「ダーククリスタル」のストーリー
これは想像を絶する世界の物語である。この世界に君臨する不可思議な力、それは時間と宇宙を超えたダーククリスタルの魔力だ。かつては気高い思考と創造力を誇る高潔な種族に統治されていたこの世界には絢燗たる城がそびえ、その中央に三つの太陽から力を授かった水晶が光を放っていた。やがて地震が襲い、水晶は割れて力を失った。スケクシスという邪悪な種族が魔の手を伸し、城も土地も荒廃し、ついには腐敗と貪欲がはびこるようになった。このスケクシスが恐れていることが一つあった。ゲルフリング族に権力を奪われるという予言である。その予言をおそれ、スケクシスはゲルフリングの根絶をはかる。ただ一人生き残ったジェン少年は、また別の種族であるウール族によって育てられた。ジェンの育ての親である長老は、息を引き取る際に、「水晶のかけらがどこかにある。それを見つけ出し、三つの太陽が重なる前に元の場所へもどさないと、すべてが破壊され、スケクシスの支配は永遠に続くだろう」とつげる。同じ頃、スケクシス族の皇帝も死亡した。たちまち権力争いがおきて、王座獲得に失敗した侍従長は城から追放される。ジェンは使命をはたすべき危険にみちた旅に出る。ジェンの存在はスケクシスの知るところとなり、恐怖にかられたスケクシスはジェンを殺せと、堅固な鎧かぶとに身を包んだ戦士ガーシムに命じる。ジェンは天文学者オーグラの天文台で、水晶のかけらを発見。ガーシムがそこへ侵入してきたので逃げ出したジェンは、森の中でキーラに出会う。彼女もまたゲルフリング族の生き残りだった。彼女はポッド族にかくまわれていた。彼らはジェンも歓迎してくれた。しかし、ここにもガーシムがやってきて、ポッド族の大半を奴隷にしてしまう。生命からがら逃がれたジェンとキーラの前に、侍従長が現われて協力を申し出る。しかし、ジェンは信用しない。城へ通じる穴から、ジェンとキーラは中へ入る。またもや侍従長が出現するが、ジェンが断わると、キーラをさらってゆく。そして、新皇帝にゴマをすり、復帰を許される。キーラは生命のエキスを抜き取られそうになるが、持てる力をすべて奮い起こし、自由を取りもどす。ジェンは、ダーククリスタルの上にとびのり、かけらをもとのところへもどす。かくして、平和がもどった。