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二宮和也が「8番出口」に“迷う男”役で出演。“異変”たっぷりの特報映像も解禁
2025年3月28日インディーゲームクリエイターのKOTAKE CREATEが制作し、社会現象となった“異変”探し無限ループゲームを映画化した「8番出口」が、8月29日(金)より全国公開される。地下通路で“迷う男”役で二宮和也が出演することが発表され、ポスタービジュアルと特報映像が解禁された。 無機質な地下通路を歩いていくが、いつまで経っても出口に辿り着かない“迷う男”。スーツ姿の“歩く男”と何度もすれ違い、やがて自分が同じ場所を巡っていることに気づく。そして壁に【ご案内】の掲示を見つける。 「異変を見逃さないこと」「異変を見つけたら、すぐに引き返すこと」「異変が見つからなかったら、引き返さないこと」「8番出口から、外に出ること」。 【1番出口】【2番出口】【3番出口】と辿り、正しければ【8番出口】に近づき、ひとつ見落とせば振り出しの【0番出口】に戻ってしまう──。 監督を川村元気が務め、“歩く男”を『VIVANT』(2023)でも二宮と顔を合わせた河内大和が演じる。“迷う男”は“歩く男”とどのように関わっていくのか、そして無限回廊を抜け出せるのか、注目したい。 https://www.youtube.com/watch?v=9ZXrVPPOlX4 〈コメント〉 二宮和也(“迷う男”役) とにかく川村【監督】とご一緒したいと思っていたので、お声を掛けていただいたのが嬉しくて参加出来てよかったなと思いました。この作品は中々言語化が難しいのですが、我々のこだわりの一秒一秒を早く皆様に観ていただきたいと思っております。 では、異変にお気をつけて、、皆様が映画館から出られる事を祈っております。 川村元気(監督・脚本) 超日本的に整理された地下通路における、混乱と恐怖の無限ループ。 『8番出口』に出会った時、これは日本発の世界で勝負できる「発明」だと興奮しました。でも、いったいどんな映画になるのか? 今まで映画を四十本以上作ってきて、これほどまでにどんな映画になるのかわからない作品はなかった。けれども、それこそが映画館で体験したいエンタテインメントだとも思いましたし、自分が監督としてチャレンジするのならばそういう作品でありたいと思いました。 二宮和也さんは、まるで意思を持ったかのように異変を見せながら無限にループする地下通路に迷い込んだ主人公です。彼の役には名前がありません。恐ろしいことや不思議なことが日々起こる「現代」において、困難な「現実」をサバイブしていく「人間」を演じてもらいました。 二宮さんは、セリフやアクションで発散する芝居も素晴らしいのですが、それ以上に「惹きつける」芝居が抜群だと思っています。ただ歩いている、ただなにかを見ている。それだけでも観客が前のめりで観てしまう、視線を惹きつける力がある俳優。それは『硫黄島からの手紙』でクリント・イーストウッド監督が発見した彼の最大の魅力だと思っていて、それを『8番出口』では存分に活かしたいと思いました。脚本の段階から撮影の現場まで、彼の豊富なアイデアに、その多彩な演技に、大いに助けてもらいました。 「8番出口」 原作:KOTAKE CREATE「8番出口」 監督:川村元気 脚本:平瀬謙太朗、川村元気 音楽:Yasutaka Nakata(CAPSULE)、網守将平 出演:二宮和也、河内大和 配給:東宝 ©2025 映画「8番出口」製作委員会 公式サイト:exit8-movie.toho.co.jp/ -
喪失から紡がれる絆の物語。俊英ルーナ・ルーナソン監督「突然、君がいなくなって」
2025年3月28日アイスランドの俊英ルーナ・ルーナソン監督が、愛する人を失って“秘密”とともに残された主人公の物語を描き、第77回カンヌ国際映画祭ある視点部門のオープニング作品に選出された「突然、君がいなくなって」が、6月20日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国で順次公開される。ポスタービジュアル、予告編、場面写真が到着した。 レイキャビクの美大に通うウナには、ディッディという大切な恋人がいるが、二人の関係は秘密。ディッディには遠距離恋愛中である長年の恋人クララがいるからだ。ある日、ディッディはクララに別れを告げに向かうが、事故に巻き込まれて帰らぬ人に。誰にも真実を語れないまま、ウナはひとり喪失の悲しみに暮れる。そこへ何も知らないクララが現れ……。 https://youtu.be/RxEv4jKPnF4 ウナを演じるのは、2025年ベルリン国際映画祭でヨーロッパ・シューティングスター賞に輝いたエリーン・ハットル。映画は「驚くほど感動的!」(The Hollywood Reporter)、「シンプルな脚本とほとんど説明のないストーリー。だからこそ素晴らしい!」(IndieWire)と称えられた。ウナとクララが紡いでいく関係を見守りたい。 「突然、君がいなくなって」 監督・脚本:ルーナ・ルーナソン 音楽:ヨハン・ヨハンソン 出演:エリーン・ハットル、ミカエル・コーバー、カトラ・ニャルスドッティル、バルドゥル・エイナルソン、アゥグスト・ウィグム、グンナル・フラプン・クリスチャンソン 2024年/アイスランド=オランダ=クロアチア=フランス/アイスランド語/80分/ビスタ/PG12 原題:Ljósbrot 英題:When the Light Breaks 配給:ビターズ・エンド 後援:アイスランド大使館 ©Compass Films,Halibut,Revolver Amsterdam,MP Filmska Produkcija,Eaux Vives Productions,Jour2Fête,The Party Film Sales 公式サイト:bitters.co.jp/totsuzen/ -
〈ルネ・ラルー ファンタスティック・コレクション〉4K修復版を含む長編3作を上映
2025年3月28日SFアニメーション界の鬼才ルネ・ラルーの長編全3作「ファンタスティック・プラネット」「時の支配者 4K修復版」「ガンダーラ 4K修復版」を上映する〈ルネ・ラルー ファンタスティック・コレクション〉が、6月20日(金)より渋谷HUMAXシネマほか全国で順次開催される。コラージュアーティストのQ-TAが手掛けたキービジュアルが到着した。 1929年にパリで生まれたルネ・ラルー。大人向けの長編アニメが皆無に等しかった1970~80年代のフランスで、ローラン・トポール、メビウス、フィリップ・カザといったアーティストとタッグを組み、予算の問題から自国フランスではなく、チェコスロヴァキア、ハンガリー、北朝鮮の制作スタジオを頼り、壮大なSF世界の視覚化に情熱を燃やした。日本とも縁が深く、1998年の第7回広島国際アニメーションフェスティバルでは審査委員長を務め、2006年の同フェスティバルではルネ・ラルー賞が設立された。 [caption id="attachment_48445" align="aligncenter" width="850"] 「ファンタスティック・プラネット」©1973 Les Films Armorial – Argos Films[/caption] 「ファンタスティック・プラネット」(1973)はラルーの初長編で、フレンチSFのパイオニアであるステファン・ウルのノベル『Oms en Série』が原作。ブラックユーモア溢れる幻想的な画風で知られるローラン・トポールが4年をかけて原画デッサンを描き、《切り絵アニメーション》の手法でラルーが映画化した。アニメーション作品としては初のカンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞。 [caption id="attachment_48446" align="aligncenter" width="850"] 「時の支配者」©1982 CITE FILMS - TF1 Film Productions[/caption] 「時の支配者」(1982)は、ステファン・ウルのノベル『ペルディド星の孤児』をもとにしたタイム・パラドックスSF。バンド・デシネ界の巨匠メビウスが、キャラクターデザインから、衣装、宇宙船、背景、色彩の設定、ストーリーボードの作成まで手掛けた。 [caption id="attachment_48447" align="aligncenter" width="850"] 「ガンダーラ」©1987 COL-IMA-SON – France 2 Cinéma – TF1 STUDIO[/caption] 「ガンダーラ」(1987)は、平和な未来都市を舞台に、やがて起こり得る世界の問題を予見していたかのような衝撃的な物語を紡ぎ出す。SFイラストレーターのフィリップ・カザがキャラクターデザインを手掛け、音楽は「イングリッシュ・ペイシェント」「リプリー」「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」のガブリエル・ヤレドが担当している。 唯一無二のアニメーション世界を、美麗な映像で堪能したい。 〈ルネ・ラルー ファンタスティック・コレクション〉 配給・宣伝:ザジフィルムズ 公式サイト:https://www.zaziefilms.com/renelaloux/ -
2024年 第98回キネマ旬報ベスト・テンで日本映画第9位&日本映画脚本賞受賞の映画「ラストマイル」を大ヒットさせた、脚本・野木亜紀子×監督・塚原あゆ子×プロデューサー・新井順子の強力チームによるテレビドラマ『海に眠るダイヤモンド』。昭和の高度経済成長期と現代を結ぶ70年にわたる愛と青春と友情、そして家族の壮大な物語を描き、石炭産業で躍進した当時の長崎県・端島を再現することにも挑戦した、この超大作ドラマのBlu-ray&DVD BOXが、未公開映像を含む全話ディレクターズカット版本編や3時間以上の特典映像を収録して、3月28日に発売される(レンタルDVD同時リリース)。本作の魅力やディレクターズカット版と特典のお薦めポイントなどを、主演の神木隆之介と野木、塚原、新井の4人のコメントも交えてお届けする。 ギャラクシー賞月間賞も受賞したTBS日曜劇場ドラマ 『海に眠るダイヤモンド』は、ドラマに定評のあるTBSの看板枠の日曜劇場で、2024年10月20日~12月22日に放送された連続ドラマ。約70年前の長崎県・端島と、現代の二つの舞台を描き、双方の時代の主人公である鉄平と玲央を、神木隆之介が一人二役で演じている。野木脚本ならではの緻密な伏線や、杉咲花・池田エライザ・土屋太鳳のトリプルヒロインを配した先の読めない恋模様なども視聴者を惹きつけて毎回の放送時に考察なども盛り上がり、多数のヒット作・話題作を輩出している日曜劇場枠としても2015年の『天皇の料理番』で受賞以来9年5カ月ぶりにギャラクシー賞月間賞(2024年12月度)を受賞する高い評価を受けた。 物語は、売れないホストとして自分をすり減らしながら生きている無気力な青年・玲央が、2018年の新宿・歌舞伎町で、偶然出会った謎の老婦人・いづみ(宮本信子)に声をかけられたところから始まる。会社社長で玲央の太客となったいづみは、突然に玲央を長崎に連れ出し、通称・軍艦島こと端島へ向かう遊覧船に乗り込む。端島を見て泣き崩れるいづみは、昭和の高度経済成長期に石炭産業で日本を支えた端島が、多くの人々で賑わっていた当時のことを玲央に語り始める。 そうして時を遡った1955年の端島。そこには玲央とそっくりな顔の明るく真っ直ぐな青年・鉄平がいた。端島の炭鉱員の家に生まれ、中学卒業後は長崎の高校・大学へと進学したが、大好きな端島のために働きたいという一心で帰郷し、端島の炭鉱業を仕切る鷹羽鉱業の勤労課外勤として働いていた。端島には、鉄平と共に長崎大学を卒業後に帰郷した賢将(清水尋也)と百合子(土屋太鳳)や、食堂の看板娘の朝子(杉咲花)らの幼馴染たち、そして鉄平の兄・進平(斎藤工)、父・一平(國村準)、母・ハル(中島朋子)らそれぞれの家族たちが、活気溢れる狭い島の中で暮らしていた。そこに博多のクラブから逃げ出してきた女性歌手リナ(池田エライザ)がやってきたことから、鉄平の人生は大きく変わっていく。 瓜二つの玲央と鉄平の関係とは、端島に縁のあるいづみの正体とは……。ミステリーも交えて、端島で生きる人々の生活を丹念に描き、70年にわたる愛と友情、家族の壮大な物語が、現代と過去を行き来しながら複雑に絡み合い綴られていく、時代を超えたヒューマンラブエンターテインメントだ。 第6話のオーディオコメンタリーの見所 3月28日に発売されるBlu-ray&DVD BOXの第6話には、特典音声として主演の神木、脚本の野木、監督の塚原によるオーディオコメンタリーを収録。この収録後の3人にプロデューサーの新井も交えて、取材をさせていただいた。※ここからの発言の一部にはネタバレが含まれます。 まずは初出しの制作秘話がたっぷり語られたというオーディオコメンタリーについて。第6話では二組のカップルの告白シーンが放送当時に大きな話題となった。その鉄平の告白シーンでアイデアを出したという神木は、「撮影順も、賢将の告白シーンを見た1週間後くらいに、僕らの告白シーンのロケ撮影でした。前の二人のシーンがすごく素敵でロマンチックだったし、プロポーズという大きな告白の後だから、自分たちはどういうアプローチの仕方をしたらいいんだろうと考えた時に、鉄平自体がロマンチックな奴じゃないし、前の二人の真逆でいくと、心の中でずっと挑戦してみたいなあと思っていた恋愛リアリティショーの『あいのり』っぽい感じはどうかなと。そもそも僕は鉄平や玲央を演じている時、過去の端島に生きる炭鉱会社の職員と現代に生きるホストのそれぞれが生活している一部分を切り取って撮っているドキュメンタリーのような気分で、ドラマだと思わずにやりたいと塚原さんにも話していたんです。それで、塚原さんにご提案をさせていただくと、『いいじゃない』と言ってもらえて」と振り返る。 恋愛リアリティショーっぽい感じとは、プロが撮ったスムーズな画でなく、手ブレがあったり動きが遅れても無骨に対象を追う、例えば運動会で家族が撮影した映像のようなドキュメントっぽい告白シーンで、普通に撮ってしまうと「W告白になるので、後半戦の鉄平(神木)の方が不利なわけですよ(笑)」と神木のアイデアを採用してみた塚原は、カメラマンに「プライドを捨てて、下手に撮って!」とお願いしたそう。この脚本について「前の二人は背負っているものがあるから重さがある。その後なので、プロポーズなんだかそうじゃないんだかわかんない、ふんわりした感じにしたかった。ここでプロポーズが成立すると終わっちゃうので(笑)」という野木は、「下手くそには見えなかったし、いい塩梅だった」という完成品でこのシーンの芝居を見て「なんだこのピュアさは(笑)!」とびっくりしたそう。 「私の脚本はやりようによってはコミカルに振れる感じもあったけど、2人のキャラが素朴だとはいえ、まさか本当にあんな純度120%みたいな、そこまでピュアな芝居で来るとは思わなかった。だって2人とも泣いちゃうんですよ、すごくないですか。告白しながら鉄平が泣くなんて、神木さんも困るでしょうから、脚本家としてはさすがに書けません(笑)」(野木) 「泣かなきゃいけないんだよな~と思っちゃうと、プレッシャーがかかったかも」と明かす神木のこの告白シーンは、実際の撮影では完成品よりも長尺で撮っており、塚原は「がんばれ鉄平! 早く言わないと!」と思ったそうだが、神木は「でも『あいのり』ってそうじゃないですか(笑)」とのこと。新井も「他人の告白を盗み見てるような感じで、スタッフもずっと最初は集中してモニターや現場を見てたんですけど、いつ好きっていうかわかんないから、だんだんみんな『ん?』『いつ言うんだろうこれは?』みたいな感じだったし、どう編集するのかなと思った(笑)」と、現場の様子を振り返る。このシーンについては、神木がこのオーディオコメンタリーで初出しの鉄平の涙の秘密を詳しく明かしているのに加え、映像特典では5分以上のノーカットのマルチアングルで収録されているので、ぜひBlu-ray&DVD BOXで楽しんでいただきたい。 ディレクターズカット版を収録した本編の見所 総計10分以上の未公開映像を交えて再編集されたディレクターズカット版本編が収録されているのも見逃せない。特に変わっているのは4話だそうで、「音楽のつけ方から変わっています」(新井)、「オンエア版だと、現代パートがだいぶ切られていて、なぜかわからないけど、いきなり玲央といづみが庭で盆踊りをしているシーンも、本当は前段があったことがわかります(笑)」(野木)、「見た人が『こんなに切ってたの?』と驚くほど長くなってます……」(塚原)ということで、3分以上増えている。各話とも尺が長く、最短で30秒の追加だそうだが、カットによっては僅か数秒でも大きな意味を持つことを描けるだけに、その印象はかなり異なるはずだ。 前述した特典映像は総計3時間以上にもおよび、『話題の超大作 製作の舞台裏に迫る徹底ガイド』、『キャストインタビュー(神木隆之介・斎藤工・杉咲花・池田エライザ・清水尋也・土屋太鳳)』、『豪華出演者大集合スペシャル(神木隆之介・斎藤工・杉咲花・土屋太鳳)』、『未公開&ハプニング集』、『オールアップ集』、『神木隆之介×杉咲花×土屋太鳳 スペシャルインタビュー』、『神木隆之介×斎藤工が第1話 注目のあのシーンを徹底解説!!』、『杉咲花と土屋太鳳が第1話の推しポイントをご紹介!!』、『神木隆之介×斎藤工 端島のミニチュア模型でドラマの魅力を深掘り!』、『神木隆之介×土屋太鳳×池田エライザ×脚本家・野木亜紀子 最終回直前スペシャルトーク』など、放送・配信された番組も含めて多彩な映像を収録。 さらに封入特典のブックレットには、野木による作品解説『ノギノート』、演出担当の各話解説『ディレクターズノート』、撮影・美術・衣裳などのこだわりインタビュー、鉄平の日記一部公開、セット図解説、オフショット集などを全56Pにわたって掲載。そんな全話鑑賞済の方も初めて見る方も、誰もが楽しめる今回のBlu-ray&DVD BOXについて、4人は何度でも見返して欲しいとアピール。 野木「最初から見直すと、いろいろより深く、意味合いがだいぶ違って見えるはず。歯車がちょっとずつ狂っていく感じなどもわかるし、そもそも最初の1話目で、なぜ端島を見ただけでいづみが泣き出すのかも、最終話まで見た上で見直すと、また新たな物語が見えると思います」 塚原「結末まで知った上で見ると、例えば第6話の告白シーンも、『早くここで言っておけば良かったのに!』なんて、いろんな感情が溢れるはず」 新井「ストーリーを全部知った上で見返すと、『だからこういうこと言うんだ』という伏線がわかるのもありますが、やっぱり今回は、かつての端島を再現した美術も見ていただきたい。実は端島を訪れるシーンは、最初の方にまとめて撮っていますが、初めて上陸して奥まで行かせてもらった時に、ロケセットと全く一緒でそっくりだったことに全員が驚いたし、テンションが上がりました。初めて訪れた場所なのに、『ずっと見てきた』『ここかー!』みたいな。細かいところまですごく細やかに作り込まれている美術のすごさも、ぜひ注目していただけたら」 神木「僕自身もそうでしたが、軍艦島という通称は知っていても、端島を詳しく知らない方も多いはず。今回、初めて調べたり、実際に行かせていただき、鉄平という役を通して生活させていただいて、本当に活気があってパワーをもらえる島だったんだろうなと思いました。それもたった数十年前で、すごく昔の話ではない。誰かの実家でもあったと思うと、すごく大事な場所に思えてくる。このドラマを見て興味を持っていただけたら、ぜひ調べてみたり、実際の長崎県の端島や資料館などに行ってみていただきたい。その上で見直すと、またこのドラマの見方も変わってくると思うんです」 端島を再現した圧巻の美術も楽しめる、“野木朝ドラ大河”ともいうべき歴史もの 東京ドーム1.3個分程度の小さな人工島に、海底炭鉱で栄えていた最盛期には人口密度世界一の5300人が暮らしていたという端島を再現した美術は、まさに圧巻。木々など緑の全くないロケのできる無人島など存在せず、ロケ場所探しから困難を極めたが、全国を飛び回ったロケ撮影とセット撮影に、テレビドラマのスケジュールで制作可能な効率的な最新CG映像技術も駆使して再現した。その苦労の裏話は山ほどあるそうで、超大作映画でもこれほどの再現は難しいだろう。また、一人二役を演じ、順撮りでもない中でそれぞれの変化も表現しなければならなかった神木の心境など、様々な興味深い話を伺った。本作への実現に多大な協力を果たした長崎県・長崎市への感謝の想いもみな強く、野木・塚原・新井の3人は、1月24日に長崎県庁を、翌25日に長崎市長を表敬訪問。神木も4月18日にベネックス長崎ブリックホールで、「感謝の気持ちを直接伝えたい」と、トークイベントを開催予定。「とあるゲストも呼ぼうと計画していますし、長崎の方々に少しでも喜んでいただけたら」とのことで、本作への想いの深さが窺える。 塚原が「“野木朝ドラ大河”的な歴史もの」と称する本作は、全編に張り巡らせた伏線やミステリーもあれば、男女や家族の愛もある。友情や日常生活を描く群像劇やホームドラマでもあり、1955年からの端島で暮らし、育った人々の人生を描く大河ドラマで、それを見事に現代社会まで繋げて描ききった、野木ならではの社会派エンタメでもある。様々な要素を交えており、これまで野木が培ってきたものを全力投入した現時点の集大成ともいうべき作品ともいえるので、ぜひともお薦めしたい。 文=天本伸一郎 制作=キネマ旬報社 https://www.youtube.com/watch?v=vzDXHS7gEKw 『海に眠るダイヤモンド』 ●3月28日(金)Blu-ray&DVD BOXリリース(レンタルDVD同時) Blu-ray&DVD BOXの詳細情報はこちら ●ディレクターズカット版 Blu-ray BOX 価格:32,340円(税込) 【ディスク】<4枚組(本編ディスク3枚+特典ディスク1枚)> ●DVD BOX 価格:26,400円(税込) 【ディスク】<6枚組(本編ディスク5枚+特典ディスク1枚)> 【Blu-ray&DVD共通】 <特典映像> ◆話題の超大作 製作の舞台裏に迫る徹底ガイド ◆初回放送直前!キャストインタビュー(神木隆之介・斎藤工・杉咲花・池田エライザ・清水尋也・土屋太鳳) ◆豪華出演者大集合スペシャル(神木隆之介・斎藤工・杉咲花・土屋太鳳) ◆未公開&ハプニング集 ◆オールアップ集 ◆神木隆之介×杉咲花×土屋太鳳 スペシャルインタビュー ◆神木隆之介×斎藤工が第1話 注目のあのシーンを徹底解説!! ◆杉咲花と土屋太鳳が第1話の推しポイントをご紹介!! ◆神木隆之介×斎藤工 端島のミニチュア模型でドラマの魅力を深掘り! ◆神木隆之介×土屋太鳳×池田エライザ×脚本家・野木亜紀子 最終回直前スペシャルトーク ◆SPOT集 <特典音声> ◆第6話オーディオコメンタリー(神木隆之介×脚本家・野木亜紀子×監督・塚原あゆ子) <封入特典> ◆ブックレット全56P 脚本・野木亜紀子による作品解説「ノギノート」、演出担当の各話解説「ディレクターズノート」、鉄平の日記一部公開、セット図解説、オフショット集などを掲載! ●2024年/日本/本編512分/特典192分 ●脚本:野木亜紀子 ●音楽:佐藤直紀 ●主題歌:King Gnu「ねっこ」(Sony Music Labels Inc.) ●プロデュース:新井順子 松本明子 ●演出:塚原あゆ子 福田亮介 林啓史 府川亮介 ●製作:TBSスパークル TBS 制作協力:NBC長崎放送 ●出演:神木隆之介 斎藤 工 杉咲 花 池田エライザ 清水尋也 ・ 中嶋朋子 / 國村 隼 / 土屋太鳳 沢村一樹 宮本信子 ●発売元:TBS/TBSグロウディア 販売元:TCエンタテインメント ©TBSスパークル/TBS
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昭和100年の記念すべき年にあたる2025年、7月27日(日)に閉館する東映最後の直営館である丸の内TOEIにおいて、昭和の時代を彩った名作、ヒット作42本を一挙上映する『昭和100年 あの感動をもう一度』が3月28日(金)より開催。この特集上映は東映のみならず、松竹、東宝、KADOKAWA、日活をはじめとする配給会社、制作プロダクション、出版社に協力を得て、垣根を越えて「昭和」を代表する作品を上映する企画だ。 当時を知る昭和世代の方だけでなく、昭和をレトロと新鮮に捉える若い世代にも、昭和の名残りを感じることのできる、丸の内TOEIの大スクリーンで昭和の名作たちを楽しめるまたとない機会となるだろう。そしてこの特集上映から、丸の内TOEIの閉館プロジェクト「さよなら丸の内TOEI」へとラストスパートのバトンを繋げていく──。 ▶『昭和100年映画祭 あの感動をもう一度』の詳しい上映作品、スケジュールはコチラ なお、この特集上映は丸の内TOEIのみでの上映となるが、キネマ旬報社は、この「昭和100年映画祭 あの感動をもう一度」の企画に賛同し、同映画祭を盛り上げるべくプログラムを作成。映画祭上映期間中に、会場の丸の内TOEIとKINEJUN ONLINE SHOPで販売する。 プログラムは、1935年(昭和10年)公開の山中貞雄監督「丹下左膳餘話 百萬兩の壺」から1988年(昭和63年)の「釣りバカ日誌」の記念すべき第1作まで、上映する全42作品を公開年、公開日順に、詳細な解説とデータで紹介。タイトルに並べた見出し文はすべて、初公開当時の惹句(宣伝コピー)となっている。 どこを好きになったって? もちろんあんたのセコさよ! ──「蒲田行進曲」 1982年(昭和57年)10月9日公開 【1982年キネマ旬報ベスト・テン第1位】 [caption id="attachment_48356" align="aligncenter" width="1024"] ©1982 松竹株式会社[/caption] 強く明るく逞しく、のびのび生きる子供たち! 貧しさを乗り越えてしあわせを呼ぶ感動の名作!! ──「キューポラのある街」 1962年(昭和37年)4月8日公開【1962年キネマ旬報ベスト・テン第2位】 [caption id="attachment_48357" align="aligncenter" width="1024"] ©日活[/caption] 知られざる本ものやくざの全貌を みごとに再現! ──「仁義なき戦い」 1973年(昭和48年)1月13日公開【1973年キネマ旬報ベスト・テン第2位】 [caption id="attachment_48358" align="aligncenter" width="1024"] ©東映[/caption] 身代金3000万円!犯人は電話の中で笑っている! ──「天国と地獄」 1963年(昭和38年)3月1日公開【1963年ベスト・テン第2位】 [caption id="attachment_48385" align="aligncenter" width="1024"] ©1963 TOHO CO.,LTD.[/caption] 金田一さん、事件ですよ ──「犬神家の一族」 1976年(昭和51年)10月16日公開【1976年キネマ旬報ベスト・テン第5位】 [caption id="attachment_48373" align="aligncenter" width="1024"] ©KADOKAWA1976[/caption] 香り高き詩情 美と哀愁の芸術作! 一年一作小津安二郎作品 ──「東京物語」 1953年(昭和28年)11月月3日公開【1953年キネマ旬報ベスト・テン第2位】 [caption id="attachment_48386" align="aligncenter" width="1024"] ©1953 松竹株式会社[/caption] また、本映画祭の企画者である多田憲之東映代表取締役会長のインタビューと、評論家の川本三郎さんによる「昭和の映画館」についての特別寄稿を掲載。また、昭和元年から始まった『キネマ旬報ベスト・テン』(日本映画部門)を、1926年から最新の2024年までを完全収録。上映作品を深く楽しむガイドだけでなく、昭和の時代に想いを馳せながら、日本映画史の流れを俯瞰できる資料にもなっている。昔のプログラムにはお馴染みの、館名表記(丸の内TOEI)が表紙の下に入っているのもポイント。特集上映の記念にぜひお買い求めください。 『昭和100年映画祭 あの感動をもう一度』プログラム A4/68頁/1,540円(税込) ■購入はコチラから⇒KINEJUN ONLINE SHOP