木野花 キノハナ

  • 出身地:青森県
  • 生年月日:1948/01/08

略歴 / Brief history

青森県の生まれ。弘前大学教育学部を卒業後、中学校の美術教師となるがすぐに退職。上京して東京演劇アンサンブル養成所に入る。そこで知り合った仲間たちと1974年、女性5人だけの劇団“青い鳥”を結成。旗揚げ公演は75年の『美しい雲のある墓の前』で、以後、80年代の小劇場ブームに乗って活躍する。86年に退団して、劇団☆新感線などに客演。また、演出家としても活動する。88年から92年はパルコドラマスクールで若手俳優育成に携わり、93年から03年まで“木野花ドラマスクール”を開校。現在は“座・高円寺”の劇場創造アカデミー講師でもある。極めて真面目に演技に取り組むことで、シリアスだけでなく、笑いの作品でもその存在が光る。木野がおかしなことを真剣にやることによって笑いが増幅するため、演出家に好まれる。映像ジャンルにおいては、88年の市川準監督「会社物語」で映画初出演。数々のテレビドラマやCMなどで個性を発揮しつつ、バイプレイヤーとしての地位を確立する。03年の山下敦弘監督「ばかの箱船」では主人公の母・酒井君枝役で出演。近年も塚本晋也監督「ヴィタール」04、御法川修監督「世界はときどき美しい」07、中原俊監督「素敵な夜、ボクにください」07、小沼雄一監督「童貞放浪記」09、平山秀幸監督「必死剣鳥刺し」10、飯島敏宏監督「ホームカミング」11など多数に出演している。テレビドラマでは、TBSの人気シリーズ『3年B組金八先生』04~05に校長役で出演するほか、07年のNHK連続テレビ小説『どんど晴れ』でナレーションを担当。NHK『純情きらり』『マチベン』06、『魂萌え!』07、テレビ朝日『下北サンデーズ』06、TBS『浅草ふくまる旅館』07、日本テレビ『ギネ・産婦人科の女たち』09などにも出演している。上品で知的な雰囲気があるので、映像では母親役、教師役などが多い。舞台の主な近作には、渡辺えり演出『月にぬれた手』、長塚圭史演出『ハーパー・リーガン』、プロペラ犬×筋肉少女帯『アウェーインザライフ』、本谷有希子演出『来来来来来』、岡田利規演出『友達』、いのうえひでのり演出『花の紅天狗』など多数がある。

木野花の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • 正体

    制作年: 2024
    染井為人による同名小説を「ヴィレッジ」の藤井道人監督、横浜流星主演で映画化。殺人事件の容疑者として逮捕された鏑木が脱走した。又貫刑事は、潜伏し逃走を続ける鏑木と各地で出会った沙耶香らを取り調べるが、それぞれ出会った鏑木はまったく別人の姿であった。共演は「ハケンアニメ!」の吉岡里帆、「Gメン」の森本慎太郎、「山女」の山田杏奈、「はるヲうるひと」の山田孝之。
  • じょっぱり―看護の人 花田ミキ

    制作年: 2024
    “保健と看護”に命を捧げ、青森のナイチンゲールとも評される花田ミキの半生を「島守の塔」の五十嵐匠監督が映画化。戦中戦後の激動期に八戸赤十字病院で看護に携わり、ポリオ(小児マヒ)の治療法を広めるなど、地域の人々の命を救うために生き抜いたその姿を追う。出演は「愛しのアイリーン」の木野花、青森県を拠点に活躍するタレントの王林、TV『心霊内科医 稲生知性』の伊勢佳世。五十嵐監督は2歳のころ、列車内でハシカによる高熱により命の危機に陥った際、同じ列車に乗り合わせていた花田の手当てと処置によって、命を救われたという過去がある。
  • 若武者

    制作年: 2024
    「逃げきれた夢」で2018年第19回東京フィルメックス新人監督賞グランプリを獲得した二ノ宮隆太郎監督が、人生への疑問を抱く3人の若者を活写した人間ドラマ。幼馴染の渉、英治、光則は“世直し”と称し些細な違反や差別に対して無軌道に牙を剥いていき……。義父に対する深い憎しみを秘める渉を「フタリノセカイ」の坂東龍汰が、人の負の感情に愉悦を覚える傾向がある英治を「誰が為に花は咲く」の高橋里恩が、一見温厚そうながら周囲を鈍い視線で見つめる光則を「ある女工記」の清水尚弥が演じる。映画制作プロダクションのコギトワークスと動画配信サービスU-NEXT による映画レーベル「New Counter Films」の第1弾作品。
  • 熱のあとに

    制作年: 2024
    「ここは退屈迎えに来て」の橋本愛主演、2019年に起きた新宿ホスト殺人未遂事件から着想を得た人間ドラマ。愛したホスト・隼人を刺し殺そうとした沙苗は、服役後にお見合いで出会った健太と結婚。しかし隣人・足立が現れたことから、運命の歯車が狂い始める。監督は、短編「回転(サイクリング)」がPFFアワード2016に入選、東京藝術大学大学院修了制作「小さな声で囁いて」がPFFアワード2018に選出された山本英。自分の愛を貫くためにホストを殺そうとした沙苗を橋本愛が、沙苗の過去を知った上で結婚する健太を「泣く子はいねぇが」の仲野太賀が、謎めいた隣人・足立を「菊とギロチン」の木竜麻生が演じる。2023年第28回釜山国際映画祭ニューカレンツ部門にてプレミア上映。2023年第24回東京フィルメックス・コンペティション部門上映作品。
  • バカ塗りの娘

    制作年: 2023
    青森県の伝統工芸・津軽塗をテーマにした人間ドラマ。津軽塗の職人・清史郎とその仕事を手伝う娘・美也子の青木家。母は仕事優先の清史郎に愛想を尽かして出ていき、兄は自由に生きる道を選んだ。美也子は津軽塗に興味を持ちながら、継ぎたいと言えなかった。原作は、第1回暮らしの小説大賞を受賞した髙森美由紀の『ジャパン・ディグニティ』。監督は、「まく子」の鶴岡慧子。出演は、「かぐや様は告らせたい」シリーズの堀田真由、「仕掛人・藤枝梅安」シリーズの小林薫、「フタリノセカイ」の坂東龍汰、Kis-My-Ft2の宮田俊哉。
  • ヴィレッジ(2023)

    制作年: 2023
    主演・横浜流星×監督・藤井道人で贈る異色のサスペンス・エンタテインメント。「村」という閉ざされた世界を舞台に、そこで生きる人々のリアルな姿を通して、同調圧力、格差社会、貧困などの社会構造の歪みを抱えた現代日本の闇をあぶり出す。どこにも居場所を見つけられずに生きてきた青年・優が、唯一の希望を守るためダークサイドに転じる姿を横浜流星が体現する。企画・製作・エグゼクティブプロデューサーの故・河村光庸の遺志を継いで、スタジオ・スターサンズの制作チームが結集して完成させた。
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