「あゝ結婚(1964)」のストーリー

ドメニコ(マルチェロ・マストロヤンニ)が若い妻を迎えることに上機嫌になっているところ、彼の内妻フィルメーナ(ソフィア・ローレン)が急病で入院したと知らせをうけた。彼は、後悔と良心の苛責の中で彼女との思い出をたぐりはじめた。--フィルメーナはナポリのスラムで無知と極貧のなかに育った。そして戦時中商売女というおきまりのコースを辿った。初めての男がドメニコだった。戦争は終った。闇商売で儲けたドメニコがフィルメーナと再会した。そうして2人の関係は続いた。フィルメーナはドメニコと結婚することが最大の願いだったが、彼の方は結婚だけはどうしても承知しなかった。しかもドメニコはフィルメーナを自分の家に連れて行っても、女中部屋にしか通さなかった。やがて20年の歳月が流れた。ドメニコはフィルメーナの臨終の床で、もうすぐ死ぬ彼女の願いを叶えてやるため、その場で結婚式をあげた。ところが彼女は奇跡的に助かってしまった。また彼女には田舎に預けてある3人の息子があることが分かり、その1人がドメニコの子だと言う。ドミニコがしつこく尋ねても、フェルメーナは、頑として本当のことを言わなかった。そうこうするうちドメニコは、フェルメーナを本当に愛していることを悟る。こうして2人は、3人の息子の前で改めて結婚式をあげたのだった。