- キネマ旬報WEB トップ
- 岩井堂聖子
略歴 / Brief history
福岡県の生まれ。本名・岩井堂聖子。2000年、長澤まさみがグランプリに選ばれた“第5回東宝シンデレラコンテスト”で最終選考まで残るなどしたのち、2004年にテレビ朝日が自社のマスコットキャラクターを選出する“テレ朝エンジェルアイ”に選ばれて芸能界入り。同局の深夜ドラマ『スカイハイ2』で女優デビューする。同年8月には赤川次郎原作のミュージカル『ふたり』で舞台にも進出した。翌05年、三池崇史監督「妖怪大戦争」で映画初出演。美少女妖怪・川姫を演じ、ぬめりを帯びた青白い肌、つぶらで大きい瞳、ぽってりとした唇、そして水木しげる漫画のような妖怪コスチュームも絶妙に似合い、主人公(神木隆之介)の初恋相手として鮮烈な印象を残した。同年には園子温監督が近親相姦、児童虐待、身体改造をテーマに作り上げた「奇妙なサーカス」にも出演し、車椅子を操るヒステリックな少女に扮して迫力ある絶叫演技を見せた。以後も、矢崎仁司監督「ストロベリーショートケイクス」06、大谷健太郎監督「ラフ」06、犬童一心監督「黄色い涙」07、新人時代に「絶対恐怖・ブース」05に端役で起用された中村義洋監督と再び組んだ「フィッシュストーリー」08など、自主映画出身の個性派監督に好まれる傾向がある。とりわけ松尾スズキ監督「クワイエットルームにようこそ」07では、精神科の女子閉鎖病棟に長年入院中の患者・サエを演じ、台詞を一切発さずに精神を病んだ少女の可憐さと異様さを表現、独特の存在感を放った。テレビドラマではゲスト出演が多いが、日本テレビ『妄想姉妹・文學という名のもとに』09、『プロゴルファー花』10、TBS『漂流ネットカフェ』09など深夜枠のレギュラーも多い。ドラマの出演作はほかに、NHK『八日目の蝉』10、テレビ朝日『TRICK新作スペシャル2・死を呼ぶ子守唄』10、フジテレビ『任侠ヘルパー・スペシャル』『外交官・黒田康作』11など。『ロス:タイム:ライフ/真実へのカウントダウン』『悪夢のエレベーター』08など、舞台にも積極的に出演している。
岩井堂聖子の関連作品 / Related Work
作品情報を見る
-
祝日
制作年: 2023「幻の蛍」の伊林侑香監督と脚本家・伊吹一が再びタッグを組み、オール富山ロケをした人間ドラマ。孤独な中学生の希穂は校舎の屋上から踏み出そうとしたところ天使を称する人に引き留められる。天使や様々な人との出会いを経て、希穂の心は揺り動かされ……。伊林監督をはじめ富山出身のスタッフが多数集結。家族も友人もいない中学2年生の奈良希穂を富山で行われたオーディションにより選ばれた中川聖菜が、希穂と共に最期の一日を過ごす自称・天使を「真白の恋」で第32回高崎映画祭最優秀助演女優賞を獲得、「幻の蛍」にも出演した岩井堂聖子が演じる。2024年5月10日より富山先行公開。 -
いたくても いたくても
制作年: 2015文化庁委託事業「若手映画作家育成プロジェクト2015」の「はなくじらちち」で注目された堀江貴大監督による初長編作。ある通販会社が起死回生を狙いプロレス団体を設立。社員の星野は負け役レスラーとして起用されるが、恋人の葵はその姿に戸惑いを感じていた。出演は「マジックユートピア」の嶺豪一、「螺旋銀河」の澁谷麻美、「百円の恋」の坂田聡、「チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像」の大沼百合子、「知らない、ふたり」の芹澤興人。