「巌窟王(1934)」のストーリー

フランス貨物船の1頭運転士エドモン・ダンナスはマルセイユに向かう一夜、暴風雨に逢い、瀕死の床にある船長から一通の手紙を託された。彼はマルセイユで恋人のメルセデスに会える喜びに夢中になって頼まれた手紙が、ナポレオンの再起を計る密書であった事なぞ少しも気付かなかったのである。が偶然船に乗り込んでいたスパイの密告に酔って捕らえられ、直ちにシャトーディフへ投獄される身となった。この時ダンテスの無償を知りながら、故意に彼を罪に陥れた男が3人あった。ヴィルフォールはナポレオン擁護官の父をこの事件に連座させないために、ダングラールはダンテスに代わって貨物船の船長になるために、モンデーゴはメルセデスに横恋慕していたために……そしてモンデーゴはダンデスが破獄を謀って射殺されたと偽ってついにメルセデスと結婚した。暗い獄窓にダンテスは世の人に忘れられた幾数年の歳月を送った。そのある日彼はフト隣の獄舎から何かしきりに物音が聞こえて来るのに気付き、こちら側からも床を掘って行って、ファリア法師という不思議な老人と対面した。法師はダンテスと同じ様に政治犯として終身の刑に処されていたのだ。法師はダンテスを見て夢かとばかり喜び、モンテクリスト島に隠してある莫大な金や宝石の所在を教えて共に脱獄を謀るが、その途中で死んでしまった。ダンテスは法師の死体の身代わりになって水葬され、巧みに逃れる事が出来た。数カ月後、パリにモンテ・クリスト伯と称する富豪が現れた。これは昔の仇敵3人に復習しようとするエドモン・ダンテスの偽りの名である。彼はあらゆる所に人を派して3人の悪事を徹底的に究明した。そしてまずダングラールを自殺させ、ついでモンデーゴを破産し発狂させ、最後にヴィルフォールを罪悪を暴露して破滅させた。そして自らメルセデスと結婚すると共にヴァランティーヌとアルベールを結婚させたのである。

今日は映画何の日?

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