ひるなかの流星の映画専門家レビュー一覧
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評論家
上野昻志
田舎からポッと出の女の子が、ソフト・イケメンの教師と、ややエラの張ったハード・イケメンの同級生との間で恋に悩むという話だが、正直言って、最初、彼女を助けたソフト・イケメンが顔を寄せたショットに、思わずゲッとなり、先行きが危ぶまれ、そのあとも、だいたい教師が生徒をチュンチュンなんて呼ぶかよ、と苛ついたのだが……。しかし、ヒロインのすずめに扮する永野芽郁の真正面からキリッと相手を見つめる眼にいつの間にか説得され、★一つオマケする気になったという次第。
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映画評論家
上島春彦
極めて想像力を喚起するタイトルだが単なる説明になっちゃった。設定は略。要するに四角関係だね。当事者の一人山本舞香もキュートなのでお得感は高い。ただ男がいまいち魅力的に見えない。俳優のせいじゃなく物語が浅い。一方が女嫌いというのをもっと活かしてくれないと。もう片方が先生だから、生徒に手を出さないのは私の世代の感覚だと当たり前すぎて劇的葛藤がないのだ。先生だと分かる前に二人が知り合うというお話昔あったね。どろどろした部分がないのでそこは推薦したい。
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映画評論家
モルモット吉田
永野の戸惑いと不機嫌が混じった様な表情を捉えた冒頭のアップが良い。恋愛至上主義を言い訳にした演出不在のキラキラ映画に食傷気味の身としては、新人女優の特徴を?んで撮ろうとしているなと当たり前のことに喜んでしまう。両親不在の理由づけも、腹に一物のある女友達との関係も上手く処理されており、吉祥寺映画としても悪くない。ただし教師の三浦は顔が不味ければ淫行で逮捕されそうな行為の数々。永野が風貌も演技ものんに似ているが独自の魅力を出せるか今後の課題。
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