「バンパイアハンターD(2001)」のストーリー

人類が栄えた後に起こった最終戦争。その後、人類の頭上に君臨した“貴族”、すなわちバンパイアは、原因不明の種的衰退を迎え、たそがれの彼方に没しつつあった。しかし、その一部は辺境の一角にとどまり、なお人々の心胆を寒からしめ、対血族プロフェッショナル“ハンター”の誕生を促した。中でも、貴族と人間の混血児“ダンピール”は、理想のバンパイアハンターとされていた。生まれつき、吸血鬼の長所も弱点も持つがゆえ、人間のハンターとは桁違いの能力を発揮し得るのだ。だが、それ以外ではほぼ完全に人々から疎んじられ、遠ざけられる孤独な存在だった。呪われた宿命に責め苛まれながら、片方からは裏切り者と呼ばれ、一方からは悪鬼と恐れられる者。そしていつしか、ひときわ美しい若者の名が人々の口に囁かれるようになる。その名は、“バンパイアハンターD”。そしてある夜、荘園主エルバーン家の令嬢シャーロット(声:篠原恵美)が、貴族のバンパイア、マイエル=リンク(声:山寺宏一)に誘拐される。エルバーンは、バンパイアハンター“D”(声:田中秀幸)に娘を連れ戻すよう依頼。だがエルバーンは、凶悪な辺境のハンターとして知られる賞金稼ぎのマーカス兄妹にも同様の依頼をしていた。マーカス兄妹は早速、マイエル=リンクを追ってある村を訪れるが、マイエル=リンクによって村人たちはバンパイアと化していた。次々にバンパイアを血祭りに上げるマーカス兄妹の前に現れる”D“。彼らには目もくれず単身、マイエル=リンクを追う”D“の前に立ちはだかるのは、辺境の里・バルバロイの最強戦士たち、そして、流血の伯爵夫人カーミラ(声:前田美波里)。シャーロットを取り戻すため、“D”の追走劇が始まった。