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  •   松浦寿輝の芥川賞受賞小説を、荒井晴彦の監督・脚本ならびに綾野剛主演、柄本佑とさとうほなみの共演で映画化。ふたりの男とひとりの女が織り成す愛の物語「花腐し」が、2023年初冬にテアトル新宿ほかで全国公開される。ティザービジュアルと場面写真、キャスト・監督・原作者のコメントが到着した。     廃れゆくピンク映画業界で生きる映画監督の栩谷(綾野剛)と、脚本家志望だった伊関(柄本佑)、そしてふたりが愛した女優の祥子(さとうほなみ)。梅雨のある日に出会った栩谷と伊関は、自分たちの愛した女について語り始める。そして、3人がしがみついてきた映画への夢がボロボロと崩れ始める中、それぞれの人生が交錯していく──。 日活ロマンポルノ以来の名脚本家・荒井晴彦が、「火口のふたり」(19)に続く4本目の監督作として選んだ「花腐し」。湿度の高い愛の物語が紡がれる。   〈コメント〉 綾野剛/栩谷役 初めて映画を観た時の事を思い出した。なんだか銀幕の中はひどく残酷で、こちらがそれを安全圏から覗いているとわかりながらも淡々と物語は進んでいく。その当時は、感情を掴み取ることも、感情を移入することもなく、ただただ傍観していた。 しかし、観終わってみれば、独特な達成感というか、やり切った感が身体をほとばしり、それまで経験したことのない感情が湧き立ったものでした。 現在、世の中には沢山の作品が生まれ、沢山の感情をシェアする環境が備り、毎日が選択の連続を生きる中で、この映画は何者なのだろうと考える。 私にとって花腐しは“映画そのもの”でした。産まれる前から映像作品に携わってこられた映画人に魅せられ支えられ、ただただ映画の額面にようやく触れられた想いでした。 本作を皆様の映画鑑賞アルバムの1ページに添えて頂けたら幸いです。   柄本佑/伊関役 去年の何月でしたか、荒井監督から電話があり「佑にホンを送ったんだけど読んだ?田辺が返事がないんだよなって言っててさぁ、、、」と連絡をいただきました。そんな前置きがありホンを読んだ僕は「おっほっほっ、おもしレェー。」と呟きました。「火口のふたり」に続き荒井監督に呼んでいただいた喜びに加えて、とにかくホンが滅法面白い!! いち映画ファンとしてやらなくてはいけない仕事でした。   さとうほなみ/祥子役 脚本を頂いたとき、 ピンク映画業界に纏わるお話であったりそこを取り巻く人々の関係性であったり、 荒井監督が実際に見てきた景色がぎっしり詰まっているんだろうなと感じました。 ですが、映像化の想像があまり出来なかった中でもすでにこの作品に強く惹かれておりました。 祥子という人物の日常を生きているのは、とてもつらくとても幸せでした。 是非ご覧いただきたいと、心より思います。   監督:荒井晴彦 廣木隆一と竹中直人が「花腐し」をやりたがっていると聞いていた。2004年の湯布院映画祭で『ラマン』で来ていた廣木に、『サヨナラCOLOR』で来ていた竹中が、『花腐し』撮りたいんですよ、でも廣木さんが撮るなら、役者で出してくださいよ、と言っていた。帰って読んでみた。難しいな、あの二人、どんな映画にするつもりだったんだろうと思った。「花腐し」は廣木でも竹中でも映画化されなかった。 昔の師匠足立正生にちゃんとした映画を撮らせたかった。足立さんなら「花腐し」をシュールな『雨月物語』にできるかもしれない。原作者の松浦寿輝さんは、映画大学の同僚土田環の東大大学院の指導教授だった。2013年5月、土田に頼んで松浦さんと足立さんの対面をセッティングしてもらう。しかし、足立さんの書いてきたプロットは原作の要約で、こりゃダメだと思った。余計なお世話だった。 やはり何年も撮れていない斎藤久志でいこうと思った。その年の10月、中野太が初稿を書いた。斎藤は、中野の『新宿乱れ街』だねと言った。しかし、金が集まらなかった。 『火口のふたり』の公開が終わって、体力があるうちにまた撮りたいなと思った。『この国の空』の時のようなストレスが無かったのだ。「花腐し」を撮ろうと思った。榎望プロデューサーから紹介されたばかりの佐藤現プロデューサーにホンを送った。2019年10月だ。佐藤さんはやりましょうと言ってくれた。『火口のふたり』はキネ旬ベストワンになったが、コロナでパーティもできなかった。濃厚接触シーンが多い『花腐し』がクランクインできたのは2022年の10月2日だった。『火口のふたり』は安藤尋に撮らせるつもりだった。『花腐し』も自分で撮るつもりで書いたホンじゃない。2匹目のドジョウがいてくれるといいけれど。   原作:松浦寿輝 黒々としたトンネル 小説「花腐し」が、荒井晴彦の手と眼と感性によって、原作をはるかに越えた荒々しいリリシズムが漲る映画「花腐し」へと転生する。ただただ、唖然とするほかはない。降りしきる雨のなか、廃屋めいたアパートへ帰ってきた男二人が、玄関前の路上でへたりこむシーンのデスペレートな徒労感に、やるせない共感の吐息を洩らしつつ、時代も国も個人も、これから黒々とした終焉のトンネルへ入ってゆくのだと密かに思う。   「花腐し」 出演:綾野剛、柄本佑、さとうほなみ 監督:荒井晴彦 原作:松浦寿輝『花腐し』(講談社文庫) 脚本:荒井晴彦、中野太 製作:東映ビデオ、バップ、アークエンタテインメント 制作プロダクション:アークエンタテインメント 配給:東映ビデオ R18+ ©2023「花腐し」製作委員会 公式HP:hanakutashi.com Twitter:@Hanakutashi1110
  •   一流オペラ教師とその日暮らしのラッパーが織り成すヒューマンドラマ「テノール! 人生はハーモニー」が、6月9日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国順次公開。豪華絢爛なオペラ座でのレッスン場面を据えたビジュアルが到着した。     パリのオペラ座・ガルニエ宮に、スシの出前でやってきたラップ好きのフリーター青年アントワーヌ。エリートレッスン生に見下された彼は、仕返しでオペラを真似るが、それがまさかの超美声だった。アントワーヌに才能を見出した一流オペラ教師のマリーは、猛スカウトを開始。そしてオペラに興味を持ち始めたアントワーヌは、“住む世界が違う”と思いつつも、マリーと内緒のオペラレッスンを始める──。 アントワーヌを演じるのは、人気オーディション番組〈THE VOICE〉で準優勝したビートボクサーのMB14。『蝶々夫人』『椿姫』『トゥーランドット』など、劇中すべてのオペラ曲を自ら歌い上げる。マリー役には「100歳の少年と12通の手紙」のミシェル・ラロック。さらに世界的テノール歌手のロベルト・アラーニャが本人役で登場する。 メガホンを執るのは、これが映画単独初監督となるクロード・ジディ・ジュニア。そして『エミリー、パリへ行く』「マンマ・ミーア!ヒア・ウィ・ゴー」の製作者が名を連ねる。 撮影は、数年がかりの説得を経て、多くのシーンを実際にオペラ座で行うことに成功。吹き抜けの間、グラン・ホワイエ(大広間)、シャガールの天井画など、豪華絢爛な舞台や背景も見どころだ。オペラが誘うハートフルな物語に期待したい。         「テノール! 人生はハーモニー」 監督:クロード・ジディ・ジュニア 出演:ミシェル・ラロック、MB14、ロベルト・アラーニャ 原題:TENOR/101分/フランス/カラー/シネスコ/5.1chデジタル/字幕翻訳:古田由紀子/映倫G 配給:ギャガ © 2021 FIRSTEP - DARKA MOVIES - STUDIOCANAL - C8 FILMS 公式HP:gaga.ne.jp/TENOR 公式Twitter:@TENOR0609
  •   北野武が監督・主演を務め、西島秀俊、加瀬亮、中村獅童、浅野忠信、大森南朋らを共演に迎えて描く戦国スペクタクル「首」が、第76回カンヌ国際映画祭〈カンヌ・プレミア〉に出品され、日本では今秋に全国公開されることが決定。4月15日(土)に行われた完成報告会見のレポートが到着した。     北野武監督が初期の代表作「ソナチネ」と同時期に構想し、黒澤明が「北野くんがこれを撮れば、『七人の侍』と並ぶ傑作が生まれるはず」と期待していた企画を、30年も温めてようやく実現させたのが本作。〈本能寺の変〉を、武将や忍、芸人や百姓など多彩な人物の野望や裏切り、運命とともに描き出す。キレのあるバイオレンスや笑いなど、北野作品ならではのエッセンスが満載だ。 キャストは、羽柴秀吉を北野武自ら演じ、明智光秀役を西島秀俊、織田信長役を加瀬亮、軍師・黒田官兵衛役を浅野忠信、秀吉の弟・羽柴秀長役を大森南朋、秀吉に憧れる百姓の難波茂助役を中村獅童が担当。その他、木村祐一、遠藤憲一、桐谷健太、小林薫、岸部一徳らが名を連ねる。 信長の跡目をめぐってさまざまな欲望と策略が入り乱れ、血肉飛び散る“山崎の戦い”から燃え上がる本能寺へと突き進むクライマックスは、北野作品史上随一のスケールと迫力で観る者を圧倒する。そのとき秀吉、光秀、信長らが取った行動とは?   〈完成報告会見レポート〉   ●株式会社KADOKAWA代表取締役社長・夏野剛ご挨拶 『首』は、日本が世界に誇る才能・北野武監督待望の最新作であり、製作費15億円をかけた大作映画です。本作は、北野武監督が“いつか映画化したい”と長年構想を練られた企画であり、ご自身で原作小説と脚本を書き上げられました。そのような思い入れのある作品で、北野武監督とご一緒出来ることを、大変嬉しく思っております。また本日、北野武監督、俳優の皆様をお迎えし、お集りの皆様に映画の完成を報告できることに感謝申し上げます。一足早く本作を観させて頂きました。黒澤明監督の『七人の侍』『影武者』にも通じるスケールと、シェイクスピア作にも通じる悲劇性と喜劇性を併せ持った稀有な作品であり、北野武監督の才能とオリジナリティがふんだんに詰め込まれた作品だと思います。弊社は今後日本国内に留まらず海外でのヒットも見据えた大作映画に取り組んでいきたいと考えておりますので、世界に向けて自信を持って送り出すことができる本作を、観客の皆様にお届けできることを大変喜ばしく思っております。皆様、映画『首』をどうぞ宜しくお願い致します。 ●北野武監督ご挨拶 構想30年というのは、3週間の間違いだと思いますが(笑)。今、時代劇といえば大河ドラマなどで描かれていますが、綺麗な出世物語ばかりで、人間の汚い部分や業というものが描かれていない。この作品は「自分が撮ればこうなる」という発想から作り上げました。完成までだいぶ苦労しましたが、スタッフ・キャストのおかげで作ることができたと思っています。 ●北野監督:「カンヌ・プレミア」の上映決定について 知り合いのカンヌの人に聞いたら、この作品はコンペの枠に当てはまらない、非常に強烈な映画だということで、プレミアという冠をつけて別でやりたいと言われまして、その話を聞いた時にこの作品は世界的に当たるなと思いました。 ●西島秀俊ご挨拶 北野監督の作品に出るのは『Dolls』以来です。とにかく監督に成長した姿を見せようということは絶対考えないように、無欲に監督の頭の中にある作品をなんとか現実の世界に表に出すべく、力を出し尽くしました。本当に幸せな時間でした。 ●加瀬亮ご挨拶 北野監督の作品は『アウトレイジ』シリーズ以来の出演ですが、前回の『アウトレイジ』シリーズでも自分からは遠い役を演じて大変だったのですが、今作も案の定大変な目に遭いました(笑)。 ●中村獅童ご挨拶 若い頃から北野監督の作品が大好きで、いつか出演するのが夢でした。仲良くさせていただいている大森さんにいつも監督の作品に出るにはどうすればいいのかと相談はしていたのですが、自分から監督に声をかけるのもおこがましく、いつか出られたらとずっと思っていました。そんな時にこの作品のお話をいただいて、今まで演じたことの無い役をいただけて、新しい中村獅童を引き出してくれたと感じています。本当に感謝しています。 ●浅野忠信ご挨拶 北野監督の作品は『座頭市』以来の出演となりました。北野組で再び時代劇にまた出られて本当に嬉しくて、どうやって役を演じようか何度も台本を読んで撮影に臨みました。 ●大森南朋ご挨拶 北野監督の作品には『アウトレイジ』シリーズ、『アキレスと亀』に出演させてもらい、またこうして北野組に戻ってくることで自分のモチベーションを保っていたところもあったので。私の役は常に北野監督のそばにいる役でしたので、非常に濃密な時間を過ごすことができました。 ●北野監督:映画化実現への構想と着想 ここ何年か歴史ブームで、織田信長、明智光秀と本能寺の変が取り上げられていると思いますが、歴史考証の専門家の方が調べた中で、約80の諸説があるんです。80の中で僕自身が考えていたのは、「裏で秀吉がかなり動いたのかな」と思ったのがきっかけで映画化しようと思っていた。そして、最近になって北野組に参加してくれたキャストの皆さんが皆優秀で、集まることができたら撮れるなと思い、ようやく創れるなと思いました。 ●北野監督:各キャストの配役について 脚本を書きながら、この役はこの人、と考えながら選んでいった。実際皆衣装をつけたら色合いは綺麗になり、フランスの友人からも「色が凄かった」と言ってもらえて、よかったです。   ●キャストの皆さまへ:オファーが来た際のお気持ち/撮影までに準備したこと 西島秀俊 バラエティの現場で北野監督とご一緒して、「頼むね」と一言あって、あれがオファーだったのかなと思いました(笑)。役については、光秀がどういう人物か諸説あるなかでしたが、人間的に現代に繋がるまともな部分と、あの時代で命のやり取りを毎日やっているからこそ、狂っている感覚をもったキャラクターだと思うので、シーンの中で色んな面を演じようと考えていました。 加瀬亮 オファーはずいぶん前にいただいて、最初に読ませていただいた台本と完成した作品は結構違かったのですが、戦国時代のドラマや映画はどうしてもエンターテイメントとしてキレイなイメージが増幅しているように思っていて、本当のところはどうなんだろうと考えていました。 中村獅童 本当に嬉しかったですし、あまり役を作り込まないように意識して、北野監督の色に染まれるかを意識しました。あまり監督に質問をするというよりも自分で考えるという経験をさせていただき、素晴らしい時間でした。今までで一番汚い役でしたが(笑)、楽しかったですね。 浅野忠信 台本を読む前から自分に何ができるのかワクワクして自分をアピールできないかと思っていたけど、他の役者さんのキャラクターが凄くて、自分は静かにしているべきだと思って、台本を読み直しました。 大森南朋 オファーがまた来て『よかった、またオファーがあった、嫌われてなかった』と思いました(笑)。監督の現場は何が起こるかわからないので、台本をたくさん読んで何があっても対応できるようにいつも現場に参加させていただきました。   ●キャストの皆さまへ:北野監督だから描けたと思ったこと 西島秀俊 初日が安土城の天守閣のセットでの撮影だったのですが、とにかく美術が美しかった。常に死がとなりにある中で生きているので、滑稽なことと悲惨ことが隣り合わせ。すごく笑っていると信じられないほど悲惨なことが起きたり、悲惨なんだけど思わず笑ってしまうような、本当に北野監督にしか描けない世界観だと感じました。 加瀬亮 自分に信長役をくれるのは、北野監督しかいないと思いました(笑)。ほぼ全員と言っていいと思いますが、全員酷い役で、残酷なシーンもたくさん出てくるのですが、北野監督がそういった残酷なシーンを描くと、最終的に品の良い映像になっていると感じましたし、他の監督では絶対に描けないと思いました。 中村獅童 今まで描かれてない戦国時代の話ばかりで、本当はこういう時代だったんだなと思いました。この作品にヒーローは出てこないですし、ハードな描写も多いですが、この作品としての品格は北野監督ならではだと感じますね。僕は時代劇が好きですし、歌舞伎の世界で生きているので、衣装とかカツラとか意識してしまうのですが、細かいところまで本当に忠実で、素晴らしい作品に参加させていただいたなと思いました。 浅野忠信 北野監督の現場は本当に進行が早いんです。そういった現場だと僕みたいな俳優は力がみなぎってくるんです。ババっと決めてもらって撮影を終えると、明日はもっとすごい演技ができると思うんです。そして、出来上がった時にテンションが上がった自分がいて、この感覚はなんだったんだろうと頭の中で考えている自分がいました。 大森南朋 北野監督の現場は、監督の頭の中の世界を映像化するという意識が現場に出ていて優秀なスタッフがたくさんいらっしゃいます。この時代にこの作品を日本で作れる人は本当にいないと思いますし、唯一無二の監督だと思います。   ●メディア質疑応答/北野監督へのご質問:NHKの大河ドラマくらいしか連ドラがないほど、ジャンルとしての時代劇は衰退していると思うのですが、なぜ今の時代に、当時の絶対的評価だった「首を取る」というところに着目して“本能寺の変”を題材とした映画を届けたいと思われたのでしょうか? 北野監督 大した理由はないのですが、『首』という映画は時期が来たら撮ろうと思っていました。今までの時代劇は、登場人物が歴史上偉大な人として描かれていて、裏に隠されている人間の業や汚さのようなものはあまり描かれていないので、正しいかはわからないけれど、実はこういう見方も1つの方法だなと思いました。   ●メディア質疑応答/北野監督へのご質問:中村獅童さんは今回初参戦ということでしたが、他の方々は再びの北野組ということで結集といった雰囲気もありますが、改めてキャストの方々が集まったことや撮影の感想をお聞かせください。 北野監督 獅童さんは初めてでしたが、あとのメンバーは北野組で撮っていて雰囲気はわかっている人ばかりでした。獅童さんはすごく芝居が好きな人だなあと思って、いずれご一緒できたらと思っていたのですが、今回縁があって出ていただきました。(信長を演じた)加瀬くんは、イメージではない役をやらしたら力を発揮する人と思っています。声をかけると役者さんがスケジュールをうまく調整してくれて、大したギャラも出ないのに(笑)。   ●メディア質疑応答/キャストの皆様へのご質問:かなりの曲者揃いの作品になっているのではないかと思いますが特に印象に残っている撮影のエピソードを教えてください。 西島秀俊 撮影終盤に監督が「1シーン追加したい」と言ったことがあって、結構大きなセットを組んでいて、僕もシーンが追加されて嬉しくて、ワクワクしながら現場に行ったのですが、撮影は1カットで終わって、『こんなセットを作ったのに1カットで終わるのか…!』と(笑)ちょっとスタッフも呆然としながら、僕も寄りのカットの撮影もあるのかな?と気持ちを込めて演技をしていたのですが撮影は一瞬でした。監督の欲しい絵のために、皆ワンカットの撮影であってもそれだけのものを作るという本当に贅沢で素晴らしい現場だったことがすごく記憶に残っています。 北野監督 大島渚監督や黒澤明監督に「大事なシーンは引きで撮るべきだ」と言われたことが印象に残っていて、それが癖になったのだと思います。 加瀬亮 今回、信長役だったので、自分の下にいる人がみんな先輩で、台本を最初に読んだときはものすごくやりにくいなと思ったのですが、ほとんどが他作品でもご一緒したことのある方達だったので、胸を借りるつもりで思い切って演じました。 中村獅童 秀吉が嘔吐した後の川に沈められるシーンがあったのですが、尊敬する大好きな監督なので汚いなど思わずに喜んで演じさせていただいたのが印象に残っているのですが、本編ではカットされていました(笑)。 北野監督 ちょっと溺れ方が下手だったので(笑)。   ●メディア質疑応答/北野監督へのご質問:戦国時代だからこそ描けるバイオレンス描写もあるのか気になったのですが、映像のこだわりや意識したことを教えてください。 北野監督 やっぱり刀で切るというのは、銃を用いた殺戮シーンより残酷に見えるのかと思います。首をはねたりするシーンは残酷だなとも思いますが、自分で切腹をする時に介錯してもらうのは当時のちゃんとした作法であるということもあるので、残酷といえば残酷なのだけれど、様式美ということでもあるのかなと思います。   ●メディア質疑応答/北野監督へのご質問:カンヌ国際映画祭の出品おめでとうございます。世界中に監督の作品を待っているファンの人たちがいると思うのですが、監督自身はこの作品を世界にどういった形で届けていきたいと思いますか? 北野監督 日本の戦国時代を、美化することなく、成り上がりや天下をとるということの裏にある人間関係や恨みやつらみなども含めて、正しくはないかもしれないけれど、一つの解釈として描けたらと思いました。   ●北野監督:最後のメッセージ スタッフや関係者に作品の出来を聞いているんですが皆褒めてくれる。自分は芸人だから嘘か本当かよくわかるんですが、その中でも大多数が本当に褒めてるなと感じて、成功したと思っています。出来たらこの映画がヒットしていただいて、あと何本か撮れる状態になればいいなと思ってます。     「首」 原作:北野武「首」(KADOKAWA刊) 監督・脚本:北野武 出演:ビートたけし、西島秀俊、加瀬亮、中村獅童、木村祐一、遠藤憲一、勝村政信、寺島進、桐谷健太、浅野忠信、大森南朋、六平直政、大竹まこと、津田寛治、荒川良々、寛一郎、副島淳、小林薫、岸部一徳 製作:KADOKAWA ©2023KADOKAWA ©T.N GON Co.,Ltd
  •   文豪オノレ・ド・バルザックが19世紀フランス社会に翻弄される人々を描いた〈人間喜劇〉の一編『幻滅──メディア戦記』を、「偉大なるマルグリット」(15)のグザヴィエ・ジャノリが映画化し、セザール賞で作品賞や有望新人男優賞(バンジャマン・ヴォワザン)など7冠に輝いた「幻滅」が、4月14日(金)より公開中。主演バンジャマン・ヴォワザンのインタビュー映像が到着した。     19世紀前半のフランス。恐怖政治が終わり、復活した宮廷貴族は自由と享楽を謳歌していた。文学を愛し、詩人としての成功を夢見る田舎の純朴な青年リュシアン(バンジャマン・ヴォワザン)は、憧れのパリへ、彼を熱烈に愛する貴族の人妻ルイーズ(セシル・ド・フランス)と駆け落ち同然に上京する。 ところが世間知らずで無作法なため、社交界で笑い者にされるリュシアン。生活のためにどうにか新聞記者の仕事を得るも、金のために恥も外聞もなく魂を売る同僚たちに感化され、当初の目的を忘れて虚飾と快楽にまみれた世界に身を投じていく……。   インタビューで共演者について問われたバンジャマン・ヴォワザンは、「フランスの最高の俳優たちに周りを固めていただいて、こんな素晴らしい経験はないと思う」と謝意を表明。そして彼らが現場に出入りする様子を「まるでワルツを踊っているようでした」と独特の表現で振り返る。 映画では人妻から若い女優まで夢中にさせる主人公を演じるが、自身の恋愛対象については「年齢は自分にとって関係ない」とのこと。「気にいる人に出会えればそれだけで素晴らしいこと。どうしてわざわざその素晴らしい出会いを年齢という理由のために諦めるのかわかりません」とモテ男らしい答えを返している。 野心と欲望に惑わされて堕落していく主人公リュシアン。その姿を色気豊かに見せるバンジャマンに注目だ。       © 2021 CURIOSA FILMS - GAUMONT - FRANCE 3 CINÉMA - GABRIEL INC. – UMEDIA 配給:ハーク ▶︎ パリでは悪質な人間ほど高い席に座る。バルザック原作、セザール賞7冠の「幻滅」
  •   第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門への出品が決まったウェス・アンダーソン新作「Asteroid City」(原題)が、9月1日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイト シネクイントほかで全国公開される。     「グランド・ブダペスト・ホテル」(14)でアカデミー賞4部門、「犬ヶ島」(18)でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞するなど、独特の作風で世界を魅了してきたウェス・アンダーソンが新たに贈る本作。キャストはウェス作品ではおなじみのジェイソン・シュワルツマン、エドワード・ノートン、ティルダ・スウィントン、エイドリアン・ブロディに加え、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、マーゴット・ロビー、スティーヴ・カレル、ウィレム・デフォーらが名を連ねる。 今回のウェスはどんな映画世界に誘ってくれるのか? 続報を待ちたい。   「Asteroid City」(原題) 監督:ウェス・アンダーソン 出演:ジェイソン・シュワルツマン、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、ジェフリー・ライト、ティルダ・スウィントン、ブライアン・クランストン、エドワード・ノートン、エイドリアン・ブロディ、リーヴ・シュレイバー、ホープ・デイヴィス、スティーブ・パーク、ルパート・フレンド、マヤ・ホーク、スティーヴ・カレル、マット・ディロン、ホン・チャウ、ウィレム・デフォー、マーゴット・ロビー、トニー・レヴォロリ、ジェイク・ライアン、ジェフ・ゴールドブラム 配給:パルコ、ユニバーサル映画 ©2023 FOCUS FEATURES, LLC.