- キネマ旬報WEB トップ
- 多部未華子
略歴 / Brief history
東京都の生まれ。幼い頃から女優を志し、2002年にスカウトされて芸能界入り。同年、ビジュアル系バンド“Janne Da Arc”のミュージックビデオ『Rainy/愛の調べ』に出演して女優デビューを飾る。BS日テレのドラマ『HAPPY!HAPPY!スペシャル』02、BS-i(現・BS-TBS)とBSフジが共同製作した『68FILMS/東京少女』の第4話『東京危機一髪』03などに出演したのち、03年に秋山貴彦監督「HINOKIO」(公開は05年)のオーディションで、1,000人以上の応募者の中からメインキャストの工藤ジュン役に抜擢される。引きこもり小学生の代理で通学するロボット“ヒノキオ”と心を通わせる同級生を演じ、突っ張った態度で男の子のように振る舞う女の子という繊細な役柄ながら、実質的に主演とも言える活躍で鮮烈な印象を残す。05年には長澤雅彦監督の青春映画「青空のゆくえ」も公開され、この2作でブルーリボン賞新人賞、日本映画批評家大賞新人賞を受賞するなど、一躍注目の的となる。翌06年には「ルート225」「ゴーヤーちゃんぷるー」「夜のピクニック」と、小規模公開作品ながら主演映画が3本も公開され、ごく普通の中高生といった役を違和感なく演じられる自然な佇まいを大きな魅力に、清潔感と真面目な雰囲気も手伝って、幅広い世代から支持を集める。まずは映画での活躍が先行していたが、本格的な連ドラ初レギュラーとなったTBS『山田太郎ものがたり』07では、勘違いから貧乏な主人公に恋してしまうヒロイン・池上隆子役をテンション高く演じて、コメディエンヌとしての才能も発揮。フジテレビ『鹿男あをによし』08、日本テレビ『ヤスコとケンジ』08などを経て、09年にはNHK連続テレビ小説『つばさ』のヒロインの座をつかみ取る。老舗和菓子屋の若き大黒柱として働く一方で、ミニFM局の立ち上げに奮闘する女子大生・玉木つばさを好演し、さらに知名度を上げた。以後も「フィッシュストーリー」09、「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」10などの映画に出演し、三浦春馬とともに主演した青春ラブストーリー「君に届け」10は興収15億円のヒットとなった。テレビドラマはほかに、フジテレビ『不毛地帯』09、TBS『GM/踊れドクター』10、日本テレビ『デカワンコ』11など。
多部未華子の関連作品 / Related Work
作品情報を見る
-
インサイド・ヘッド2
制作年: 2024少女の様々な感情を擬人化し2016年第 88 回アカデミー賞長編アニメーション賞を獲得した「インサイド・ヘッド」の続編。高校入学を控えたライリーに転機が訪れ、頭の中にシンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシといった大人になるための新しい感情たちが現れる。監督は、「アーロと少年」の原案を手がけた一人で、短編「モンスターズ・パーティ」ではメガホンを取ったケルシー・マン。日本語吹替版には、俳優の大竹しのぶ、「劇場版 美少女戦士セーラームーンCosmos」の声優・小清水亜美らが参加。 -
遊撃/映画監督 中島貞夫
制作年: 20221959年東映入社、「くノ一忍法」で監督デビューし、「まむしの兄弟」シリーズや「木枯し紋次郎」シリーズに加え、「日本暗殺秘録」など、やくざ、任侠、時代劇、文芸、喜劇など多種多様の作品を手がけてきた映画監督・中島貞夫の創作の秘密に迫るドキュメンタリー。2018年に、中島監督が20年ぶりにメガホンを取った映画「多十郎殉愛記」の制作準備・撮影から公開に至るまでのメイキング映像を編集し、中島監督と親交の深い著名人へのインタビューを敢行。映画業界のみならず、各方面から愛される人物像や、京都での映画作り、ちゃんばらへの愛など、“巨匠・中島貞夫”のありのままを映し出す。監督・撮影・編集は、松原龍弥。京都国際映画祭2021、大阪アジアン映画祭2022で上映され好評を博した。 -
ボス・ベイビ ー ファミリー・ミッション
制作年: 2021見た目は赤ちゃん、中身はオッサンというキャラで人気を博した『ボス・ベイビー』の30年後を描く続編。大人に成長してエリート社長になったボス・ベイビーと、2人の娘を持つ専業主夫となった兄ティムが、赤ちゃんに戻って世界を救うために史上最大のミッションに挑む。ユニバーサル・スタジオとドリームワークス・アニメーションが初めてタッグを組んだ前作「ボス・ベイビー」は全世界で600億円超の興行収入を記録、2018年に日本で上映されるや、興行収入34億円超の大ヒット、アデミー賞にもノミネートされた。今回の日本語吹替は、前作でもボス・ベイビー役を演じたムロツヨシをはじめ、新キャラの「ボス・レディ」役を多部未華子が務める。さらに、ボス・ベイビーの兄ティム役に宮野真守、ティムの長女に芳根京子、ボス・ベイビー&ティムの母に乙葉、父にNON STYLE石田明など、お馴染みの面々が結集した。 -
多十郎殉愛記
制作年: 2019巨匠・中島貞夫監督が「極道の妻たち 決着」以来、20年ぶりに撮り上げた長編劇映画。幕末。上洛した長州脱藩浪人・清川多十郎は好意を寄せるおとよの想いにも気付かない。そんななか、京都見廻組が新選組に先んじて手柄を立てようと、多十郎捕縛に動き出す。出演は「横道世之介」の高良健吾、「日日是好日」の多部未華子、「帝一の國」の木村了、TV『暗闇仕留人』の三島ゆり子、TV『新選組血風録』の栗塚旭、「太秦ライムライト」の山本千尋、「アンフェア」シリーズの寺島進。「パンク侍、斬られて候」の永瀬正敏が特別出演。脚本は、中島貞夫と「時代劇は死なず ちゃんばら美学考」でラインプロデューサーを務めた谷慶子。撮影を「極道の妻たち Neo」の朝倉義人、美術を「桜田門外ノ変」の松宮敏之、照明を「太秦ライムライト」の山中秋男、音楽を「三屋清左衛門残日録」の栗山和樹が担当。中島監督の教え子である「私の男」の熊切和嘉が監督補佐を務める。2018年10月14日、京都国際映画祭2018にてワールドプレミア上映。80点