「丘の彼方へ」のストーリー

カナダ騎馬警官隊長の息子で、伍長ロバート・キングは山中で愛犬バックを連れた美しい娘ジーンを一目見て忘れられぬ印象を受けた。警察隊の軍曹カシディーは頑固な男で始めロバートに辛くあたったが、後では2人は無二の親友となった。あるとき山の万人が殺され毛皮が掠奪されたという報告があり、軍曹がそこへ出張を命ぜられたので、ロバートは彼をだまして一緒に行くことになった。盗まれた毛皮はジーンの父親ジムが所在を知っていた。掠奪の首謀者はレイ・ジェニングスという男だったが、彼の名は警察隊には知れていなかった。ジーンはカシディーとロバートが来たとき、巧みにロバートを色仕掛けで誘惑し、その隙に父親を逃がし自分もまんまと逃げだした。警察隊では早速2人を追跡することになり、カシディーはジムを、ロバートはジーンの行方を追った。ロバートはついにジーンを捕らえて争ったが、しかし2人は互いに心から愛情を抱いているのに気づいた。雪深いカナダの山中で2人は雪崩に襲われて一軒の山小屋に難を避けると、愛犬バックをカシディーの許に報せに出した。一方カシディーはジムの行方を追跡するうち、ジムがレイの飼い犬ウルフに噛み殺されているのを発見する。レイはジム父娘を殺せば自分の身は安全と考えたのである。カシディーは迎えにきたバックについて2人の許へ急いだ。ちょうどそれはレイがウルフを連れて2人を殺しに来たときだった。バックとウルフは命懸けの猛闘を続け、ついにバックは勝利を得た。そして同時にレイは警察隊に捕縛された。父を失ったジーンの悲しみもロバートとの楽しい新婚生活によって忘れることができた。2人はカシディーとバックに見送られながら新婚旅行に出発する。