吉沢悠 ヨシザワヒサシ

  • 出身地:東京都杉並区
  • 生年月日:1978/08/30

略歴 / Brief history

東京都杉並区の生まれ。小平市の錦城高校を卒業後、1997年に“夢カラオケオーディション”で準グランプリに輝き、芸能界入り。本名の読みを変えた“吉沢悠(ゆう)”の芸名で、翌98年のTBS『青の時代』で俳優デビューする。以後、数々のテレビドラマに出演したのち、2000年の金子修介監督「クロスファイア」で映画初出演。法で裁けない犯罪者に制裁を下していく特殊能力者をナイーヴに演じた。03年、香港映画のヒット作を函館を舞台に冨樫森監督がリメイクした「星に願いを。」では、恋心を秘めたまま事故死した青年が別人の身体を借りて甦り、自分と気づかぬ彼女に想いを伝えようとするやるせなさを丹念に演じてみせた。その後も、テレビ朝日『動物のお医者さん』03、『エースをねらえ!』04と、人気コミックのドラマ化作品で持ち味を発揮。多胡由章監督「Believer」04では、すねに傷を持つ詐欺師として世を渡る元天才超能力少年役で、やさぐれた雰囲気を醸し出し新境地を開いた。05年、塚本連平監督「着信アリ2」で、死の予告電話を受けたヒロインを全力で救おうとする恋人を演じたのち、芸能活動を休止して渡米。翌06年に本名の“吉沢悠(ひさし)”に改名して復帰すると、原爆投下から13年後の広島が舞台の佐々部清監督「夕凪の街・桜の国」07では、いつ発症するとも知れぬ原爆症の恐怖と闘う同僚のヒロインをひたむきな愛で包み込む青年を熱演。続いて、本橋圭太監督「逃亡くそたわけ・21才の夏」07では、情緒不安定なヒロインに引きずられるように精神病院を抜け出し、彼女に翻弄されながら自らの殻を打ち破っていく鬱病患者を好演し、受けの芝居にも磨きをかける。10年、珊瑚礁を再生させようとする親友の夢を献身的に応援するお人好しの青年をコミカルに演じた李闘士男監督「てぃだかんかん・海とサンゴと小さな奇跡」、理想と現実との狭間で苦悩しながら成長していく外科医に扮した成島出監督「孤高のメス」と、まったく異なる役柄で印象を残す。テレビドラマはほかに、日本テレビ『働きマン』07、TBS『山田太郎ものがたり』07、『ブラッディ・マンデイ』08・10、『GM/踊れドクター』10、『南極大陸』11、テレビ朝日『4姉妹探偵団』08、NHK『風に舞いあがるビニールシート』09など。『幕末純情伝』08など舞台でも活躍している。

吉沢悠の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • ネムルバカ

    制作年: 2025
    石黒正数の同名青春漫画を、「ベイビーわるきゅーれ」シリーズの阪元裕吾が映画化。大学の女子寮で同居する後輩・入巣柚実と先輩・鯨井ルカ。古本屋でバイトする入巣と、常に金欠だが、音楽の夢を追いかけるルカは、緩くも心地よい日々を送っていたが……。出演は「誰よりもつよく抱きしめて」の久保史緒里、「映画『からかい上手の高木さん』」の平祐奈。
  • はるうらら

    制作年: 2024
    「茶飲友達」「ソワレ」などの外山文治監督が、「ゴールド・ボーイ」の星乃あんな、ドラマ『嗤う淑女』の河村ここあの新星二人を主演に迎えた短編。中学生のハルは幼い頃に離婚し家を出て行った父親をSNSで偶然見つけ、自分にそっくりなクラスメイトのウララと互いになりかわって会いに行く。ハルの父親を「エキストランド」「星に願いを。」の吉沢悠が演じる。現代の東京の“かたすみのひかり”をコンセプトにした短編集『東京予報―映画監督外山文治短編作品集―』の一作品として劇場公開(同時上映「名前、呼んでほしい」「forget-me-not」)。
  • 十一人の賊軍

    制作年: 2024
    「日本侠客伝」や「仁義なき戦い」シリーズなどを手掛け、東映黄金期の礎を築いた脚本家・笠原和夫による幻のプロットを60年の時を経て映画化。1868年の幕末を舞台に憎き藩のために「決死隊」として砦を守る任についた罪人たちの死闘と葛藤を描く。かつて笠原和夫は「勝てば官軍、負ければ賊軍」の言葉どおり、勝敗によって善悪が決まるのが当たり前の時代に“果たして勝つことだけが正義なのか?”と一石を投じるべく物語を構想した。だが、当時の東映京都撮影所所長・岡田茂は結末が気に入らずボツとし、怒り狂った笠原は350 枚ものシナリオを破り捨ててしまった。その巨匠が手掛けたプロットを企画・プロデュースの紀伊宗之と監督・白石和彌、脚本・池上純哉たち「孤狼の血」チームが受け継ぎ、令和に新たな集団抗争劇を誕生させた。主演は「凶悪」や『全裸監督』の山田孝之と、「熱のあとに」や『新宿野戦病院』の仲野太賀。
  • 零落

    制作年: 2022
    『ソラニン』『おやすみプンプン』の浅野いにおによる漫画を、「ゾッキ」など監督としても活躍する竹中直人のメガホンで映画化。長期連載を終えて次回作のアイデアが浮かばず空虚な日々を過ごす漫画家・深澤は、風俗嬢・ちふゆに惹かれ、人生の岐路に立つ。「ゾッキ」で竹中直人・山田孝之とともに監督を務めた斎藤工が表現者としてのジレンマを抱えながら堕落していく漫画家・深澤薫を、猫のような目をした風俗嬢・ちふゆを「生きてるだけで、愛。」の趣里が、深澤の妻で敏腕漫画編集者の町田のぞみを「台風家族」のMEGUMIが演じるほか、永積崇(ハナレグミ)やしりあがり寿ら著名人が出演。
  • 桜色の風が咲く

    制作年: 2022
    9歳で失明、18歳で聴力を失いながらも、世界で初めて盲ろう者の大学教授となった福島智の半生を映画化。全盲ろう者となり、暗闇と無音の宇宙に放り出された智。そんな彼に立ち上がるきっかけを与えたのは、母・令子が智との日常生活から見出した“指点字”であった。出演は「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズの小雪、「朝が来る」の田中偉登、「エキストランド」の吉沢悠。監督は「パーフェクト・レボリューション」の松本准平。
  • 幻の蛍

    制作年: 2022
    富山県在住の新鋭・伊林侑香が、第33回フジテレビヤングシナリオ大賞佳作受賞者・伊吹一のオリジナル脚本を映画化した監督デビュー作。夏休みを迎えた中学生の中川かなたは、両親の離婚で離れて暮らしていた妹と再会。一緒に蛍を探しに出かける。出演は100名を超えるオーディションから抜擢された野岸紅ノ葉と池田埜々耶、「かそけきサンカヨウ」の菊池亜希子。