制作年: 1994
14歳のときに通常の言語を拒否し、天才俳優になった息子と、彼をめぐる知識人一家の精神的変遷を、簡潔な映像と哲学的な台詞で綴るドラマ。タイトルは荘子の『胡蝶の夢』から取られている。監督は『ポケットのなかの握り拳』(自主上映のみ)で衝撃的なデビューを飾り、以来人間と既存の制約との葛藤を描きつづけている「肉体の悪魔」「サバス」のマルコ・ベロッキオ。製作はリヴィノ・ネグリ。脚本はベロッキオが前作『La Condanna』に続いて組んだ、「肉体の悪魔」以来の公私にわたる相談役である精神科医のマッシモ・ファジオリ。撮影は「ユリシーズの瞳」などテオ・アンゲロプロスの全作品を手掛けている「太陽と月に背いて」のヨルゴス・アルヴァニティス。音楽はカルロ・クリヴェッリ。編集フランチェスカ・カルヴェッリ。出演は「不良少女モニカ」をはじめとするイングマル・ベルイマン監督作品の大女優ビビ・アンデルションを始め、本作が映画デビューとなるティエリー・ブラン、イタリア映画期待の新人女優シモーナ・カヴァラッリ、ナタリー・ボトゥフー、ロベルト・ヘルリツカ、ヘンリー・アーノルド、アニータ・ローレンツィなど。