「レディ・イン・ザ・ウォーター」のストーリー

フィラデルフィア郊外に位置するコーブ・アパート。クリーブランド・ヒープ(ポール・ジアマッティ)は、以前は医師だったものの、今ではこの平凡な集合住宅の住み込み管理人として雑用をこなし、単調な毎日を送る。自分の外出中に妻と子を殺された深い苦悩と悲しみを抱え、それを押し殺そうと自分の殻に閉じこもる日々。ある晩、水音に気づき外を見に行くが、誤ってプールに転落。気がつくと自分の部屋におり、ストーリー(ブライス・ダラス・ハワード)と名乗る謎めいた娘がいた。彼女はプールの地下の水路を仮の住まいにしてきたという。クリーブランドはアパートに住むヤンスンの母から東洋に伝わるおとぎ話を聞き、ストーリーの正体が、“ブルー・ワールト゛”からやってきた、神話に登場する妖精のような存在=“ナーフ”であることをつきとめた。ストーリーは重大な使命を託されて人間界にやってきたのだが、彼女は彼女の命を狙う恐ろしい魔物スクラントに追われ、身動きが取れない。彼女が無事“ブルー・ワールド”に帰るためには、おとぎ話に登場する役割を持った人間を揃え、一致団結しなければならなかった。クリーブランドはアパートの中にその役割を持つ人間がいることに気づき、協力を要請。ストーリーの影響か、積極的になっていくクリーブランド。住人たちは、この現実の世界で現実とは思えない物語が進行していることに驚くが、徐々に弱っていくストーリーを見て立ち上がる。ストーリーの謎の言葉を読み解きながら、おとぎ話通りに物語を展開させていくクリーブランドたち。ようやく役割を担ったキャストを揃えきると、守護獣が現れ、ストーリーは無事元の世界に戻るのだった。