「必殺の二挺拳銃」のストーリー

一八八〇年代のモンタナ。家畜業者に家族を殺されたトニー少年は、ちょうど街にやってきたサーカス一座の花形で拳銃使いの名手ゲイリー(A・ステファン)と友だちになった。やがて一座は街を去り、他の街に向ったが、途中、山賊に襲われた移住民に出会った。ゲイリーは、すぐ山賊を追跡したが、ボスのロイ(K・ウッド)は五人の手下を殺し、金を一人占めして逃亡してしまった。サーカスがルイズタウンで興行したとき、ゲイの射撃にロイが挑戦してきた。だが彼が五人を殺した下手人であることを知っているゲイリーは平静心を失い、競技に破れてしまった。ゲイリーは幼い時のささいな経験から、極端に死を怖れる人間でロイを殺すことなど、とうてい出来ない。彼はサーカスを去った。その頃、いやな後見人の家をとびだしたトニー少年は、ゲイリーとめぐりあった。そして一緒に父の牧場に帰ったのだが、すでに牧場は、悪徳牧畜業者コールマンやロイたちに占領されていた。少年は、牧場を半分あげるから、とか、父のかくし財産を半分あげるから、などといって、悪人をやっつけてくれるようゲイリーに頼んだが、だめだった。そうこうしているうちに二人は悪人どもに捕えられてしまったが、トニーの勇敢な行動で、ゲイリーは助けられた。そしてやっとゲイリーは、トニーのために立ちあがる決心をした。悪人を殺すのは、怖いことではないと悟ったのだ。折よく通りかかったサーカス一座の応援を得て、悪人一味を倒した。そして牧場も財産も、すべてトニー少年にわたして、彼は、再びサーカスの一座に戻っていったのである。