「ヒートアイランド」のストーリー

チーム“ギルティ”は今、渋谷を仕切っている。メンバーはリーダーのアキ(城田優)、頭脳明晰なカオル(木村了)、モデルのナオ(北川景子)、女からモテモテのジュン(小柳友)、あまり頭はよくないが、仲間の数だけは多いタケシ(浦田直也)、力士あがりのサトル(鈴木昌平)。彼らにはドラッグや窃盗、それに意味のないケンカはしない、という暗黙のルールがある。その代わりにもっと有意義なことをすべく、毎週木曜日にミナミ(伴都美子)がマスターを勤めるバーにケンカの強い人間を集め、「ファイトクラブ」よろしくファイトパーティーを開催している。ヤクザには一切手を入れさせず、自分たちの力だけで仕切る。盛り上がりも最高、収益も最高、何もかもが上手くいっていた。しかしある日、タケシとサトルがルールを破ってとある揉め事を起こした挙句、見るからにボストンバッグを持ち帰ってくる。開けてみると、中には見たこともないほどの大金が入っていた。調べてみると予想通り危険な金で、折田(松尾スズキ)という男が松谷組という関西ヤクザの経営するカジノから盗み出したものらしい。さらに、ファイトパーティーに目をつけていた渋谷を拠点とする麻川組が現れ、おまけに“ギルティ”の知らないところで南米マフィアまでもが事件に関与していた。気付けば争いに巻き込まれていた面々だが、何もしなくても最悪殺されてしまう──追い詰められた“ギルティ”がひらめいた作戦。命に関わる危険な賭けだが、彼らは意を決し実行に移す。