仲間由紀恵 ナカマユキエ

  • 出身地:沖縄県浦添市
  • 生年月日:1979/10/30

略歴 / Brief history

沖縄県浦添市の生まれ。1993年、地元のタレント養成学校・沖縄タレントアカデミーに入学し、翌94年の沖縄テレビ制作のドラマ『青い夏』のオーディションでグランプリを獲得、女優デビューを果たす。95年より上京して本格的に女優活動を開始し、本広克行監督「友子の場合」96に主人公(ともさかりえ)の友人・咲子役で映画初出演すると、以後、テレビ朝日『イタズラなKiss』96、フジテレビ『もう我慢できない!』96、『踊る大捜査線・歳末特別警戒スペシャル』97、NHK連続テレビ小説『天うらら』98などのテレビドラマにも脇役で出演を重ねる。97年のNHK『しあわせ色写真館』では、“本当の家族写真”を探して丹阿弥谷津子の営む写真館を訪れる女子高生を演じ、ドラマ初主演。98年のフジテレビ『神様、もう少しだけ』では、金城武演じる音楽プロデューサーの亡き恋人の妹で、彼を想う人気歌手を演じた。また同年の庵野秀明監督「ラブ&ポップ」に、援助交際の経験のある大人びた女子高生役で出演して印象を残している。その後も金子修介監督「ガメラ3・邪神(イリス)覚醒」99の端役を経て、2000年、人気ホラー映画「リング」シリーズの完結編となる鶴田法男監督「リング0・バースデイ」で映画初主演。見ると必ず死ぬ“呪いのビデオ”の主人公となる山村貞子の青春時代から悲劇的な最期までを演じた。この時の演技が堤幸彦監督の目に留まり、同年のテレビ朝日『TRICK』の主役に抜擢。売れないマジシャンの山田奈緒子役で、手品のトリックを用いて超常現象絡みの事件の謎を解くユニークなキャラクターと、ひょんなことからコンビを組むことになる物理学者の上田次郎(阿部寛)とのコミカルな掛け合いが評判になる。02年の続編『TRICK2』と、同年11月公開の「TRICK劇場版」でも引き続き山田役をつとめ、以降もドラマ、映画でシリーズが断続的に続く最大の代表作となった。この02年は日本テレビ『ごくせん』にも、任俠一家の跡取り娘で熱血教師の“ヤンクミ”こと山口久美子役で主演。銀ブチメガネにジャージ姿という地味ないでたちながら、不良生徒たちに威勢のよいタンカを切る型破りな教師像が幅広い視聴者に支持され、最終回は視聴率23%を記録。こちらも続編、映画版が作られる長い人気シリーズとなり、もうひとつの出世作とした。その後も日本テレビ『ナイトホスピタル・病気は眠らない』02、フジテレビ『顔』03、『東京湾景』04など連続ドラマの主演が相次ぐ。06年にはNHK大河ドラマ『功名が辻』で主演を飾り、戦国時代の土佐藩主・山内一豊(上川隆也)を内助の功で支えた妻・千代役を好演。国民的女優としての地位を確立するとともに、05年12月のNHK『紅白歌合戦』で初の司会を担当してから、06年、08年、09年と現在まで計4回の司会をつとめた。映画は堤監督「溺れる魚」01で、落ちこぼれ刑事の椎名桔平と窪塚洋介に内偵調査を命じる有能だが感情に乏しい女警部を演じたほか、佐藤信介監督の青春映画「LOVE SONG」01にヒロイン役で出演。東野圭吾原作、井坂聡監督「g@me」03では、藤木直人演じるエリート社員に狂言誘拐を持ちかける広告会社の副社長の娘を演じた。山田風太郎の『甲賀忍法帖』をもとにした下山天監督「忍/SHINOBI」05では、密かに愛を育んでいた弦之介(オダギリジョー)率いる甲賀忍者一族との戦いを強いられる伊賀のくノ一・朧役で主演。林徹監督「大奥」06では、七代将軍・徳川家継の治世に、陰謀と知りつつ歌舞伎役者の生島(西島秀俊)に惹かれてゆく大奥総取締役・絵島に扮した。福澤克雄監督「私は貝になりたい」08では、太平洋戦争のB級C級戦犯として処刑される主人公(中居正広)の妻、森田芳光監督「武士の家計簿」10では、加賀藩の財政を担当する猪山直之(堺雅人)に嫁ぎ“家計立て直し計画”に協力する献身的な妻を、それぞれ演じている。テレビドラマの出演作はほかに、日本テレビ『FACE/見知らぬ恋人』『明日があるさ』01、フジテレビ『ウソコイ』01、『島根の弁護士』07、『ありふれた奇跡』09、NHK『武蔵/MUSASHI』03、『ハルとナツ・届かなかった手紙』05、テレビ朝日『弟』04、『エラいところに嫁いでしまった!』07、『アンタッチャブル/事件記者・鳴海遼子』09、TBS『ひまわり・夏目雅子27年の生涯と母の愛』『ジョシデカ!/女子刑事』07、『99年の愛/JAPANESE AMERICANS』10、テレビ東京『寧々・おんな太閤記』09など多数がある。07年には、『ハルとナツ』で演じたナツを主役にした新橋演舞場の舞台『ナツひとり・届かなかった手紙』で初座長公演をつとめ、11年2月の舞台『琉球ロマネスク/テンペスト』では19世紀末の琉球で名前を偽って王宮につとめる男装の才女・真鶴役で主演。同作は逆に、舞台からNHK-BSで11年夏に放送予定のドラマ『テンペスト』へと発展する。ドラマの近作であるフジテレビ『美しい隣人』11では、隣家の主婦(檀れい)に取り入り、じわじわと生活を脅かしてゆく悪女役で新境地を開拓した。また、『TRICK』『ごくせん』でのブレイク以降、資生堂、日清食品、KDDI、サッポロビール、武田薬品工業など大手企業のCMに多数出演し、“CMの女王”の異名もとる。

仲間由紀恵の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー

    制作年: 2023
    人間の少年と子犬のパウ・パトロールたちが活躍するTVアニメ『パウ・パトロール』劇場版第4弾。アドベンチャー・シティに落ちた魔法の隕石は、パウ・パトロールに新しいマイティパワーを与える。だが、宿敵ライバール市長がこのパワーを奪おうとしていた。日本語吹き替えは潘めぐみ、小市真琴らテレビ版の声優陣に加え、「パウ・パトロール ザ・ムービー」にも参加した安倍なつみ、仲間由紀恵らが出演。監督・脚本は、「パウ・パトロール ザ・ムービー」のカル・ブランカー。
  • 鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成

    制作年: 2022
    人気コミックを曽利文彦監督が実写化した「鋼の錬金術師」に続く完結編二部作の最終章。国家中枢には、完全な存在になろうと企てる最大の敵“お父様”が潜んでいた。軍の暗部に立ち向かうエドとアルの兄弟。求め続けた身体と引き換えに2人が最後に出した答えとは。山田涼介、本田翼、ディーン・フジオカ、蓮佛美沙子といった面々が引き続き出演。
  • 鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー

    制作年: 2022
    人気コミックを曽利文彦監督が実写化した「鋼の錬金術師」に続く完結編二部作の前編。国家錬金術師ばかりを狙う連続殺人事件が発生するなか、エドとアルの兄弟は、額に十字傷を持つ犯人スカーと対峙する。だがその圧倒的な強さの前に機械鎧を破壊されてしまい……。山田涼介、本田翼、ディーン・フジオカ、蓮佛美沙子、本郷奏多といった主要メンバーは前作より引き続き出演。新キャストとして「ブレイブ 群青戦記」の新田真剣佑、「海難1890」の内野聖陽らが加わる。
  • 生きる街

    制作年: 2018
    「ピンポン」や「パーマネント野ばら」などで圧倒的な存在感を放ってきた夏木マリ主演によるヒューマンドラマ。東日本大震災で夫を失った千恵子。離れて暮らす娘や息子とのすれ違いが続くなか、ある日、以前同じ町に住んでいた韓国人青年ドヒョンがやって来る。共演は「ユリゴコロ」の佐津川愛美、「青空エール」の堀井新太、韓国のロックバンドCNBLUEのイ・ジョンヒョン、「あさひなぐ」の岡野真也、「エキストランド」の吉沢悠。脚本を「アリーキャット」の清水匡と「捨てがたき人々」の秋山命が担当。監督は「アリーキャット」の榊英雄。
    100
  • 相棒 劇場版IV 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断

    制作年: 2017
    人気TVドラマシリーズの劇場版第4弾。日本政府に人質身代金9億円を要求した謎の国際犯罪組織。50万人以上の見物客が集まる世界スポーツ競技大会の日本選手団凱旋パレードで無差別大量テロが計画される中、特命係の杉下右京と冠城亘は真犯人を追い詰めてゆく。監督は「探偵はBARにいる」の橋本一。水谷豊、反町隆史、及川光博、石坂浩二、仲間由紀恵、六角精児、川原和久といったTVでおなじみの出演陣が総集結。そのほか、謎の“黒衣の男”を「猫侍」の北村一輝。誘拐された少女を「くちびるに歌を」の山口まゆ、国連犯罪情報事務局元理事のマーク・リュウを「想いのこし」の鹿賀丈史が演じる。
  • 天空の蜂

    制作年: 2015
    『容疑者Xの献身』で第134回直木賞を受賞、現代を代表するミステリー作家・東野圭吾が1995年に発表した同名小説を、「20世紀少年」シリーズなどのヒットメーカー、堤幸彦監督が映画化。全長34メートル・総重量25トンものヘリコプターが子供を乗せたままハイジャックされ原子力発電所上空で静止、全ての原発破棄が要求されるという史上最悪のテロに立ち向かう男たちを描く。ヘリに取り残された子供の父である超巨大ヘリの設計士を「るろうに剣心」シリーズの江口洋介が、原子力発電所の設計士を「おくりびと」の本木雅弘が、事件解決の鍵を握る女性を「TRICK」シリーズの仲間由紀恵が、ヘリを奪った謎の男を「そこのみにて光輝く」の綾野剛が演じる。
    60