「おしゃれスパイ危機連発」のストーリー

フェルミナ化粧品会社の産業スパイ、パトリシア(ドリス・デイ)は自社の製品の製法を商売敵のメイ・フォーチュン会社に売ろうとして捕まってしまった。失業したパトリシアがパリからニューヨークへ帰るとき、クリストファ(リチャード・ハリス)を伴ったメイ・フォーチュン社のカッター社長に逢い改めて彼女はスパイとして雇われた。ニューヨークに着いた夜、パトリシアはクリストファに誘われるままに彼のアパートへ行くと麻酔をかけられ、フェルミナ社の製品の製法を聞かれた。だが、パトリシアもさるもので、早速メイ・フォーチュン社の秘密をさぐり出しにかかった。秘密というのは最近フェルミナ社が作ったヘア・スプレーの製法で、水をはじくという特質をもっていた。これはメイ・フォーチュン社のお抱え学者クランシーが調製していた。パトリシアの行動をさぐっていたクリストファは、パトリシアが、本名をフリッパ・ファウラーといい、国際警察官で麻薬密売の捜査中だった彼女の父が、スイスへ行ったとき、何者かのために殺されたという事実を知った。やがてパトリシアはモデル嬢スーのアパートで手に入れた新ヘア・スプレーがスイス製であることを発見した。この時パトリシアはクランシーがたいへんなスイスびいきであることを知り、思いあたることがあってスイスに飛んだ。そこでマダム・ピアスコの化粧品店でフェルミナ社の香水噴霧器と同じものを発見した。クランシーはマダムの娘婿であり、フェルミナ社の化粧品の製法はすべてマダムがあみだしたのであった。ある日パトリシアがスキーに行くと、突如黒づくめのスキーヤーに襲われ、危ういところをクリストファに助けられた。やがてパトリシアはクリストファの協力を得て、麻薬密売団の秘密を探り、父を殺した犯人をつきとめ、見事撲滅した。