「SURVIVE STYLE 5+」のストーリー

(1)殺して埋めても、その度により凶暴になって蘇ってくる妻(橋本麗香)を、なおも殺しつづけようとする石垣(浅野忠信)。困り果てた彼は、イギリスからやって来た殺し屋・ジミー(ヴィニー・ジョーンズ)に妻殺しを依頼するのだが、結果は同じだった。ところが、そうこうするうち石垣と妻の間には奇妙な愛情が芽生えるようになり、クリスマス、彼は妻と仲直りする。しかし、蘇った妻を見つけたジミーは仕事に失敗したと勘ちがいして、再び彼女を殺害。石垣は急いで妻の死体を埋めに行くも、皮肉にも二度と彼女が生き返ることはなかった。(2)催眠術師・青山(阿部寛)を恋人に持つCMプランナーの洋子(小泉今日子)は、自信過剰な仕事人間。頭に浮かんだCMのアイデアを携帯用テープレコーダーに吹き込んでは、ひとり悦に入っている。しかしクリスマス、レコーダーを紛失した彼女は、そこで初めて自分の愚かさに気づくのだった。(3)青山の催眠術で、自分を鳥だと思い込んでしまった家族思いのサラリーマン・小林(岸部一徳)。ところが、洋子の依頼を受けたジミーに青山が殺され、術が解けなくなってしまった。鳥になったままの生活。そんな小林の姿に妻と長女は戸惑いを隠せないが、父のあるがままの姿を受け入れようとする幼い長男に、ふたりの気持ちも変わっていく。(4)空き巣を繰り返す津田(津田寛治)、森下(森下能幸)、J(JAI WEST)の3人組。ホモっ気のある森下の密かな想いを受け止めかねているJは、クリスマス、サウナでジミーとトラブルになった際、自分が“ホモ”ではなく“ゲイ”だとカムアウトする。――妻を失い、後悔の念に苛まれる石垣が、ビルから投身自殺を図った。しかし、彼は飛んできた小林に救われる。それは、まるで過酷な状況をサヴァイヴするかのように見えた。そして、そんなふたりを洋子たちが見上げるのだった。