解説
2011年アカデミー賞外国語映画賞ウルグアイ代表に選出されたドラマ。モンテビデオのシネマテークに25年勤めるホルヘは、密かに常連客のパオラに想いを寄せている。ある日、財政難からシネマテークが閉鎖に追い込まれ、ホルヘは何とかしようと奔走する。監督は、「アクネ」のフェデリオ・ベイロー。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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映像演出、映画評論荻野洋一ウルグアイの首都にあるシネマテーカ。財政難と機材の老朽化による窮状を訴えるも、財団は支援停止を通告する。タイトルから察するに「ニュー・シネマ・パラダイス」調の感... もっと見る
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脚本家北里宇一郎珍しやウルグアイのシネマテークの話。無声映画の字幕解説を映写室からしたり、ラジオで上映作品の紹介をしたり、特集映画の監督をゲストに呼んだりという日常風景が、珍し... もっと見る
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映画ライター中西愛子6年前に製作されたウルグアイ映画。シネマテークに勤めて25年のホルヘにとって、そこは人生そのもの。が、ここ数年は観客が減り、ついに閉鎖が決まる。ホルヘの地道な仕... もっと見る
「映画よ、さようなら」のストーリー
両親と暮らす45歳のホルヘ(ホルヘ・ヘリネック)は、ウルグアイの首都モンテビデオにあるシネマテークに25年勤めている。フィルムの管理、作品の選択、プログラムの編成から映写、客席の修理までを一手に担い、ラジオの『シネマテークの時間』で映画を解説し、会員を募る。映写機材は古く、シュトロハイムの「グリード」の上映では、館長のマルティネス(マヌエル・マルティネス・カリル)自らマイクを持って、作中の詩をスペイン語でボイス・オーバーする。“アイスランド映画特集”の作品選びも、館長とホルヘで振り分けている。シネマテークが人生そのものであるホルヘにとって唯一の例外は、シネマテークの常連で大学教授のパオラ(パオラ・ベンディット)の存在だった。ホルヘは廊下でコーヒーに誘う練習をして臨むがうまくいかない。シネマテークはここ数年、観客は激減し、建物の賃料も8ヶ月滞納している。何とかせねばとホルヘは焦るが、館長もスタッフも修理不能な老朽化した機材のことで頭がいっぱいだった。ついに立ち退きが宣告され、出資元の財団からも、利益が出ないまま続けるわけにはいかないと通告される。ホルヘはバスの中で涙する。ついに閉鎖の日、ホルヘの頭の中で突如「駅馬車」のワンシーンが響き渡り、怒りを含んだ早足で歩き始め、パオラがいる大学を目指す。授業中の彼女を待つ間、代講の教授に間違えられてウソの授業をし、池の鯉を見、髪を切り、25年の人生が詰まった黒い鞄を置き去りにしたホルヘは……。
「映画よ、さようなら」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「映画よ、さようなら」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | ウルグアイ スペイン |
製作年 | 2010 |
公開年月日 | 2016年7月16日 |
上映時間 | 63分 |
配給 | Action Inc. |
レイティング | |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | モノクロ/スタンダ-ド |
公式サイト | http://www.action-inc.co.jp/vida/ |
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