「バスキア」のストーリー

79年、NY。アーティスト志望の若者バスキア(ジェフリー・ライト)は友達のベニー(ベニチオ・デル・トロ)と行ったカフェのウェイトレス、ジーナ(クレア・フォーラニ)にひと目惚れした。彼はジーナを自分のバンドのライブに誘い、その夜、2人は結ばれた。ある日、バスキアがメアリーの画廊の電気工事を手伝っていると、人気アーティストのマイロ(ゲイリー・オールドマン)が現れた。彼をじっと見つめるバスキアに気づいた電気技師グレッグ(ウィレム・デフォー)は自分もアーティストだと告白し、「いつか君もああなれる」と言う。レストランに入るアート界の大物アンディ・ウォーホル(デイヴィッド・ボウイ)と彼の作品を扱う画商ブルーノ・ビショップバーガー(デニス・ホッパー)に出くわしたバスキアは、彼らに自分のポストカードを売ることに成功した。そんな時、あるパーティで彼の絵を見た美術評論家ルネ(マイケル・ウィンコット)は彼に心底惚れ込み、「必ずスターにしてみせる」と宣言。名門グループ展に参加して高い評価を受けたバスキアは、アニナ・ノセイ(エリナ・レーヴェンソン)、ヘンリー・ゲルツァーラー(ポール・バーテル)、そしてビショップバーガーら錚々たる画商たちの注目を集める。バスキアはノセイの画廊で初の個展を開き、彼から与えられたアトリエで憑かれたように一心不乱に絵を描き続け、次々と傑作を生んだ。急速に人気は上昇し、女流アーティストのシンシア・クルーガー(テイタム・オニール)も絵を買おうと訪れるが、その反面、ジーナやベニーからは遠ざかっていく。個展は大成功に終わり、バスキアはビショップバーガーと専属契約を交わし、ルネに贈るはずだった絵をブルーノに売ってしまい、彼はルネを失った。そしてまたこの時、彼に好意的なグルーピーのビッグ・ピンク(コートニー・ラヴ)とジーナが会場で鉢合わせし、ジーナもバスキアの前から去る。その夜、レストランでウォーホルたちの席に着くことを選んだバスキアは、ノセイとの関係をこじらせていく。成功と同時に多くのものを失った彼は、ますます絵を描くことに没頭。ある日、テレビの取材を受けたバスキアは、「黒人画家としてのイメージを利用している」と挑発され、ジャーナリスト(クリストファー・ウォーケン)はそんな彼になおも追求を緩めない。彼の寂しさや虚しさを慰めてくれるのはウォーホルだけだった。だが、その彼が87年に死去し、バスキアはドラッグに溺れる。やがてウォーホルの後を追うように、彼は88年8月12日、27歳の若さで短い生涯を閉じた。

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