の情事)」など数々の名作にオマージュを捧げつつ、シリアの人々が自ら撮影し、YouTubeにアップした映像を繋ぎ合わせて製作された。シリアからフランスに亡命した映画作家オサーマ・モハンメドと、現地の様子をカメラに収めたクルド人女性ウィアーム・シマヴ・ベデルカーンが映像を通じて対話を重ね、共同で監督としてクレジットされている。劇場公開に先駆け、山形国際ドキュメンタリー映画祭2015にて上映(映画祭タイトル「銀の水 -シリア・セルフポートレート」)。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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映像演出、映画評論荻野洋一冒頭、分娩されたばかりの赤ん坊を産湯につける映像で始まり、その無垢のイメージが、衣服を?ぎ取られた被拷問者の裸体へと容赦なく接続される。一〇〇一人のシリア国民と... もっと見る
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脚本家北里宇一郎いま、そこにあるシリアの状況を、どう映画にしようかと迷っているような作品で。監督は千一夜物語ならぬ千一の映像をコラージュする。そこにあるものは、おびただしい死体... もっと見る
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映画ライター中西愛子シリアの内戦が続く中、市民が自国の惨状を撮影し動画サイトにアップしたもの、およそ千人の目による証言映像が、本作のメインの素材になっている。拷問、殺戮といったダイ... もっと見る
「シリア・モナムール」のストーリー
2011年春。アラブの春に始まった民主化運動はシリアにも押し寄せ、42年続くアサド独裁政権に対する不満と自由を求める声が市民の大規模なデモを生んだ。ところが、政府軍による一般市民の弾圧が始まると、それは瞬く間に凄惨の限りを尽くす拷問と虐殺の暗黒の時代へと様相を変えていった。映画作家オサーマ・モハンメドは、亡命先のパリで、故郷シリアの凄惨な実状に苦悩し続けていた。苛烈を極める紛争の最前線で繰り返される殺戮の様子は、日々、YouTubeにアップされ、ネット上には殺す者、殺される者双方の記録が溢れかえる。彼にはただそれを繋ぎ合わせることしかできなかった。そんな中、オサーマはSNSを通じてクルド語の“銀の水”を意味するシマヴという名の女性に出会う。破壊し尽くされ、惨澹たる戦場であらゆる映像を撮り続けるシマヴは、彼を“ハヴァロ”=“友”と呼び、オサーマの目となり耳となってカメラを廻し始める。その瞬間から2人の“映画”と、“シリア”あるいは“愛”の物語が始まる。それは夥しい犠牲者と戦場の様子を捉えたドキュメントにはとどまらず、個々の死に刻まれた深い傷とともに、絶望の中に普遍の愛を見出してゆく……。
「シリア・モナムール」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「シリア・モナムール」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 戦争 |
製作国 | シリア フランス |
製作年 | 2014 |
公開年月日 | 2016年6月18日 |
上映時間 | 96分 |
配給 | テレザとサニー |
レイティング | |
アスペクト比 | 16:9 |
カラー/サイズ | カラー |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://www.syria-movie.com/ |
コピーライト | (C) 2014 - LES FILMS D'ICI - PROACTION FILM |
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